近畿大生、一気飲み死亡訴訟 大学が弔意示し両親と和解 大阪地裁

近畿大(東大阪市)の2年生だった登森勇斗(ともりはやと)さん(当時20歳)が2017年、テニスサークルの飲み会で一気飲みした後に死亡した問題を巡り、両親が当時の学生ら18人と大学に計約1億500万円の損害賠償を求めた訴訟で、両親と大学は17日、大阪地裁(達野ゆき裁判長)で和解した。両親の代理人弁護士が明らかにした。18人に対する判決は31日に予定されている。
「飲み会なくそう」大学生がLINEに残した言葉 代理人や近大によると、大学が両親に弔意を示し、再発防止策の徹底を誓う内容で合意した。大学では22年4月、飲酒事故を起こした学生を処分するルールが制定された。和解条項に金銭による解決は含まれていないが、近大は両親に弔慰金を支払う方針。

両親は取材に「大学には未来ある学生の命が失われたことを重く受け止めて、再発防止策を徹底してもらいたい」と訴えた。 近大はホームページで和解成立を公表し、「再発防止に努めるとともに、引き続きアルコールハラスメントの防止や学生の意識改革に取り組んでまいります」とのコメントを掲載した。 訴状によると、登森さんは17年12月11日夜、東大阪市内の居酒屋で飲み会に初めて参加し、ビールやショットグラス約40杯分のウオッカを一気飲みすることになった。急性アルコール中毒で意識を失ったまま学生宅に運ばれ、翌日亡くなった。 両親側は、登森さんが亡くなったのは学生らが命の危険性を認識していたのに救急車を呼ばず、大学も学生への日常的な指導を徹底していなかったことが原因だと訴えていた。 この問題を巡っては、大阪府警は19年、先に帰宅した参加者を除く12人を保護責任者遺棄致死の疑いで書類送検。このうち9人が過失致死罪で罰金30万~50万円の略式命令を受けた。【山本康介】
代理人や近大によると、大学が両親に弔意を示し、再発防止策の徹底を誓う内容で合意した。大学では22年4月、飲酒事故を起こした学生を処分するルールが制定された。和解条項に金銭による解決は含まれていないが、近大は両親に弔慰金を支払う方針。
両親は取材に「大学には未来ある学生の命が失われたことを重く受け止めて、再発防止策を徹底してもらいたい」と訴えた。
近大はホームページで和解成立を公表し、「再発防止に努めるとともに、引き続きアルコールハラスメントの防止や学生の意識改革に取り組んでまいります」とのコメントを掲載した。
訴状によると、登森さんは17年12月11日夜、東大阪市内の居酒屋で飲み会に初めて参加し、ビールやショットグラス約40杯分のウオッカを一気飲みすることになった。急性アルコール中毒で意識を失ったまま学生宅に運ばれ、翌日亡くなった。
両親側は、登森さんが亡くなったのは学生らが命の危険性を認識していたのに救急車を呼ばず、大学も学生への日常的な指導を徹底していなかったことが原因だと訴えていた。
この問題を巡っては、大阪府警は19年、先に帰宅した参加者を除く12人を保護責任者遺棄致死の疑いで書類送検。このうち9人が過失致死罪で罰金30万~50万円の略式命令を受けた。【山本康介】