兵庫県で公益通報をした元県民局長の私的情報とされる内容がネット上に漏えいした問題で、県が第三者委員会を設置する際、報道機関の情報源も調査するよう依頼していたことがわかりました。
兵庫県の文書問題をめぐっては去年11月、「NHK党」の立花孝志氏らが公益通報をした元県民局長の公用パソコンにあった私的情報とされる内容をネット上で公開しました。
兵庫県 斎藤元彦知事「(Q.県庁内から流出した情報を使って立花氏が誹謗中傷したのは明らか)その件については第三者委員会で議論をしていく」
こうした斎藤知事の方針を受け、県は今年1月に第三者委員会を設置しました。
しかし、県は第三者委員会の調査対象などを示す「要綱」を非公開としたため、大学教授や弁護士らが公開を求めて提訴する事態になっていました。
そして、今週月曜日、第三者委員会が調査を終え、県に報告書を提出しました。
兵庫県法務文書課 立石裕一課長「職員による情報漏えいが認められれば、懲戒処分を検討することになりますので、処分の決定までは調査結果の公表はできない」
県はこの日、調査結果を公表しませんでしたが、要綱を公開、県が指定した調査対象が初めて明らかになりました。
そこには、ネット上での県民局長の私的情報の拡散だけでなく、週刊文春のネット記事も含まれていたのです。調査対象とされた報道は、いずれも公益通報への県の対応を批判するものでした。
この第三者委員会の設置にあたり、補正予算を承認した県議会は知事に批判的な記事の情報源を調査対象とすることについては一切説明を受けていなかったと言います。
兵庫県 小西宏典県議「(調査要綱の)別表の発表があって、文春の電子版の内容が並んでいる。情報源含めて特定していくという調査のあり方自体がどうなんだと感じる」
調査を所管する法務文書課はJNNの取材に対し、「県保有の情報が漏えいしていたことに問題意識があり、報道機関であってもその漏えい元を調査する必要があると思った」と答えています。
調査要綱の開示を求めてきた上脇教授は…
神戸学院大学 上脇博之教授「取材源の秘密がおそらく報道機関にとっては命。これを自治体(兵庫県)が情報提供者を探し出すということは、この報道の自由、取材の自由に対して圧力をかけていることになりますので、自治体としては絶対にやってはいけない人権侵害をやっているに等しいと思う」
要綱によると、第三者委員会の調査は、情報提供が公益通報に該当するかを調査したうえで、該当しない場合にのみ、情報源の調査を行うとしていますが、法務文書課はJNNの取材に対し、週刊文春の情報源について調査を行ったかは「答えられない」としています。