45分1万5000円…歌舞伎町「裏風俗」で働く未成年女子の本音

歌舞伎町でいま、一軒の「裏風俗」が話題を呼んでいる。メインストリートの一つである「新宿区役所通り」に建つビルの一室。この場所に、風営法を無視して「本番行為」を提供する違法風俗があるのだ。
「『裏風俗』で働いているのって外国人が多いんですが、ここは日本人の若くて可愛い子が結構いて驚きました」
そう語るのは、最近、実際にこの「裏風俗」に行ってきたというバー店員のサトシ(仮名、30)である。
「もともとエステサロンだったところを居抜きで風俗にしたらしいですが、正直、清潔感はなかったですね。受付で男の人がずっとタバコを吸っていて、入り口の近くには女の子の荷物らしいキャリーケースが並んでました。トイレもシャワーもボロボロだった」
金額は45分1万5000円。ビルの上層階にある店の入り口で女の子の写真が入ったアルバムを見て、気に入った子を指名する。そして男性店員に料金を支払うと、女の子が呼ばれ、シャワールームに案内された後、プレイが始まるというシステムだ。
「この価格で本番ができる『裏風俗』として話題になっていますが、色気は本当にない。ほぼマッサージ店みたいな感じで、パーティションとカーテンしか仕切りがないから、隣の客の喘ぎ声も普通に聞こえました」
プレイルームの枕元には、コンドームが積まれていたという。
「ゴムありと聞いていたんですが、プレイ中に女の子から『1万円で生でどう?』って言われました。聞いたら、その子の手取りは1万5000円のうち5000円だけみたいで。”オプション”をしないとなかなか稼げないらしいです」
この裏風俗店で働く女の子のなかには、未成年も少なくないという。家出してきて住むところもなく、この店で寝泊まりしているのだ。
「女の子から話を聞いてビビりましたよ。いろんなお客さんと寝てる、ベッドとはお世辞にも言えないマットレスで寝泊まりしているらしいです」
サトシを接客した女の子は、大久保公園で「立ちんぼ」をしていたところ、店のオーナーに「ウチで働かないか」と声をかけられたらしい。
「こういう裏風俗店ってどこから女の子を集めてくるんだろうと疑問だったんですが、変に納得してしまいました。マトモな風俗店は未成年を雇ってくれないですからね。ホテル代も払えない家出少女たちは、給料が安くてもここで働くしかないのかもしれません」
稼いだカネでホストクラブ通いをしている女の子もいるが、そもそもそこまで稼ぎがいいわけではないので派手に遊んでいる子は少ないという。
「とはいえ、僕以外にも結構お客さんは来ていましたね。入る前に3人組が、店を出るときには4人組が来ていました。僕はSNSの情報を見て行ったんですが、口コミでもこの裏風俗のことは結構広まってますね。それだけ、日本人の若い女の子と本番ができる裏風俗っていうのは珍しいんだと思います」
筆者が歌舞伎町で裏風俗について聞き込みを行うと、「全員がプレイルームに住んでいる店がある」「路上に女の子が2時間だけ並んでいて、そこから選ぶ『路上置屋』がある」などといった情報が次から次へと出てきた。仮にこの店舗が摘発されても、すぐに似たような店が現れるのだろう。
佐々木チワワ’00年、東京生まれ。小学校から高校まで都内の一貫校に通った後、慶應義塾大に進学。15歳から歌舞伎町に通っており、幅広い人脈を持つ。大学では歌舞伎町を含む繁華街の社会学を研究している。
取材・文:佐々木チワワ