《知事の不倫疑惑》「口止め料を月20万」「週1回八王子のホテルで襲われた」一組の夫婦に離婚裁判をもたらした、長崎幸太郎山梨県知事(54)の“不倫の後始末”

「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」
【画像】当選時は夫人も隣で甲斐甲斐しく… 現在、甲府地裁を舞台に行われているとある裁判の訴状にこんな一文がある。40代の夫Aさんが原告となり、40代の妻Bさんを相手取って起きた離婚裁判だ。Bさんの過去の不貞行為、そのことに関して虚偽の説明を行ったため婚姻関係の継続は困難であるとAさんは主張している。 このBさんの不貞行為の相手であり、あろうことか口止め料を払っていたとされるのが、現山梨県知事の長崎幸太郎氏(54)であることが文春オンライン取材班の調べで判明した。よくある夫婦の泥沼の諍い――では、どうやら済まなそうである。

◆◆◆元支援者による告発文書が記事のきっかけに 事の発端は2016年3月31日号の週刊新潮に載った「二階派『長崎幸太郎』代議士を巡る謀略」と題した記事にさかのぼる。当時衆議院議員で現山梨県知事の座にある人物を巡る、不倫、風俗通い、裏金疑惑を追及したものだ。全国紙山梨県政担当記者が語る。「2016年当時、自民党内の二階派に所属する議員の醜聞が相次ぎました。路チューする議員、ゲス不倫する議員。問題のある議員ばかりだと指摘が相次ぐ中、槍玉に挙げられたのが、現山梨県知事の長崎幸太郎氏(54)です。記事のきっかけになったのは長崎氏の元支援者による告発文書で、長崎氏の『ソープ通い』と『裏金疑惑』、『秘書との上海不倫旅行』を指弾するものでした」長崎氏が文書で繰り広げた釈明とは 報道後、長崎氏は支援者らに記事内容を否定する文書を配布した。「黙して語らずは、認めたのと同じ」ではたまったものではないと、火消しに躍起になる。記事を「悪意に満ちた誹謗中傷の類」と断じ、自身を告発する文書を「怪文書」と切って捨てた上で、疑惑の焦点である3項目に対し釈明をしている。 長崎氏が文書で繰り広げた釈明をまとめると次の通り。いわく告発者は暴力団関係者である。またいわく家庭人としての矜持もあり風俗通いは好まない。裏金とされるものは自身の経営するコンサルティング会社に支払われた正当なサービスの対価である云々。上海での『不倫』についての明確な回答はせず 上海不倫旅行疑惑についてはどうか。全国紙司法担当記者が解説する。「長崎氏は18年に、週刊誌記事の基となる告発文書をばら撒いた元支援者の男性を名誉毀損で提訴しました。結果、『文書の内容は真実と認められない』との判決がくだされ勝訴しています。ただ、裁判では『裏金』の真偽確認に大半の時間を割いていて、『不倫』についてはほぼ言及されていません。支持者に配った文書でも、記事の眼目の一つである上海での『不倫』については、コンサルティング業での視察だったと言っており、顧問先との守秘義務を理由に明確な回答をしていません」 この名誉毀損裁判の第12回口頭弁論では、長崎氏自身が本人尋問に出廷している。速記録には「(元支援者の男性が)私が女性秘書と浮気をしていると、根も葉もない話を、さもありなんという感じで話しをされたと承知しております(一部中略)」との発言が残されている。昨年12月、議会に出席する長崎幸太郎氏 上田康太郎/文藝春秋「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」 再び山梨県政担当記者が引き取る。「記事の出た翌17年の衆議院議員選挙では、3度目の直接対決となった因縁のライバル・堀内詔子氏に敗れ、長崎氏は落選の憂き目を見ています。しかし浪人期間を経て19年の山梨県知事選に出馬、見事当選を果たしました。来年1月に控える知事選にも立候補の予定で、再選を目指していると目されています」 国政では辛酸を舐めたものの、山梨県政に華麗に転身。名誉毀損の裁判では無事勝訴もおさめている。順風満帆の状態で山梨県政を牛耳る長崎氏に降って湧いたのが、冒頭の離婚裁判である。 訴状に書かれた衝撃的な一文を再び引こう。「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」 山梨県内在住の40代の夫・Aさんが原告となり、40代の妻・Bさんを相手取って始まった離婚裁判。Aさんは、Bさんが過去に不貞行為を働き、そのことについて嘘をつき続けてきたと主張。