12月3日、山口・岩国市で車を盗んだ男が事故を起こして逃走する事件が発生。盗まれた店の防犯カメラが“車泥棒”の瞬間を捉えていた。
12月3日早朝、山口・岩国市内にある自動車販売店に現れた不審な外国人らしき男。
黒いTシャツを着た男は寒いのか、服の中に腕を入れるという変わった格好をしている。
すると男は体を温めるためか屈伸を始め、さらに椅子に座ってTシャツで全身を覆いながら体を揺さぶり始めた。
突然、店の入口を叩き始めた男。ドアを蹴って破壊し、店内へと侵入した。
2分後、店から出てきた男は、先ほどまではしていなかった手袋をはめていた。
店内で車の鍵を奪ったとみられる男は、駐車場に止められていた車に乗り込み、持ち去っていった。
盗まれた車は店の従業員が最近、約540万円で購入したものだった。
車を盗まれた男性は「腹立たしいくらいのやり方ですよね」と話し、「ウソと思ったが、現地に来てみると車がなくて…事故していたのでビックリしました」と当時を振り返った。
事件は、車が盗まれただけでは終わらなかった。
男は店から4キロほど離れた交差点で追突事故を起こし、車を乗り捨てて逃げたという。
男は通報や救護措置などを行わず、被害者によると、約300メートル離れた場所から米軍岩国基地に逃走したという。
車を盗んだ男は米軍基地所属の海兵隊員だったのだ。
車を盗まれた男性は「まさか基地の人がやるかなという感じ」と驚きを隠せない。「そういう人がやるべき行為じゃない。本当に腹が立つ」と憤る。
事件解決に立ちはだかっているのが「日米地位協定」。
在日米軍が日本国内で円滑に活動できるようにするための特別な権利を定めたもので、これにより日本の警察はすぐに身柄を押さえられず、現在は憲兵隊が取り調べを行っているという。
今後について男性は「早く弁償してほしい。今後(同じことが)ないようにしっかり説明してほしい」と語った。
岩国基地は「日本の捜査当局に協力している」とコメントしている。
(「イット!」 12月13日放送)