元TBS記者でジャーナリストの武田一顕氏が19日、MBSテレビ「よんチャンTV」に出演。自民党総裁選(22日告示、10月4日投開票)に出馬を表明した高市早苗前経済安保相の会見をジャッジした。
この日会見した高市氏は「日本列島を、強く豊かに。」をキャッチフレーズに掲げ、「日本は類を見ない大きな危機に直面している。必要なのは今の暮らしや未来への不安を夢と希望に変える政治です。強い政治、訴える政治、方向性を示せる政治、揺るぎない土台の上に立つ政治」と表明した。
この会見について武田氏は「高市さん『日本』というのは私が数えてただけでも50回(言った)。最後までいったら100回ぐらい言ってるかもしれない。『日本』『日本』とは言ってるんだけど、高市さんの持ち味である保守性というか、いわゆる右寄りの発言というのはほとんど聞かれませんでしたね」と感想を述べた。
武田氏は「消費税」と「靖国神社参拝」の発言に注目していたといい「消費税については参議院選挙の前に食料品の暫定税率を0にするということを主張してたんですけど、『レジを変えるのが大変だから引っ込めた』という話をしてました。靖国参拝についても『私にとっては、お国のために命をささげた方は大切な存在であり、感謝の気持ちは決して変わりません』と言っていて、具体的に言及を避けた。ちょっと持ち味が消えちゃいましたね」と分析。
また、高市氏が打ち出した「年収の壁引き上げ」、「給付付き税額控除」、「首都機能のバックアップ」についても、それぞれ国民民主、立憲民主、維新の主張に類似しており、「自分が総裁になったら、総理大臣になりたいからこういう事を言っていると見える」と野党を意識しすぎて爐蕕靴記瓩消えたと語った。
その上で現在の情勢について武田氏は「今のところは小泉(進次郎)さんが頭一つ抜きんでてると言っていいでしょう。高市さんが追いかけてて、今日会見で何を言うかと思ったんですが、ちょっとエッジを丸めちゃったんで、私は今日の会見で少し失速した(と見ている)。本当はもっと右寄りの中国の悪口ぐらい言えばドーンと上がったんだけども、そういうのがなかった。ちょっと丸くなったのはよくなかったですね」と手厳しかった。