エアコン28℃→18℃に「客が勝手に操作」 体感型動物園で頻発…園長やむなく対策「ここまでしたくなかった」

静岡県・東伊豆にある体感型動物園「iZoo」の園長・白輪剛史さんが2022年8月24日、展示館のエアコンの設定温度が無断で客に操作され、28℃から18℃にまで下げられる事態が頻発しているとツイッターで明かした。
園長は「暑いのはわかりますがお願いですから機器に触らないで」と訴えている。詳しい話を聞いた。
同園は爬虫類や両生類を間近で観察できる施設として人気を博す。運営会社「レップジャパン」(静岡市)の代表取締役でもある白輪園長は24日、
とツイートした。館内で飼育している生き物のために通常はエアコンの温度を28℃に設定しているといい、「暑いのはわかりますがお願いですから機器に触らないで」 と訴えた。
投稿は大きく注目され、ツイッターでは「身勝手なことをする人が居るのですね」「そもそも勝手に施設の設備いじるのはおかしいだろ」「これは酷いですね…」と驚きが広がった。
しかし一方、「想定外のことをする人は必ずいるが、その要因をできるだけ取り除くのが管理の基本」「備えが充分でない」と、客が容易に触れる状態にしている施設側に非があるとする声も少なからず出た。
反響を受けて園長は同日、エアコンの操作盤には蓋がついているうえ、テープを剥がさないと開閉できない状態だと写真を投稿して明かす。加えて「iZooの対応が甘いと言われる方が多いのも理解しました。そういうものなんですね。。触られるものとして対応します」とした。
投稿について園長は25日、現状で生き物に影響はなく「そこまで酷い話じゃない」とJ-CASTニュースの取材に話す。事案が頻発するのは大きく分けて2フロアだ。毒蛇、リクガメ、トカゲ、虫などがコーナーごとに飼育されている。
ただ、これまで事なきを得ているのは館内を巡回する飼育員が都度対応しているためで、「凄い手間になっちゃったってことです。現場が」と真意を明かす。
同様の事案は数年前から発生しており、張り紙で注意するほか、夏場は先述のテープで対策してきた。飼育の都合で剥がせるテープを選んだものの、人の善性を信じて禁止の意思表示になると見立てていた。
今年も実施したが、暑さのため例年に増して事案が頻発。日に何度も対応に追われる事態となってしまった。同一人物の可能性は否定しつつ、「このままだとイタチごっこだから、いい加減やめましょうっていう注意喚起を含めて投稿しました」と経緯を述べる。
園長は25日の投稿でエアコンの操作盤の蓋に鍵と張り紙を設置したと報告し、下記のように伝えている。
添付写真をみると、張り紙は「生き物の体調を考慮しての温度設定になっています。温度を下げすぎてしまうと生き物が体調を崩してしまう恐れがあります」と客への理解を求めている。
園長は取材に「本当はやらなくてもいい対策をしなくちゃいけない状態というのは残念だなと思います」といい、次のように話す。
エアコンの設定温度を下げる客について園長は、単純に涼みたいという動機で操作したのだろうと推測している。「暑いのは分かるし、下げたくなる気持ちも分かる。そこは十分わかってる」と理解を示す一方、
と所感をこぼす。生き物を慮って温度を下げたのでは、とする声に対しては「それこそ大きなお世話であって。そこは十分、こちらがその生態に即した温度にしてます」という。暑さとの向き合い方を、
と明るく呼びかけた。