もはや夫婦関係の継続は困難ゆえ離婚を求めているという。山梨県政関係者が声をひそめる。2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行った際に関係を持ち…「そのBさんが、週刊誌報道で上海での不倫旅行の相手とされた元公設秘書の女性ですよ。記事は、12年7月、長崎氏は夫人に対して『支援者と大阪にゴルフに行く』と伝えておきながら、実際はBさんと海外旅行に行っていたという内容でした」 つまり、Aさんの主張するBさんの不貞行為のお相手こそが長崎氏だというのだ。訴状には、さらに生々しい記述がある。「公設秘書を辞めた16年12月から長崎氏が衆院選に落選した17年10月ごろまでは月々20万円、衆院選に落選して以降、山梨県知事選に出馬するまでの間は月々10万円、不倫関係の口止め料をもらっていた」「だいたい週一回、八王子近ぺんのホテルでおそわれました」「2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行き、夜、宿泊先のホテルの部屋で話さないかといわれ、そこで関係を持つ」「その後、日常の仕事の中で、直接話しがあり、約一年ほど関係を持つ」「気晴らしにという事で中国へ観光した」「何度かに一度は断っていた」長崎氏のカネの問題で、Bさんも調査の対象に この仰天の記述は一体どうやって生まれたのか。Aさん夫妻を知る人物が明かす。「2人は長崎氏に関する週刊誌報道が出る前からの知り合いです。記事が出た当時、Bさんは周囲に『でたらめの記事です』と長崎氏との不倫関係を否定していましたが、Aさんは彼女の言うことを信じてあげていました。そこからだんだんと男女の関係へと発展していったと聞いています」 20年9月にめでたく入籍。末永く続くはずの幸せな結婚生活は、しかし破綻を迎える。ある日、Aさん宅を警察が訪ねてきたのだ。「警察が長崎氏のカネの問題を捜査しており、かつて公設秘書を務めていたBさんも調査の対象になったようです。いきなり自宅に警察が押しかけてきたことで不安を覚えたAさんは、妻に本当のことを言うよう問いただしたところ、彼女は長崎氏との関係の全てを白状したそうです。その際に自分の告白した内容を直筆で書面に記したといいます」(別の県政関係者)「長崎氏との不貞関係は今回の離婚とは無関係」とBさんが回答 妻の驚きの告白に、夫は言葉を失くした。嘘をつかれていたこと、公人と金銭の授受があったことを問題視し、Aさんは離婚を決意した。だがBさん側は離婚を拒否。かくて夫婦の争いは法廷へと舞台を移し、かつてBさんが直筆でしたためたあまりにも赤裸々な長崎氏との関係までもが明るみに出たのだった。 Aさんは電話取材に対し、「係争中なので詳しいことは話せません。ただ、裁判で主張していることに間違いはありません」と述べるに留めた。 一方、Bさんに過去の不倫関係などを問い合わせると、「離婚訴訟中の夫婦間の問題であり、ご回答しかねます。ただし、ご質問(長崎氏との不貞関係)の件は、2人が結婚する約4年前に週刊誌等で既に出ており、今回の離婚とは無関係という認識です」と代理人弁護士を通じてコメントがあった。夫婦の離婚裁判については閲覧制限が 長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。 疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。 6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
現在、甲府地裁を舞台に行われているとある裁判の訴状にこんな一文がある。40代の夫Aさんが原告となり、40代の妻Bさんを相手取って起きた離婚裁判だ。Bさんの過去の不貞行為、そのことに関して虚偽の説明を行ったため婚姻関係の継続は困難であるとAさんは主張している。
このBさんの不貞行為の相手であり、あろうことか口止め料を払っていたとされるのが、現山梨県知事の長崎幸太郎氏(54)であることが文春オンライン取材班の調べで判明した。よくある夫婦の泥沼の諍い――では、どうやら済まなそうである。
◆◆◆
事の発端は2016年3月31日号の週刊新潮に載った「二階派『長崎幸太郎』代議士を巡る謀略」と題した記事にさかのぼる。当時衆議院議員で現山梨県知事の座にある人物を巡る、不倫、風俗通い、裏金疑惑を追及したものだ。全国紙山梨県政担当記者が語る。
