地域政党「大阪維新の会」大阪府議団代表の笹川理(おさむ)府議(41)が18日、大阪市議の女性にハラスメント行為をしたと週刊文春に報じられ、府庁で記者団の取材に応じた。
笹川氏は「未熟な点、至らぬ点があり、報道に出ている言動を行ってしまった。有権者の信頼を損ねたことを心からおわびする。大変申し訳ございません」と謝罪した。
《笹川氏は集まった記者団に冒頭、このように述べ、頭を下げた》
《週刊文春によると、笹川氏は平成27年ごろ、同じ維新の宮脇希(のぞみ)大阪市議(36)が別議員の車で帰宅した際、LINE(ライン)で「こいや」「ふざけんなや」などのメッセージを連続して送った。当時、笹川氏は府議2期目。宮脇氏は市議1期目で、ともに大阪市東淀川区を地盤としていた》
《この日は笹川氏の謝罪の後、報道各社から質問が相次いだ》
--記事の事実関係は
「あのようなメッセージを送った事実はあったと認識している」
--なぜ送ったのか
「(当時は)選挙の勉強をしてもらいたいと連日、宮脇氏を私の車に乗せて東大阪市議選の応援に行っていた。その日も一緒に帰るものだと思っていた。少し感情的になっていたことを覚えている」
《報道によると、笹川氏は、宮脇氏が夜に作業していた事務所の前に車を止めて帰りを待ったり、当時1人暮らしだった宮脇氏の自宅を深夜に訪れてインターホンを押したりした。また指輪をプレゼントしたとも報じられた》
--宮脇氏の事務所前に車を止めて、中を見ていたという点については
「事務所周辺の方から、『夜遅くまで仕事をしていて危ないのではないか』と聞いていた。宮脇氏に電話したが、出なかったので事務所に車で行った。車で待機していたのは配慮したつもりだったが、威圧的な不快な言動にとられ、反省している」
--深夜にインターホンを押したことは
「夜に1度鳴らしたことがある。配慮や思慮が足りなかった。日中に宮脇氏の引っ越しを手伝った後に別の予定があって離れたが、夜になって『まだやっているのかな』と思い、電話に出なかったのでインターホンを鳴らした。指輪の件は記憶がない」
--宮脇氏に謝罪したか
「宮脇氏には連絡していないが、人を介しておわびを伝えた。威圧的であり、不快な思いをさせ精神的苦痛を与えたことを反省しており、謝罪したいと伝えている」
--一連の行為はセクハラやパワハラにあたるか
「(宮脇氏本人が)ハラスメントと思われているのであれば、そういうことだと思う」
《笹川氏は4月の府議選で4選を果たし、今月8日には維新の府議団代表に就任したばかりだった》
--8年前は未熟で、至らない点があったということだが、今はどうか
「重い役職をいただいているので、気を付けるようになったのは事実。今ほど議員という職の重さ、有権者の信頼を損ねることへの配慮が至らなかった」
--府議団代表の進退については
「代表に選んでいただいたばかり。このような報道が出たことを大変申し訳なく思っている。大阪の未来のために今まで以上に努力したい。府議団代表に関して、私自身は続けたい。府議団の皆さんが『降りよ』ということであれば、降りるべきだと思っている」
《笹川氏は、維新の吉村洋文代表に府議団代表を続ける意向を伝えたと明らかにした》
--4月の統一地方選で維新が躍進し、次期衆院選で(日本維新の会が)野党第一党を狙う中で、今回の問題が与える影響は
「有権者から期待をいただき、多くの議員を生み出していただいた直後に過去の自分の至らなさ、未熟さでご迷惑をおかけした。心からおわびしたい」