岸田総理、外交アピールも身内から批判止まず…「安倍元総理だったら替えていない」目立つ元総理との比較

G20サミットが行われるインドネシア。到着した岸田総理は笑顔でした。支持率が30%台と低迷するなか、きのう、3年ぶりに日韓首脳会談の実現に漕ぎつけるなど、総理は外交での挽回を図ります。
葉梨康弘前法務大臣「国務大臣の辞表を提出させていただきました」
「死刑のハンコ」発言で事実上、更迭された葉梨前法務大臣。決断が遅れた岸田総理に対し、自民党の幹部からも厳しい声が止まりません。
自民党幹部「コロコロ方針が変わるのが良くないんだ。安倍元総理だったら、替えないって言ったら替えていないね」
目立つのは、安倍元総理と比較する声です。
自民党幹部「岸田総理は遠慮して言えないんだ。安倍元総理は人事に関しては全て一人で決めていた。だから早く決断できた」
国会では野党が勢いづいています。野党側は、岸田総理が帰国後、本会議で葉梨氏辞任の経緯などを説明することを国会運営の正常化の条件として突きつけました。
立憲民主党 安住淳国対委員長「来週以降の日程は全て白紙にすると。応じられないということを申し上げました。それぐらいやっぱり、2人目の閣僚が辞めるというのは重い話なんですね」
さらに野党は閣僚の辞任ドミノを狙い、政治資金をめぐる問題が次々と明らかになっている寺田大臣に狙いを定めます。
立憲民主党 田島麻衣子参院議員「大臣に対する国民の信頼というのは、揺らいでいるどころか、失墜しているんじゃないでしょうか?大臣は所得税の支払い義務から逃れるために関係団体を使ったのではないですか?」寺田稔総務大臣「まずもって、脱税の意図であるとか、そうしたものは一切ございません」立憲民主党 田島麻衣子参院議員「もし、脱税の事実が明らかになったら辞任されますか」寺田稔総務大臣「事実がない以上、これ以上、仮定の質問にはお答えしかねると思います」
苦境に立つ岸田総理は外交での挽回を図りたいところ。きのう、中国の李克強首相も参加する東アジア首脳会議の場で、中国をこう名指しで批判しました。
岸田総理「東シナ海では、中国による日本の主権を侵害する活動が継続・強化されている」
17日にはタイで中国の習近平国家主席と会談する予定も決まった岸田総理。強気の外交姿勢で状況を打開できるのでしょうか。