大阪府教育委員会は30日、生徒に不適切な発言をしたなどとして、高槻市立中学校で美術を担当する男性教諭(60)を停職3か月の懲戒処分にしたと発表した。
発表では、教諭は昨年9月10日、授業中に後ろを向いていた男子生徒を名指しし、「コロナ菌が飛び散るから前を向け」と発言。同じ生徒を「世話のやける君だ」と言い、「みんなも世話やける君と呼んであげてください」と話したとされる。
授業後、発言を問題視した複数の生徒が担任に報告して発覚。男子生徒は、教諭の授業への出席を拒否するようになったという。
この教諭は今年9月5日、美術室へのエアコン設置を校長らに求めたところ、不当な扱いをされ、適応障害になったとして、同市と府に対し、計約330万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴していた。
今回の処分理由には、エアコン設置要望活動のために、学校の印刷機器や用紙を無断使用し、自作の文書などを少なくとも約8600枚(1万5000円相当)印刷したことなども含まれている。
取材に対し、教諭は「処分には納得しておらず、弁護士と相談のうえ対処したい」と話している。