「2016年当時、自民党内の二階派に所属する議員の醜聞が相次ぎました。路チューする議員、ゲス不倫する議員。問題のある議員ばかりだと指摘が相次ぐ中、槍玉に挙げられたのが、現山梨県知事の長崎幸太郎氏(54)です。記事のきっかけになったのは長崎氏の元支援者による告発文書で、長崎氏の『ソープ通い』と『裏金疑惑』、『秘書との上海不倫旅行』を指弾するものでした」
長崎氏が文書で繰り広げた釈明とは 報道後、長崎氏は支援者らに記事内容を否定する文書を配布した。「黙して語らずは、認めたのと同じ」ではたまったものではないと、火消しに躍起になる。記事を「悪意に満ちた誹謗中傷の類」と断じ、自身を告発する文書を「怪文書」と切って捨てた上で、疑惑の焦点である3項目に対し釈明をしている。 長崎氏が文書で繰り広げた釈明をまとめると次の通り。いわく告発者は暴力団関係者である。またいわく家庭人としての矜持もあり風俗通いは好まない。裏金とされるものは自身の経営するコンサルティング会社に支払われた正当なサービスの対価である云々。上海での『不倫』についての明確な回答はせず 上海不倫旅行疑惑についてはどうか。全国紙司法担当記者が解説する。「長崎氏は18年に、週刊誌記事の基となる告発文書をばら撒いた元支援者の男性を名誉毀損で提訴しました。結果、『文書の内容は真実と認められない』との判決がくだされ勝訴しています。ただ、裁判では『裏金』の真偽確認に大半の時間を割いていて、『不倫』についてはほぼ言及されていません。支持者に配った文書でも、記事の眼目の一つである上海での『不倫』については、コンサルティング業での視察だったと言っており、顧問先との守秘義務を理由に明確な回答をしていません」 この名誉毀損裁判の第12回口頭弁論では、長崎氏自身が本人尋問に出廷している。速記録には「(元支援者の男性が)私が女性秘書と浮気をしていると、根も葉もない話を、さもありなんという感じで話しをされたと承知しております(一部中略)」との発言が残されている。昨年12月、議会に出席する長崎幸太郎氏 上田康太郎/文藝春秋「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」 再び山梨県政担当記者が引き取る。「記事の出た翌17年の衆議院議員選挙では、3度目の直接対決となった因縁のライバル・堀内詔子氏に敗れ、長崎氏は落選の憂き目を見ています。しかし浪人期間を経て19年の山梨県知事選に出馬、見事当選を果たしました。来年1月に控える知事選にも立候補の予定で、再選を目指していると目されています」 国政では辛酸を舐めたものの、山梨県政に華麗に転身。名誉毀損の裁判では無事勝訴もおさめている。順風満帆の状態で山梨県政を牛耳る長崎氏に降って湧いたのが、冒頭の離婚裁判である。 訴状に書かれた衝撃的な一文を再び引こう。「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」 山梨県内在住の40代の夫・Aさんが原告となり、40代の妻・Bさんを相手取って始まった離婚裁判。Aさんは、Bさんが過去に不貞行為を働き、そのことについて嘘をつき続けてきたと主張。もはや夫婦関係の継続は困難ゆえ離婚を求めているという。山梨県政関係者が声をひそめる。2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行った際に関係を持ち…「そのBさんが、週刊誌報道で上海での不倫旅行の相手とされた元公設秘書の女性ですよ。記事は、12年7月、長崎氏は夫人に対して『支援者と大阪にゴルフに行く』と伝えておきながら、実際はBさんと海外旅行に行っていたという内容でした」 つまり、Aさんの主張するBさんの不貞行為のお相手こそが長崎氏だというのだ。訴状には、さらに生々しい記述がある。「公設秘書を辞めた16年12月から長崎氏が衆院選に落選した17年10月ごろまでは月々20万円、衆院選に落選して以降、山梨県知事選に出馬するまでの間は月々10万円、不倫関係の口止め料をもらっていた」「だいたい週一回、八王子近ぺんのホテルでおそわれました」「2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行き、夜、宿泊先のホテルの部屋で話さないかといわれ、そこで関係を持つ」「その後、日常の仕事の中で、直接話しがあり、約一年ほど関係を持つ」「気晴らしにという事で中国へ観光した」「何度かに一度は断っていた」長崎氏のカネの問題で、Bさんも調査の対象に この仰天の記述は一体どうやって生まれたのか。