アメフト部員11人が大麻を使用か、入手した内部資料から発覚「日大の矛盾」【Nスタ解説】

日本大学アメフト部の違法薬物事件。JNNが入手した日本大学の内部資料によりますと、大麻を使用したとみられる部員が11人にのぼるとみられることがわかりました。【写真を見る】アメフト部員11人が大麻を使用か、入手した内部資料から発覚「日大の矛盾」【Nスタ解説】内部資料から発覚「日大の矛盾」 アメフト部11人大麻使用か井上貴博キャスター:日本大学の林真理子理事長以下、経営陣の軽率な判断で自体を矮小化させようとしたことが、かえって傷口を広げてしまった形とも言えます。JNNが入手した、日大で行われた幹部会議の議事録などによりますと、アメフト部員への聞き取り調査などで、部員11人が大麻を使用していた可能性の報告を受けながらも、会見で明らかにしていなかったことがわかりました。

【日大アメフト部“大麻問題”】逮捕された部員2人▼8月5日逮捕北畠成文被告(21)▼10月16日逮捕矢部鑑羅容疑者(21)・2022年11月大学側に情報提供・2023年7月寮から植物片を発見・8月3日警視庁が寮を家宅捜索・8月5日北畠被告逮捕・8月8日日大会見・8月25日 “幹部会議”会見内容と食い違い【大学側のコメント・会見など】・8月2日寮の家宅捜索前日 林真理子理事長 「違法な薬物が見つかったとか、そういうことは一切ございません」・北畠被告逮捕後の会見 酒井健夫学長 「2022年11月、部員の1人が『大麻と思われるモノを吸った』などと自己申告」 沢田康広副学長 「北畠被告と、この部員以外、薬物を使用した部員は把握していない」しかし、JNNが入手した議事録などによりますと『8月2日の“会見よりも前に”「矢部容疑者が大麻を吸っている」と大学側に報告が上がっていた』ことがわかりました。なぜ、会見で矢部容疑者の大麻使用の可能性を明らかにしなかったのでしょうか。議事録には情報が後出しで出てきてしまうことについてのやり取りがありました。幹部会議出席者「(理事長の)最初の“囲み取材”と記者会見から新たな事実や情報が後出しで出ている。なぜこのようになるのか」林理事長「(アメフト部監督の話では)学生が真実を話してくれなかった。▼疑われることに対する学生からの不信感▼保護者からの苦情の連絡、このようなことから監督が学生に追及するのが困難だったとのこと」林理事長私学助成金不交付を懸念か 副学長に辞任要求さらに林理事長が沢田副学長に辞任を迫ったという報道もあります。2023年7月に寮で植物片を発見しながら警視庁への連絡は12日後でした。犯人隠避の罪に問われるのではないかという一部指摘があり、林理事長は「(植物片を保管したことを)警察に聴取されると、助成金が交付されないおそれがある」として、沢田副学長に辞任を要求しました。これに対し沢田副学長は「合理的な理由はない」と辞任を拒んでいます。さらに沢田副学長側は「手続きも経ずに第三者委員会の結論が出る前に辞任させようとしたことが納得できない」とも述べていたそうです。この私学助成金というのは、学生数などに応じて国から交付される補助金です。日大は2020年度は約90億円が交付されました。しかし、2021・2022年度は田中元理事長の逮捕や元理事らの背任事件などで不交付となっています。2023年度は改善がみられれば、段階的に引き上げるということで、75%減=20数億円が交付される見込みでした。大学ジャーナリスト 石渡嶺司さん「沢田副学長の植物片保管のほか、日大側の対応の悪さなど、不交付が継続される可能性が高い」と分析しています。ホラン千秋キャスター:助成金の前に大学として、学生がどのような生活を送っているのか、違法なことを行っていないかどうか把握するという、ガバナンスなどが徹底できていないことが問題です。スポーツ心理学者(博士)田中ウルヴェ京さん:(議事録など)漏れた情報だけを見てもガバナンスの欠如が感じられますね。一方で、情報の経路について、日大の運動部なのか、大学全体なのか、情報がどこで詰まっていたのか、どこで問題があったのか、林理事長などに話してもらうことが、情報の透明性としても大事だと思います。
