7月7日投開票の東京都知事選で落選したものの、動画やSNSを駆使した選挙戦で「新時代の旗手」として存在感を示した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏。落選後に出演した選挙特番では話がかみ合わない様子が度々あり、当初の“爽やかな好青年”のイメージが崩れつつある。
そんな中、ネットで「石丸構文」とネタにされている件について、このほど態度を一変させた。
これは日本テレビの選挙番組での社会学者・古市憲寿氏と石丸氏のかみ合わない議論を見たお笑いタレントのふかわりょうが、X(旧ツイッター)上で
《【心配】石丸さん、サブウェイ注文できるかな。》
とつぶやいたことに端を発する。これをネット民が面白がり、別の事象に例える大喜利のような状況となった。
当の石丸氏は10日出演したYouTubeチャンネル『ReHacQ-リハック-』の中で、石丸構文について振られ
「むしろ、いいぞ、もっとやれ! と」
と笑顔。“進次郎構文”で知られる小泉進次郎氏との対談を提案され
「僕は全然やります」
と即答し、その理由について
「政治のエンタメ化に真剣なんですよ。みんなが興味関心を持つ。それに政治家が応える」
と説明した。
石丸氏は11日放送のテレビ朝日系『グッド!モーニング』の中でも石丸構文について聞かれ
「メッチャ面白いじゃないですか」
と大爆笑。
「この後サブウェイ行ってみようかな。そこでやってみましょうか。『何の話されてます?』って」
とノリノリで語っていた。
ところが、だ。18日に配信された「スポーツニッポン」のインタビュー記事で、同氏は古市氏との会話がネタ化されていることについて触れ
「僕のやりとりの一部を面白おかしく曲解しているもの。あれで笑っている人は議論ができないんだろうな」
と渋い表情。
「例えば世界平和を論じるのに、平和とは何ぞやというものがないと議論がかみ合わない」
とした上で
「仕事や議論の上でも、全体をそろえないと話にならない。あれを茶化しているのは、よくない風潮だと思います」
と訴えた。
どんどんネタにしてくれ! と言っていた人が、突然「茶化すのはよくない」と言い出した。これにはテレビ局関係者も
「都知事選から2週間経ったが、石丸伸二氏が何者なのか全くわからない」
とお手上げ状態だ。
10日の“リハック”での発言から18日のスポニチ記事まで8日間。一体何があったのか……。
一つ気になるのは、“ホリエモン”こと堀江貴文氏が12日に自身のXで、石丸構文に否定的な見解を示したことだ。
火付け役のふかわのポストを「イラっとする」とバッサリ。別の投稿では
《誰も傷つかない種類のものであれば構いませんが、他人を小馬鹿にしたり揶揄したりするお笑いは撲滅してもいいんじゃないの?ダメ?》
《頑張って成果を出した人を馬鹿にしてマウント取ろうとするからイラッとするんだよな。頑張れない人、成果を出せない人がそれを笑う。それを容認する社会はやっぱり良くないな》
と持論を展開した。
「石丸氏と堀江氏はYouTube上で対談しており、友好的な関係を築いています。堀江さん自身は“石丸推し”を否定していますが、石丸氏にとっては今後もつながっておきたい人物であることは明らか。
堀江氏投稿後の14日に出演したTBS系『サンデージャポン』でも“○○構文っていうのは個人的に苦々しく思っている”と否定的な態度に変わっていました。18日のスポニチの記事はさらに厳しい発言になっており、(堀江氏に)寄せたのかなと勘繰ってしまいますよね」(全国紙記者)
その石丸氏は再び大手メディアへの攻勢を強めている。
16日のYouTube番組では選挙特番でのやりとりがよほど不満だったのか
「4年後に僕が都知事選に出るってなったら、大本命じゃないですか。どのメディアも取材したいじゃないですか。でも、日テレはそういう態度をとったんで、絶対に取材受けません」
と宣言。
「ほら、困るでしょ」
とほくそ笑み
「もう1個あげましょう。TBSの取材も一切受けません」
と出禁を通達した。
「出禁になったら出禁になったで、別の取材手法で取り上げればいいだけ。否定的な中身になるかもしれないが、彼は大谷翔平ではないのでね(笑)。それより、キャラの振り幅が広すぎて何を考えているかわからないほうが怖い」(前出・テレビ局関係者)
果たして、石丸氏の真意はいずこに……。