Aさん夫妻を知る人物が明かす。「2人は長崎氏に関する週刊誌報道が出る前からの知り合いです。記事が出た当時、Bさんは周囲に『でたらめの記事です』と長崎氏との不倫関係を否定していましたが、Aさんは彼女の言うことを信じてあげていました。そこからだんだんと男女の関係へと発展していったと聞いています」 20年9月にめでたく入籍。末永く続くはずの幸せな結婚生活は、しかし破綻を迎える。ある日、Aさん宅を警察が訪ねてきたのだ。「警察が長崎氏のカネの問題を捜査しており、かつて公設秘書を務めていたBさんも調査の対象になったようです。いきなり自宅に警察が押しかけてきたことで不安を覚えたAさんは、妻に本当のことを言うよう問いただしたところ、彼女は長崎氏との関係の全てを白状したそうです。その際に自分の告白した内容を直筆で書面に記したといいます」(別の県政関係者)「長崎氏との不貞関係は今回の離婚とは無関係」とBさんが回答 妻の驚きの告白に、夫は言葉を失くした。嘘をつかれていたこと、公人と金銭の授受があったことを問題視し、Aさんは離婚を決意した。だがBさん側は離婚を拒否。かくて夫婦の争いは法廷へと舞台を移し、かつてBさんが直筆でしたためたあまりにも赤裸々な長崎氏との関係までもが明るみに出たのだった。 Aさんは電話取材に対し、「係争中なので詳しいことは話せません。ただ、裁判で主張していることに間違いはありません」と述べるに留めた。 一方、Bさんに過去の不倫関係などを問い合わせると、「離婚訴訟中の夫婦間の問題であり、ご回答しかねます。ただし、ご質問(長崎氏との不貞関係)の件は、2人が結婚する約4年前に週刊誌等で既に出ており、今回の離婚とは無関係という認識です」と代理人弁護士を通じてコメントがあった。夫婦の離婚裁判については閲覧制限が 長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。 疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。 6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
報道後、長崎氏は支援者らに記事内容を否定する文書を配布した。「黙して語らずは、認めたのと同じ」ではたまったものではないと、火消しに躍起になる。記事を「悪意に満ちた誹謗中傷の類」と断じ、自身を告発する文書を「怪文書」と切って捨てた上で、疑惑の焦点である3項目に対し釈明をしている。
長崎氏が文書で繰り広げた釈明をまとめると次の通り。いわく告発者は暴力団関係者である。またいわく家庭人としての矜持もあり風俗通いは好まない。裏金とされるものは自身の経営するコンサルティング会社に支払われた正当なサービスの対価である云々。
上海不倫旅行疑惑についてはどうか。全国紙司法担当記者が解説する。
「長崎氏は18年に、週刊誌記事の基となる告発文書をばら撒いた元支援者の男性を名誉毀損で提訴しました。結果、『文書の内容は真実と認められない』との判決がくだされ勝訴しています。ただ、裁判では『裏金』の真偽確認に大半の時間を割いていて、『不倫』についてはほぼ言及されていません。支持者に配った文書でも、記事の眼目の一つである上海での『不倫』については、コンサルティング業での視察だったと言っており、顧問先との守秘義務を理由に明確な回答をしていません」
この名誉毀損裁判の第12回口頭弁論では、長崎氏自身が本人尋問に出廷している。速記録には「(元支援者の男性が)私が女性秘書と浮気をしていると、根も葉もない話を、さもありなんという感じで話しをされたと承知しております(一部中略)」との発言が残されている。
昨年12月、議会に出席する長崎幸太郎氏 上田康太郎/文藝春秋
再び山梨県政担当記者が引き取る。
「記事の出た翌17年の衆議院議員選挙では、3度目の直接対決となった因縁のライバル・堀内詔子氏に敗れ、長崎氏は落選の憂き目を見ています。しかし浪人期間を経て19年の山梨県知事選に出馬、見事当選を果たしました。来年1月に控える知事選にも立候補の予定で、再選を目指していると目されています」
