【まさか】若い女性がカギを掛けずに入浴・就寝も わいせつ・窃盗被害が多発 防犯意識向上も そこに“隙”が・・・

カギが掛かっていない玄関ドアや窓から侵入され、事件に巻き込まれるケースは後を絶たない。犯罪者は、わずかな隙を狙っているのだ。
会社員の町屋亨容疑者(50)は、今月15日午前9時半すぎ、東京・杉並区で、20代の女性のアパートの部屋に侵入。女性の胸などを触るわいせつな行為をした疑いが持たれている。逮捕容疑は、強制わいせつだ。
調べによると、当時、被害者の女性は寝ていたという。すると、玄関から、ドアノブを回すような不審な音がしたとのこと。このため、女性が、起き出して、玄関に向かったところ、町屋容疑者と鉢合わせ。なんと、玄関のカギを掛け忘れていたのだ。
そのまま、女性は、抱きつかれて、押し倒された上で、胸やお尻などを触られたという。女性は、部屋の外に逃げ出した。そして、再び、自宅アパートに戻った後、110番通報したという。ところが、再び、ドアノブを回す音がしたそうだ。
驚いたことに、町屋容疑者が、現場に舞い戻ってきたというのだ。ただ、この時は、何も起きなかったとのこと。
そもそも、町屋容疑者は、アパート近くの銭湯の”常連”だった。普段、自転車を止めている空き地から、現場の部屋が見渡せていて、被害者の女性を狙っていたという。
今回の事件の前にも、郵便受けから室内をのぞいたり、無施錠のドアから侵入したりしていたという。女性はひとり暮らしで、度々、カギをかけ忘れることがあったという。何とも不用心な話である。
調べに対して町屋容疑者は、容疑を認めている。犯行後、現場の部屋に舞い戻ったことについて、「謝罪しようと思って、もう一度、部屋に戻った」と話しているそうだ。この供述の真偽は分かっていない。
「世界で一番、安全な国」言われた、昭和の時代であれば、玄関のカギをかけないことも、少なくはなかった。記者も、子どものころは、カギはおろか、ドアも開けっぱなしだった記憶がある。
ところが、今や、多くのマンションで、エントランスにオートロックの扉が設置されている。異常があれば警備員が駆けつけるセキュリティーシステムを完備している家庭も少なくない。防犯意識は確実に高まっているのだが、”無施錠”のドア・窓を狙った事件は後を絶たない。
新宿区のマンションの一室に侵入し、10代女性に、性的暴行をした疑いで、今月、コンビニ店オーナーの男が逮捕された。女性は、玄関のカギを掛けずに、もしくは、カギを掛け忘れたまま入浴し、被害に遭ったという。このマンションのエントランスも、オートロック式だったそうだ。当然、”無施錠”事件は、性犯罪に限らない。
名古屋市では、先月、20代の女性が、玄関のカギを掛けずに、引っ越しの荷造りをしていて、強盗被害に遭っている。容疑者のブラジル人の男らが逮捕されたが、現金およそ800万円など、被害はおよそ2300万円相当にのぼったという。
実は、「空き巣」や「忍び込み」など、住宅・マンションで起こる窃盗事件のうち、最も多いのは、カギが掛かっていないドアや窓から侵入されるケースだ。警察庁によると、おととし発生した被害のおよそ半分は、住宅・マンション・アパートともに、無施錠の窓・ドアから侵入されていたという。
当サイトでも紹介したが、かつて、記者は、マンションの敷地内に侵入し、片っ端から、玄関のドアに”手をかけて”回る窃盗犯の話を聞いたことがある。たまたま”無施錠”の部屋に行き当たれば、そこに侵入するというのだ。
オートロックや防犯セキュリティーシステムの普及により、逆に、安心してしまい、心に”隙”ができている可能性はある。犯罪者が、その”隙”を狙っているのは間違いない。