【あわや】遮断機が親子乗った自転車を直撃 杖をついたお年寄りは閉じ込めも ある「踏切」の“危険な光景”を現地取材

これは、FNN ビデオポストに投稿された、ドライブレコーダーの画像。踏切の警報音が鳴り、遮断機が下り始めている中、歩行者と自転車に乗った女性が、踏切に進入した。そして、次の瞬間。
下りてきた遮断機の棒が女性に接触。自転車が踏切の中で転倒した。すると、先に踏切を渡り終えていた男性が、すぐに駆け寄り、自転車を起こすのを手伝い、踏切の外に出した。自転車には、チャイルドシートがつけられ、子供も乗っていた。
取材に対して、この画像を投稿した人は、「助けにいくために、「車を降りないと」と思って、ドアに手をかけたんですけど、通行人の方がすぐ飛んでいったので、大丈夫だろうと。この踏切は、よく遮断機が下りても、自転車が無理に通っていく人が多い場所なんですよ」と話していた。
この様子が撮影されたのは、先月5日午前8時半ごろ。現場は、神奈川県のJR川崎駅近くにある、南武線の踏切、「柳町踏切」だ。「イット!」は、今月22日、現場を取材した。すると、”危険な光景”が見られた。
踏切が鳴り、遮断機が下り始めているにもかかわらず、お構いなしに進入する自転車や歩行者。中には、遮断機の棒にぶつからないよう、頭を下げながら入る自転車や、走って踏切を通り抜ける男性もいた。なぜ、こうした危険行為が相次ぐのか。
実は、この踏切は、朝8時台になると、通勤通学ラッシュと重なり、東京(立川)方面に向かう電車だけでも、1時間に20本も通過するという。その分、踏切の遮断機が下りる回数も多くなる。言わば、「開かずの踏切」状態になるのだ。
取材班は、こんな場面にも遭遇した。杖をついてお年寄りの男性が、踏切内に入った。ところが、踏切を渡り終える前に、警報音が鳴り出した。そして、下りてきた遮断機の棒で、一時、踏切内に閉じ込められたのだ。この男性は、反対側の遮断機の棒を押し下げて、無事、踏切の外に出ることができた。
一方、踏切を渡り終える前に、遮断機が下りてしまい、両手をついて、くぐり抜ける男性もいた。この男性は、取材に対して「年寄りは歩くの遅いから、シャッター(遮断機の棒)が下りちゃった」と話していた。この日の取材で、何度も目撃された”危険な光景”。
JR 東日本によると、現時点で、線路と道路を陸橋などで、立体交差させるなどの予定はないという。
(「イット!」9月23日放送分)