「どこいこうかな~」内閣委員会会議中に元大臣&副大臣が「旅行パンフ」「マンガ」を熟読。ゆるみきった岸田自民のセンセイたちの評判「地元では“やる気”は見せようとしているけど…」

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「さぁて今度の休みは孫とどこに行こうかなぁ」「内閣委員会って退屈だなぁ。マンガ読んじゃお」–。と思っていたかどうかはさておき、片や大臣経験者の重鎮、もう一人は当選5回の元副大臣という、ふたりの自民党の衆院議員は、通常国会の会期中だというのに気もそぞろなことがバレてしまった。裏金問題の後始末や円安進行に歯止めをかけられない岸田文雄首相率いる与党・自民党。低め安定の支持率を回復する策も気概もないのか、見事にゆるみまくっているようだ。
〈写真アリ〉内閣委員会に出席していた際、スマホで漫画を読む山本元防衛副大臣
4月25日に開かれた「衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会」。5時間に及ぶ長丁場の末、城井崇委員(立憲民主党)が附帯決議案の趣旨説明に立ち、採決をもって終える寸前のことだった。同委員の真後ろに陣取る今村雅弘委員(77)=比例九州ブロック=が、やおら机上に準備していた旅行誌を広げ、首を右斜め後ろに傾げながら熱心に読みふけり始めた。裏表紙は笑顔の赤ちゃんをあしらったベビー服の広告。
今村氏といえば、かつて小渕優子衆院議員(50)に「じじバカ」と評されたほど孫をかわいがっていることで知られる好々爺だ。きっとGWに大好きな孫を喜ばせようと、旅行先の選定、いやきっとすでに決めていた旅先での思い出づくり計画の策定に着手したに違いない。なんともわかりやすい孫思いの素敵なじい様だ。
だけどセンセイ、9期目の現職衆院議員ですよ。旧国鉄官僚として人事労務畑を歩み、民営化後のJR九州で関連事業部企画部長として辣腕を振るって政界に転身。第3次安倍内閣では復興大臣まで務めた元閣僚じゃないですか。大臣就任以来失言を繰り返し、挙句の果てに東日本大震災の被害に関して「まだ東北で、あっちのほうだからよかった」と言い放ち、一年も経たずに更迭されちゃったことも“過去の話”なのでしょう。
公的年金も未納時期があったし、4年前の衆議院の特別委員会のときも審議となんの関係もない「家訓集」を熟読して笑い者になったり、2年前まで旧統一教会(世界平和統一家庭連合)関連団体の「日韓トンネル研究会」の顧問を務めて話題にもなった。
統一教会といえば、創始者の文鮮明氏の妻、韓鶴子氏のことを「マザームーン」と賛辞を込めて呼び続けた元防衛副大臣の山本朋広衆院議員(48)=比例南関東ブロック=も負けず劣らずの“サボリ”がバレちゃった。京都出身で高校の同級生にお笑い芸人のチュートリアル(徳井義実・福田光徳)がいる山本センセイは、なぜか神奈川4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町)に鞍替えし、これまですべて重複立候補で比例復活して5回当選している中堅議員だ。
「山本元防衛副大臣も、4月19日の内閣委員会に出席していた際、他の委員が質問に立っている間もずっとスマホをいじって漫画を読んでましたよ。彼は統一教会との接点ばかりクローズアップされていますが、親分の河野太郎元防衛大臣(現デジタル大臣)に出張のお土産にキビ団子ばかり買ってきたことでも知られています。
要するに何をやっているのかさっぱりわからない政治家で、選挙にはめっぽう弱く、小選挙区では惨敗続きです。さすがに党執行部に呆れられて次期衆院選では比例との重複立候補を辞退するように迫られ、内諾している。要するに解散総選挙になっても勝てる見込みもないので、やる気も控えめというところでしょう」(政治部デスク)
この“ゆるゆるコンビ”、地元ではどうとらえているのだろうか。今村元大臣の選挙区である佐賀2区の自民党市議によれば、今村氏は最近、頻繁に地元に顔を出すなど「やる気」をみせているという。「評判という意味では今村議員は過去には失言などもありましたが、何度も当選しているベテランなので知名度もあるし、安定感はあるかと思います。
それでも次の選挙で自民党が苦戦するのは下馬評を見ても明らかです。今村議員もここ最近はかなり頻繁に佐賀県に戻ってきて、さまざまな団体の活動に精力的に顔を出しています。昨日も水産団体の試食会に参加していましたね。有明海でとれる魚で、一般にはまだ食べられていない珍しい魚を食べるという試食会だったようです」
山本議員の“地元”、神奈川第4区の町議からの評判はどうだろうか。「山本議員は、ふだんは所属政党にかかわらず誰とでも楽しく話す気さくないいやつではあるんだけどね。でも、なんかこう、言うことが軽くて地元ではあまりいい印象は持たれていませんね。もちろん旧統一教会のイベントでの『マザームーン』発言でも悪目立ちしていましたが、どちらかというとそれ以前から〝何もしない奴〟という見方をしている人が多かったと思います。次の選挙では、自民党自体が裏金問題や支持率低迷で苦戦を強いられることは目に見えているし、本人は小選挙区では3度も4度も連続落選しているので後がないことはわかっているのだと思います。ここ最近も京急逗子・葉山駅に立って頑張っていたようです」
今回の件を当事者のお二人はどうみるのか。「集英社オンライン」は5月27日、今村氏、山本氏に質問状を送ったが期日内に回答は得られなかった。審議中に旅行誌やマンガに気を取られているのに、地元では意味不明の「やる気」だけ醸し出してどうするのか。有権者のみなさんも、そろそろ本気で怒りますよ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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