日本大学アメフト部の違法薬物事件。JNNが入手した日本大学の内部資料によりますと、大麻を使用したとみられる部員が11人にのぼるとみられることがわかりました。
【写真を見る】アメフト部員11人が大麻を使用か、入手した内部資料から発覚「日大の矛盾」【Nスタ解説】内部資料から発覚「日大の矛盾」 アメフト部11人大麻使用か井上貴博キャスター:日本大学の林真理子理事長以下、経営陣の軽率な判断で自体を矮小化させようとしたことが、かえって傷口を広げてしまった形とも言えます。JNNが入手した、日大で行われた幹部会議の議事録などによりますと、アメフト部員への聞き取り調査などで、部員11人が大麻を使用していた可能性の報告を受けながらも、会見で明らかにしていなかったことがわかりました。

【日大アメフト部“大麻問題”】逮捕された部員2人▼8月5日逮捕北畠成文被告(21)▼10月16日逮捕矢部鑑羅容疑者(21)・2022年11月大学側に情報提供・2023年7月寮から植物片を発見・8月3日警視庁が寮を家宅捜索・8月5日北畠被告逮捕・8月8日日大会見・8月25日 “幹部会議”会見内容と食い違い【大学側のコメント・会見など】・8月2日寮の家宅捜索前日 林真理子理事長 「違法な薬物が見つかったとか、そういうことは一切ございません」・北畠被告逮捕後の会見 酒井健夫学長 「2022年11月、部員の1人が『大麻と思われるモノを吸った』などと自己申告」 沢田康広副学長 「北畠被告と、この部員以外、薬物を使用した部員は把握していない」しかし、JNNが入手した議事録などによりますと『8月2日の“会見よりも前に”「矢部容疑者が大麻を吸っている」と大学側に報告が上がっていた』ことがわかりました。なぜ、会見で矢部容疑者の大麻使用の可能性を明らかにしなかったのでしょうか。議事録には情報が後出しで出てきてしまうことについてのやり取りがありました。幹部会議出席者「(理事長の)最初の“囲み取材”と記者会見から新たな事実や情報が後出しで出ている。なぜこのようになるのか」林理事長「(アメフト部監督の話では)学生が真実を話してくれなかった。▼疑われることに対する学生からの不信感▼保護者からの苦情の連絡、このようなことから監督が学生に追及するのが困難だったとのこと」林理事長私学助成金不交付を懸念か 副学長に辞任要求さらに林理事長が沢田副学長に辞任を迫ったという報道もあります。2023年7月に寮で植物片を発見しながら警視庁への連絡は12日後でした。犯人隠避の罪に問われるのではないかという一部指摘があり、林理事長は「(植物片を保管したことを)警察に聴取されると、助成金が交付されないおそれがある」として、沢田副学長に辞任を要求しました。これに対し沢田副学長は「合理的な理由はない」と辞任を拒んでいます。さらに沢田副学長側は「手続きも経ずに第三者委員会の結論が出る前に辞任させようとしたことが納得できない」とも述べていたそうです。この私学助成金というのは、学生数などに応じて国から交付される補助金です。日大は2020年度は約90億円が交付されました。しかし、2021・2022年度は田中元理事長の逮捕や元理事らの背任事件などで不交付となっています。2023年度は改善がみられれば、段階的に引き上げるということで、75%減=20数億円が交付される見込みでした。大学ジャーナリスト 石渡嶺司さん「沢田副学長の植物片保管のほか、日大側の対応の悪さなど、不交付が継続される可能性が高い」と分析しています。ホラン千秋キャスター:助成金の前に大学として、学生がどのような生活を送っているのか、違法なことを行っていないかどうか把握するという、ガバナンスなどが徹底できていないことが問題です。スポーツ心理学者(博士)田中ウルヴェ京さん:(議事録など)漏れた情報だけを見てもガバナンスの欠如が感じられますね。一方で、情報の経路について、日大の運動部なのか、大学全体なのか、情報がどこで詰まっていたのか、どこで問題があったのか、林理事長などに話してもらうことが、情報の透明性としても大事だと思います。
