2023年 2月 の投稿一覧

東京・府中市のホテルで、24歳の女性が殺害された事件で、54歳の男が逮捕された。男は、被害者の女性について「交際していた」と主張しているとされるが、2人がどのような関係だったのかは明らかになっていない。
4日午後、殺人容疑で送検された職業不詳の石川晃容疑者。疲れ切った表情のせいか、54歳という年齢よりも、少し”老けて”見えた。石川容疑者は、今月2日ごろ、府中市寿町のホテルの部屋で、無職の平林さなさん(24）を殺害した疑いがもたれている。
調べに対して石川容疑者は、「2月2日の夜中に、府中市のホテルで、私が持っていたナイフを使って、ベッド上で寝ている被害者の首を3回刺して殺しました」と供述している。
調べによると2人は、2日午前2時ごろ、一緒にホテルの部屋に入った。午前6時過ぎ、石川容疑者だけが、ひとりでホテルを後にしたという。この様子は、ホテルの防犯カメラに捉えられていた。午前2時～午前6時すぎが、犯行時間とみられている。
この日の午後6時半ごろ、石川容疑者は、府中市の自宅マンションの敷地内で寝込んでいたところを、”不審者”として通報される。石川容疑者は、殺害現場のホテルから1キロほど離れた場所に住んでいた。
警察官から話を聴かれた際、石川容疑者は、平林さんのマイナンバーカードを持っていたそうだ。このマイナカードについて石川容疑者は、「友人が忘れた身分証で、次に返す」と説明したという。この場は何もなく、石川容疑者は、警察官に付き添われ、自宅の部屋に入ったそうだ。
翌3日午前1時半ごろ、ホテルから「宿泊客と連絡がとれない」との110番が入る。チェックアウトの予定時間を過ぎても、退室して来ないことを不審に思い、ホテル側が通報したものだった。警察官が駆けつけ、ベッド上で死んでいる女性を発見。衣服は身に着けていなかった。
警視庁は殺人事件として捜査に乗り出したが、被害者の身元が平林さんと判明したことで、”身分証”を所持していた石川容疑者が捜査線上に浮上。午前5時半ごろ、自宅マンションに帰宅してきた石川容疑者の身柄を確保したのだった。
身柄を確保された際、石川容疑者は、サバイバルナイフのようなものを2本所持していた。このうちの1本は、血のようなもの付着していたという。殺害に使われた凶器の可能性があるという。
平林さんとの関係について、石川容疑者は、「交際していた」などと説明しているそうだ。2人が出会った経緯については捜査中とされるが、去年12月、府中警察署に対して、SNS利用をめぐるトラブルの相談があったという。
このSNS利用をめぐるトラブルだが、府中署に相談を寄せたのは、平林さんではなく、石川容疑者だった。実際にトラブルがあったのかどうかは不明だが、その後、石川容疑者は「勘違いだった」として、トラブルの訴えを取り下げたという。
犯行時の状況について、「確実に殺すために首を刺した」と話している石川容疑者。強い殺意による犯行と言える。”30歳差”の2人は、どのような関係で、何があったのか。石川容疑者は、殺害後、平林さんのマイナンバーカードを持ち去ったのか。動機などの解明が待たれる。