国政では辛酸を舐めたものの、山梨県政に華麗に転身。名誉毀損の裁判では無事勝訴もおさめている。順風満帆の状態で山梨県政を牛耳る長崎氏に降って湧いたのが、冒頭の離婚裁判である。 訴状に書かれた衝撃的な一文を再び引こう。「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」 山梨県内在住の40代の夫・Aさんが原告となり、40代の妻・Bさんを相手取って始まった離婚裁判。Aさんは、Bさんが過去に不貞行為を働き、そのことについて嘘をつき続けてきたと主張。もはや夫婦関係の継続は困難ゆえ離婚を求めているという。山梨県政関係者が声をひそめる。2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行った際に関係を持ち…「そのBさんが、週刊誌報道で上海での不倫旅行の相手とされた元公設秘書の女性ですよ。記事は、12年7月、長崎氏は夫人に対して『支援者と大阪にゴルフに行く』と伝えておきながら、実際はBさんと海外旅行に行っていたという内容でした」 つまり、Aさんの主張するBさんの不貞行為のお相手こそが長崎氏だというのだ。訴状には、さらに生々しい記述がある。「公設秘書を辞めた16年12月から長崎氏が衆院選に落選した17年10月ごろまでは月々20万円、衆院選に落選して以降、山梨県知事選に出馬するまでの間は月々10万円、不倫関係の口止め料をもらっていた」「だいたい週一回、八王子近ぺんのホテルでおそわれました」「2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行き、夜、宿泊先のホテルの部屋で話さないかといわれ、そこで関係を持つ」「その後、日常の仕事の中で、直接話しがあり、約一年ほど関係を持つ」「気晴らしにという事で中国へ観光した」「何度かに一度は断っていた」長崎氏のカネの問題で、Bさんも調査の対象に この仰天の記述は一体どうやって生まれたのか。Aさん夫妻を知る人物が明かす。「2人は長崎氏に関する週刊誌報道が出る前からの知り合いです。記事が出た当時、Bさんは周囲に『でたらめの記事です』と長崎氏との不倫関係を否定していましたが、Aさんは彼女の言うことを信じてあげていました。そこからだんだんと男女の関係へと発展していったと聞いています」 20年9月にめでたく入籍。末永く続くはずの幸せな結婚生活は、しかし破綻を迎える。ある日、Aさん宅を警察が訪ねてきたのだ。「警察が長崎氏のカネの問題を捜査しており、かつて公設秘書を務めていたBさんも調査の対象になったようです。いきなり自宅に警察が押しかけてきたことで不安を覚えたAさんは、妻に本当のことを言うよう問いただしたところ、彼女は長崎氏との関係の全てを白状したそうです。その際に自分の告白した内容を直筆で書面に記したといいます」(別の県政関係者)「長崎氏との不貞関係は今回の離婚とは無関係」とBさんが回答 妻の驚きの告白に、夫は言葉を失くした。嘘をつかれていたこと、公人と金銭の授受があったことを問題視し、Aさんは離婚を決意した。だがBさん側は離婚を拒否。かくて夫婦の争いは法廷へと舞台を移し、かつてBさんが直筆でしたためたあまりにも赤裸々な長崎氏との関係までもが明るみに出たのだった。 Aさんは電話取材に対し、「係争中なので詳しいことは話せません。ただ、裁判で主張していることに間違いはありません」と述べるに留めた。 一方、Bさんに過去の不倫関係などを問い合わせると、「離婚訴訟中の夫婦間の問題であり、ご回答しかねます。ただし、ご質問(長崎氏との不貞関係)の件は、2人が結婚する約4年前に週刊誌等で既に出ており、今回の離婚とは無関係という認識です」と代理人弁護士を通じてコメントがあった。夫婦の離婚裁判については閲覧制限が 長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。 疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。 6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
国政では辛酸を舐めたものの、山梨県政に華麗に転身。名誉毀損の裁判では無事勝訴もおさめている。順風満帆の状態で山梨県政を牛耳る長崎氏に降って湧いたのが、冒頭の離婚裁判である。
訴状に書かれた衝撃的な一文を再び引こう。
「不倫の口止め料として月々20万円をもらっていました」
