岸田首相が襲撃された事件で、爆発物の破片は聴衆のすぐそばを通過して、60メートル離れた場所まで飛んでいたことがわかった。
木村隆二容疑者(24)が、岸田首相に向かって投げ入れた爆発物。
その、ふたとみられる破片が、およそ60メートル離れたコンテナから見つかったことが新たにわかった。
これは、18日、事件現場の漁港で行われた警察の実況見分の様子。コンテナ上部を調べていた捜査員が、道具を使い、白っぽい破片を引き抜いていた。
新たに見つかった爆発物のふたとみられる。
ふたとみられる破片が見つかったのは、爆発物本体とみられる金属製の筒が見つかった場所よりさらに離れた、現場からおよそ60メートルの場所。
いずれの部分も聴衆のすぐそばを通過したとみられ、警察は、爆発物の殺傷能力について、くわしく調べている。
警察の取り調べに、今も黙秘を続けているという木村容疑者。
一方、事件を受けて自民党本部は、岸田首相が街頭で演説する場合、街宣車の上から実施するよう各県連に伝えた。
首相と聴衆との間に一定の距離を確保するための措置とみられ、23日の衆参両院の補欠選挙に向けて、岸田首相が再び街頭演説を行う方向で調整が進んでいる。