「国政もう考えていない」蓮舫氏は口にしていたが うわさされる参院選出馬、本人は都議選の応援に駆け回る

元参院議員の蓮舫氏が、このところ活発な政治活動を再開している。東京都議選での応援演説に精力的に顔を出す一方、参院選での国政復帰を目指す可能性が取り沙汰されている。
だが、昨年の東京都知事選で惨敗した際には「今は国政選挙はもう考えていない」と発言しており、出戻りの場合には言動の整合性が問われそうだ。
2025年6月13日に告示された東京都都議選で、蓮舫氏も同日、自身のX(旧Twitter)に古巣である立憲民主党の候補者の応援演説に入った様子を報告。「久しぶりの街頭。楽しかったな」とつづった。その後も連日のように都議選の応援で街頭演説に立ったことを、SNSで発信し続けている。
政治活動が活発化する中、今夏の参院選で国政復帰を目指して出馬する可能性が濃厚だとする見方が強まっている。まだ正式発表されていないが、早くも3月には、立憲民主党が蓮舫氏を夏の参院選比例区に擁立する方向で調整に入ったと、複数のメディアが報じた。
ただ、もしも国政復帰となれば、1年前の説明との齟齬が生じてくる。蓮舫氏は2024年、参院議員を辞して東京都知事選に立候補。「小池都政をリセットする」と息巻いたが、無党派層の支持を取り込めず、最終的には強固な支援組織を持たない石丸伸二氏にも抜かれて得票3位という惨敗に終わった。
落選直後に自身のインスタグラムのライブ配信で、「今は国政選挙はもう考えていない」「120万を超える人が『蓮舫』と書いてくれた。これで国政に戻ったら渡り鳥みたいだ」と語り、国政復帰の可能性を否定していた。
他方で、落選直後の言動も物議を醸した。自身への批判的なコメントを書き込んだ新聞記者を名乗るXの個人アカウントに噛みつくと、記者が謝罪投稿をした後も「終わらせません」と執拗に追撃。記者が所属する朝日新聞への抗議を示唆したが、この言動には「言論弾圧」「大暴走」などと冷めた反応が目立った。
民進党の代表時代には、安倍晋三首相(当時)を「息をするように嘘をつく」と舌鋒鋭く追及したこともあった蓮舫氏。都知事選の惨敗から1年も経たず前言撤回となれば、新たな波紋を呼ぶ可能性もある。既にXでは「しゃあしゃあとまた参院選に出てくる」「渡り鳥に失礼すぎ」「あんなに都政に携わりたかったんだから、都議選に出ればいいのにね」「月日が経てば、言うことも変わったりするやろ」など、蓮舫氏の動向を巡ってさまざまな意見が飛び交っている。
蓮舫氏の参院選出馬の可能性を複数のメディアが報じるなか、本人は6月20日、Xにこんな投稿をした。
具体的にどの記事か明らかにしていないが、デイリー新潮が6月20日、『グラスを片手に「いま、私が国会にいなくちゃダメでしょ!」 蓮舫氏の参院選出馬ほぼ確定か』と題した記事を配信しており、これを指したのかもしれない。