【中谷 充宏】「希望給与は?」「今より金額が下がるけど大丈夫?」…転職面接「お金の質問」のベストな答え方

「転職するなら35歳まで」と言われていたのは今は昔。実際、30代後半から40代にかけての「ミドル転職」が、この5年で倍増しているという。優良企業は依然狭き門だが、面接で落ちる人の9割は「準備不足」だと、『30代後半~40代のための 転職「面接」受かる答え方』を出版したばかりのキャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)・社会保険労務士の中谷充宏氏は指摘する。本稿では「給与」に関する質問について、どう応対すればよいか、その対策を解説する。
Q.希望する給与額を教えてください
好き勝手な額を述べると良くないのは言わずもがなです。 まずここは、現職(前職)と応募企業の仕事内容やポジション、求められる役割などを比較して適正に算出する必要があります。 また、求人情報の中にきちんとターゲットプライス(例:「年俸400万円~600万円)が表記されている場合、この範囲で答えることが必須になります。
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そして、なぜその金額を希望するのか、明確な理由説明が一番重要になります。たとえば、現状が年収400万円で希望年収を520万円とした場合、なぜその120万円の差が出てくるのかを明確に語る必要があります。「今回は営業課長職ということで、プレイヤーとマネジャーの両方の役割が求められます。マネジメントに該当するのが月額10万円で、前職の課長手当を参考に算出しました」と、きちんと客観的な根拠を示して説明してください。 なお、「御社の規定に従います」という曖昧な回答はいりません。面接官から質問されているからこそ、理路整然と回答するだけの話で、「金額について勝手な計算を言うのは失礼に当たるのでは」「図々しい人だと思われるのでは」と、踏み込みすぎを懸念する必要はありません。「希望給与」の回答例・たとえばこういう人の場合39歳女性。大卒後、新卒入社した1社で勤務。今回は2社目の転職で、同業種・同職種への応募。NG!「再就職に非常に苦戦していまして、御社で働けるならいくらでもかまいません」↑入社を懇願した上に回答を放棄するような対応ではなく、きちんと意見を伝えてください。 OK! 「はい、できれば現職並みの金額を頂ければと思います。 現在の年俸は650万円で、固定給は30万円、夏冬の賞与がそれぞれ2カ月分で合計480万円、170万円が成果給です。固定部分はそのままスライドさせて頂き、今回は営業所長職ということで、所員16名の管理がメインとなり、今までの課長職よりも重責を担うことから、これを現職の成果給に該当する部分として見て頂ければと思います。 求人情報に掲載されていた600万円~800万円にちょうど当てはまることもあり、この金額を提示させて頂きます。ただ、まだ御社に対して何も貢献できていませんし、私は御社のこの所長職で働きたい気持ちが強いので、御社の意向にも柔軟に対応させて頂ければと思います」 ↑ざっくり希望金額を伝えるより、詳細に算出根拠を語る方が説得力が出ます。希望金額に固執せず柔軟に受け入れる姿勢を伝えるのは、非常に大切です。給与が下がると言われたら… Q.現(前)職より給与が下がりますが大丈夫ですか? 少々暑苦しく感じるかもしれませんが、ここは提示額を受け入れた上で、「入社後は粉骨砕身で頑張り、会社からトップランクの評価を頂き、今以上の給与を頂けるよう頑張りたい」と、現状に甘んじずに上を目指して当社で働くという強い決意、覚悟を伝えるのがベストです。Photo by iStock 確かに、給与が下がることを快く受け入れるのは難しいでしょう。しかし、たとえば、 「御社の店長業務に就いて御社ブランドを扱いたい想いが強く、今回の転職に踏み切った次第です。お金についてはあまり執着していません」「現職では超がつくくらいのハードワークでしたので、残業代の分給与が高かっただけと分析しています。だから今回、下がるのは当然と捉えています」等、受け入れ可能な理由を明確に説明してもらいたいと、面接官は思っています。ただし、求人内容に「経験・資格・能力等により決定」とあれば、確定的な金額を(採用側が)持っていないので、交渉の余地があります。少しでもアップするようPRするのも一手です。これまでの豊富な経験・スキルや、今回重い役割を担うこと等を交えて語ってみてください。「給与が下がる」ときの回答例・たとえばこういう人の場合 43歳男性。大卒後、新卒入社した1社(東証プライム上場企業)で勤務。今回は2社目の転職で、現職より規模が小さい同業種企業の同職種への応募。NG!「はい、大丈夫です。今、年齢がネックで転職が決まらず、条件を下げざるを得ない点は承知していますので」↑「渋々下げざるを得ない」という回答では、明らかにマイナス印象につながります。 OK!「今回の転職で下がるのは覚悟していますし、給与額よりも御社で働くことが最優先 ですので、大丈夫です。確かに給与だけについて言えば、高いに越したことはありません。 ただ、前職は業界大手で年功序列でしたので、21年も勤務していればパフォーマンスに関係なくそれなりに高額になるシステムでした。 実際まだ御社で働いておらず、貢献できていませんから、とやかく言える立場ではないと考えています。 ただ、入社させて頂く以上は、必ず求められる以上の結果を出していきたいと思います。 そうすることによって会社に評価を頂ければ、給与も自ずとついてくるものと思っています」 ↑まず減額提示を受け入れるのが大前提ですが、その理由を述べた上で、最後に入社後の決意や頑張りでまとめるのは、回答構成として最適です。
そして、なぜその金額を希望するのか、明確な理由説明が一番重要になります。