山梨県内在住の40代の夫・Aさんが原告となり、40代の妻・Bさんを相手取って始まった離婚裁判。Aさんは、Bさんが過去に不貞行為を働き、そのことについて嘘をつき続けてきたと主張。もはや夫婦関係の継続は困難ゆえ離婚を求めているという。山梨県政関係者が声をひそめる。
「そのBさんが、週刊誌報道で上海での不倫旅行の相手とされた元公設秘書の女性ですよ。記事は、12年7月、長崎氏は夫人に対して『支援者と大阪にゴルフに行く』と伝えておきながら、実際はBさんと海外旅行に行っていたという内容でした」
つまり、Aさんの主張するBさんの不貞行為のお相手こそが長崎氏だというのだ。訴状には、さらに生々しい記述がある。
「公設秘書を辞めた16年12月から長崎氏が衆院選に落選した17年10月ごろまでは月々20万円、衆院選に落選して以降、山梨県知事選に出馬するまでの間は月々10万円、不倫関係の口止め料をもらっていた」
「だいたい週一回、八王子近ぺんのホテルでおそわれました」「2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行き、夜、宿泊先のホテルの部屋で話さないかといわれ、そこで関係を持つ」「その後、日常の仕事の中で、直接話しがあり、約一年ほど関係を持つ」「気晴らしにという事で中国へ観光した」「何度かに一度は断っていた」長崎氏のカネの問題で、Bさんも調査の対象に この仰天の記述は一体どうやって生まれたのか。Aさん夫妻を知る人物が明かす。「2人は長崎氏に関する週刊誌報道が出る前からの知り合いです。記事が出た当時、Bさんは周囲に『でたらめの記事です』と長崎氏との不倫関係を否定していましたが、Aさんは彼女の言うことを信じてあげていました。そこからだんだんと男女の関係へと発展していったと聞いています」 20年9月にめでたく入籍。末永く続くはずの幸せな結婚生活は、しかし破綻を迎える。ある日、Aさん宅を警察が訪ねてきたのだ。「警察が長崎氏のカネの問題を捜査しており、かつて公設秘書を務めていたBさんも調査の対象になったようです。いきなり自宅に警察が押しかけてきたことで不安を覚えたAさんは、妻に本当のことを言うよう問いただしたところ、彼女は長崎氏との関係の全てを白状したそうです。その際に自分の告白した内容を直筆で書面に記したといいます」(別の県政関係者)「長崎氏との不貞関係は今回の離婚とは無関係」とBさんが回答 妻の驚きの告白に、夫は言葉を失くした。嘘をつかれていたこと、公人と金銭の授受があったことを問題視し、Aさんは離婚を決意した。だがBさん側は離婚を拒否。かくて夫婦の争いは法廷へと舞台を移し、かつてBさんが直筆でしたためたあまりにも赤裸々な長崎氏との関係までもが明るみに出たのだった。 Aさんは電話取材に対し、「係争中なので詳しいことは話せません。ただ、裁判で主張していることに間違いはありません」と述べるに留めた。 一方、Bさんに過去の不倫関係などを問い合わせると、「離婚訴訟中の夫婦間の問題であり、ご回答しかねます。ただし、ご質問(長崎氏との不貞関係)の件は、2人が結婚する約4年前に週刊誌等で既に出ており、今回の離婚とは無関係という認識です」と代理人弁護士を通じてコメントがあった。夫婦の離婚裁判については閲覧制限が 長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。 疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。 6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「だいたい週一回、八王子近ぺんのホテルでおそわれました」「2011年夏~秋頃、仙台へ二人で行き、夜、宿泊先のホテルの部屋で話さないかといわれ、そこで関係を持つ」「その後、日常の仕事の中で、直接話しがあり、約一年ほど関係を持つ」「気晴らしにという事で中国へ観光した」「何度かに一度は断っていた」
この仰天の記述は一体どうやって生まれたのか。Aさん夫妻を知る人物が明かす。
「2人は長崎氏に関する週刊誌報道が出る前からの知り合いです。記事が出た当時、Bさんは周囲に『でたらめの記事です』と長崎氏との不倫関係を否定していましたが、Aさんは彼女の言うことを信じてあげていました。そこからだんだんと男女の関係へと発展していったと聞いています」
