新型コロナ 治療薬だけでなくせき止め、鎮痛剤も不足 医師が警鐘「輸入なりで対応する必要が」

新型コロナウイルス感染患者の対応にあたる「インターパーク倉持呼吸器内科」(栃木県宇都宮市)の倉持仁院長が24日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)にリモートで生出演し、薬不足の現状について危機感をあらわにした。
以前から新型コロナ治療薬の不足を訴えていた倉持氏だが、ここにきて状況が変化してきたという。「当初私が申し上げていたのは、抗コロナ薬が十分、必要な医療機関に届きませんよと言っていたんですが、お盆中からお盆明けにかけて通常のせき止め、アセトアミノフェンなどの鎮痛剤も足りなくなりつつある」。コロナ治療薬以外にも備蓄量が心許ない薬が増えていることを明かし、「こういった状況は、医師になって24年目になるんですが、過去1度もありませんでした。至急そういったところも問題とみて、輸入するなりして対応する必要がある」と非常事態を訴えた。
政府は重症患者や重症化リスクの高い患者を重点的に入院させる方針を示し、医療機関に協力を求めている。倉持氏は「重症化してしまう方は、軽症者と診断された方がある程度、一定期間たって脱水などで持病が悪化したり、腎不全をきたしたりして、治療困難な状況で運ばれる」と、医療現場の現状を説明。「そういう状況を避けるためにも、軽症とはいえ状態が悪い方には、点滴とかレムデシビルの投与、ステロイドの投与などが短期間、行えるような施設を各自治体が至急、整備すべきだと思いますね」と、コロナ対応施設の必要性を口にした。