井上貴博キャスター:日本大学の林真理子理事長以下、経営陣の軽率な判断で自体を矮小化させようとしたことが、かえって傷口を広げてしまった形とも言えます。
JNNが入手した、日大で行われた幹部会議の議事録などによりますと、アメフト部員への聞き取り調査などで、部員11人が大麻を使用していた可能性の報告を受けながらも、会見で明らかにしていなかったことがわかりました。
【日大アメフト部“大麻問題”】逮捕された部員2人▼8月5日逮捕北畠成文被告(21)▼10月16日逮捕矢部鑑羅容疑者(21)・2022年11月大学側に情報提供・2023年7月寮から植物片を発見・8月3日警視庁が寮を家宅捜索・8月5日北畠被告逮捕・8月8日日大会見・8月25日 “幹部会議”会見内容と食い違い
【大学側のコメント・会見など】・8月2日寮の家宅捜索前日 林真理子理事長 「違法な薬物が見つかったとか、そういうことは一切ございません」・北畠被告逮捕後の会見 酒井健夫学長 「2022年11月、部員の1人が『大麻と思われるモノを吸った』などと自己申告」 沢田康広副学長 「北畠被告と、この部員以外、薬物を使用した部員は把握していない」
しかし、JNNが入手した議事録などによりますと『8月2日の“会見よりも前に”「矢部容疑者が大麻を吸っている」と大学側に報告が上がっていた』ことがわかりました。なぜ、会見で矢部容疑者の大麻使用の可能性を明らかにしなかったのでしょうか。議事録には情報が後出しで出てきてしまうことについてのやり取りがありました。
幹部会議出席者「(理事長の)最初の“囲み取材”と記者会見から新たな事実や情報が後出しで出ている。なぜこのようになるのか」
林理事長「(アメフト部監督の話では)学生が真実を話してくれなかった。▼疑われることに対する学生からの不信感▼保護者からの苦情の連絡、このようなことから監督が学生に追及するのが困難だったとのこと」
さらに林理事長が沢田副学長に辞任を迫ったという報道もあります。
2023年7月に寮で植物片を発見しながら警視庁への連絡は12日後でした。犯人隠避の罪に問われるのではないかという一部指摘があり、林理事長は「(植物片を保管したことを)警察に聴取されると、助成金が交付されないおそれがある」として、沢田副学長に辞任を要求しました。
この私学助成金というのは、学生数などに応じて国から交付される補助金です。日大は2020年度は約90億円が交付されました。しかし、2021・2022年度は田中元理事長の逮捕や元理事らの背任事件などで不交付となっています。2023年度は改善がみられれば、段階的に引き上げるということで、75%減=20数億円が交付される見込みでした。
大学ジャーナリスト 石渡嶺司さん「沢田副学長の植物片保管のほか、日大側の対応の悪さなど、不交付が継続される可能性が高い」と分析しています。
ホラン千秋キャスター:助成金の前に大学として、学生がどのような生活を送っているのか、違法なことを行っていないかどうか把握するという、ガバナンスなどが徹底できていないことが問題です。
スポーツ心理学者(博士)田中ウルヴェ京さん:(議事録など)漏れた情報だけを見てもガバナンスの欠如が感じられますね。一方で、情報の経路について、日大の運動部なのか、大学全体なのか、情報がどこで詰まっていたのか、どこで問題があったのか、林理事長などに話してもらうことが、情報の透明性としても大事だと思います。