20年9月にめでたく入籍。末永く続くはずの幸せな結婚生活は、しかし破綻を迎える。ある日、Aさん宅を警察が訪ねてきたのだ。「警察が長崎氏のカネの問題を捜査しており、かつて公設秘書を務めていたBさんも調査の対象になったようです。いきなり自宅に警察が押しかけてきたことで不安を覚えたAさんは、妻に本当のことを言うよう問いただしたところ、彼女は長崎氏との関係の全てを白状したそうです。その際に自分の告白した内容を直筆で書面に記したといいます」(別の県政関係者)「長崎氏との不貞関係は今回の離婚とは無関係」とBさんが回答 妻の驚きの告白に、夫は言葉を失くした。嘘をつかれていたこと、公人と金銭の授受があったことを問題視し、Aさんは離婚を決意した。だがBさん側は離婚を拒否。かくて夫婦の争いは法廷へと舞台を移し、かつてBさんが直筆でしたためたあまりにも赤裸々な長崎氏との関係までもが明るみに出たのだった。 Aさんは電話取材に対し、「係争中なので詳しいことは話せません。ただ、裁判で主張していることに間違いはありません」と述べるに留めた。 一方、Bさんに過去の不倫関係などを問い合わせると、「離婚訴訟中の夫婦間の問題であり、ご回答しかねます。ただし、ご質問(長崎氏との不貞関係)の件は、2人が結婚する約4年前に週刊誌等で既に出ており、今回の離婚とは無関係という認識です」と代理人弁護士を通じてコメントがあった。夫婦の離婚裁判については閲覧制限が 長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。 疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。 6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
20年9月にめでたく入籍。末永く続くはずの幸せな結婚生活は、しかし破綻を迎える。ある日、Aさん宅を警察が訪ねてきたのだ。
「警察が長崎氏のカネの問題を捜査しており、かつて公設秘書を務めていたBさんも調査の対象になったようです。いきなり自宅に警察が押しかけてきたことで不安を覚えたAさんは、妻に本当のことを言うよう問いただしたところ、彼女は長崎氏との関係の全てを白状したそうです。その際に自分の告白した内容を直筆で書面に記したといいます」(別の県政関係者)
妻の驚きの告白に、夫は言葉を失くした。嘘をつかれていたこと、公人と金銭の授受があったことを問題視し、Aさんは離婚を決意した。だがBさん側は離婚を拒否。かくて夫婦の争いは法廷へと舞台を移し、かつてBさんが直筆でしたためたあまりにも赤裸々な長崎氏との関係までもが明るみに出たのだった。
Aさんは電話取材に対し、「係争中なので詳しいことは話せません。ただ、裁判で主張していることに間違いはありません」と述べるに留めた。
一方、Bさんに過去の不倫関係などを問い合わせると、「離婚訴訟中の夫婦間の問題であり、ご回答しかねます。ただし、ご質問(長崎氏との不貞関係)の件は、2人が結婚する約4年前に週刊誌等で既に出ており、今回の離婚とは無関係という認識です」と代理人弁護士を通じてコメントがあった。
夫婦の離婚裁判については閲覧制限が 長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。 疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。 6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
長崎氏に対しては、「口止め料」の支払いがあったのかなどについて、質問状を送付。代理人を通じて「夫婦の離婚裁判の訴状は、閲覧制限が申し立てられており第三者が内容を知り得ない状態にある。当事者でない当方が論評できませんし、すべきでもないと考えております」と回答があった。
疑問はいくつか残る。なぜ、夫婦の離婚裁判について閲覧制限がかけられていることを長崎氏側が承知なのか。かつて長崎氏自身が「根も葉もない」と言い切った不倫の疑いこそが、いま1組の夫婦を苛んでいることについて、何か言うべきことはないのか。
6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
6年前の不倫報道の際は、支持者に対してさえ「守秘義務」を盾に詳細な説明を拒んだ長崎氏。山梨県政をあずかり、いま再選を期す立場にある彼には、明確に説明責任があるはずだ。
(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))