たとえば、現状が年収400万円で希望年収を520万円とした場合、なぜその120万円の差が出てくるのかを明確に語る必要があります。「今回は営業課長職ということで、プレイヤーとマネジャーの両方の役割が求められます。マネジメントに該当するのが月額10万円で、前職の課長手当を参考に算出しました」と、きちんと客観的な根拠を示して説明してください。 なお、「御社の規定に従います」という曖昧な回答はいりません。
面接官から質問されているからこそ、理路整然と回答するだけの話で、「金額について勝手な計算を言うのは失礼に当たるのでは」「図々しい人だと思われるのでは」と、踏み込みすぎを懸念する必要はありません。
・たとえばこういう人の場合39歳女性。大卒後、新卒入社した1社で勤務。今回は2社目の転職で、同業種・同職種への応募。
NG!「再就職に非常に苦戦していまして、御社で働けるならいくらでもかまいません」
↑入社を懇願した上に回答を放棄するような対応ではなく、きちんと意見を伝えてください。
OK! 「はい、できれば現職並みの金額を頂ければと思います。 現在の年俸は650万円で、固定給は30万円、夏冬の賞与がそれぞれ2カ月分で合計480万円、170万円が成果給です。固定部分はそのままスライドさせて頂き、今回は営業所長職ということで、所員16名の管理がメインとなり、今までの課長職よりも重責を担うことから、これを現職の成果給に該当する部分として見て頂ければと思います。 求人情報に掲載されていた600万円~800万円にちょうど当てはまることもあり、この金額を提示させて頂きます。ただ、まだ御社に対して何も貢献できていませんし、私は御社のこの所長職で働きたい気持ちが強いので、御社の意向にも柔軟に対応させて頂ければと思います」 ↑ざっくり希望金額を伝えるより、詳細に算出根拠を語る方が説得力が出ます。希望金額に固執せず柔軟に受け入れる姿勢を伝えるのは、非常に大切です。給与が下がると言われたら… Q.現(前)職より給与が下がりますが大丈夫ですか? 少々暑苦しく感じるかもしれませんが、ここは提示額を受け入れた上で、「入社後は粉骨砕身で頑張り、会社からトップランクの評価を頂き、今以上の給与を頂けるよう頑張りたい」と、現状に甘んじずに上を目指して当社で働くという強い決意、覚悟を伝えるのがベストです。Photo by iStock 確かに、給与が下がることを快く受け入れるのは難しいでしょう。しかし、たとえば、 「御社の店長業務に就いて御社ブランドを扱いたい想いが強く、今回の転職に踏み切った次第です。お金についてはあまり執着していません」「現職では超がつくくらいのハードワークでしたので、残業代の分給与が高かっただけと分析しています。だから今回、下がるのは当然と捉えています」等、受け入れ可能な理由を明確に説明してもらいたいと、面接官は思っています。ただし、求人内容に「経験・資格・能力等により決定」とあれば、確定的な金額を(採用側が)持っていないので、交渉の余地があります。少しでもアップするようPRするのも一手です。これまでの豊富な経験・スキルや、今回重い役割を担うこと等を交えて語ってみてください。「給与が下がる」ときの回答例・たとえばこういう人の場合 43歳男性。大卒後、新卒入社した1社(東証プライム上場企業)で勤務。今回は2社目の転職で、現職より規模が小さい同業種企業の同職種への応募。NG!「はい、大丈夫です。今、年齢がネックで転職が決まらず、条件を下げざるを得ない点は承知していますので」↑「渋々下げざるを得ない」という回答では、明らかにマイナス印象につながります。 OK!「今回の転職で下がるのは覚悟していますし、給与額よりも御社で働くことが最優先 ですので、大丈夫です。確かに給与だけについて言えば、高いに越したことはありません。 ただ、前職は業界大手で年功序列でしたので、21年も勤務していればパフォーマンスに関係なくそれなりに高額になるシステムでした。 実際まだ御社で働いておらず、貢献できていませんから、とやかく言える立場ではないと考えています。 ただ、入社させて頂く以上は、必ず求められる以上の結果を出していきたいと思います。 そうすることによって会社に評価を頂ければ、給与も自ずとついてくるものと思っています」 ↑まず減額提示を受け入れるのが大前提ですが、その理由を述べた上で、最後に入社後の決意や頑張りでまとめるのは、回答構成として最適です。
OK! 「はい、できれば現職並みの金額を頂ければと思います。 現在の年俸は650万円で、固定給は30万円、夏冬の賞与がそれぞれ2カ月分で合計480万円、170万円が成果給です。
固定部分はそのままスライドさせて頂き、今回は営業所長職ということで、所員16名の管理がメインとなり、今までの課長職よりも重責を担うことから、これを現職の成果給に該当する部分として見て頂ければと思います。
求人情報に掲載されていた600万円~800万円にちょうど当てはまることもあり、この金額を提示させて頂きます。
ただ、まだ御社に対して何も貢献できていませんし、私は御社のこの所長職で働きたい気持ちが強いので、御社の意向にも柔軟に対応させて頂ければと思います」
↑ざっくり希望金額を伝えるより、詳細に算出根拠を語る方が説得力が出ます。希望金額に固執せず柔軟に受け入れる姿勢を伝えるのは、非常に大切です。
Q.現(前)職より給与が下がりますが大丈夫ですか?
少々暑苦しく感じるかもしれませんが、ここは提示額を受け入れた上で、「入社後は粉骨砕身で頑張り、会社からトップランクの評価を頂き、今以上の給与を頂けるよう頑張りたい」と、現状に甘んじずに上を目指して当社で働くという強い決意、覚悟を伝えるのがベストです。
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確かに、給与が下がることを快く受け入れるのは難しいでしょう。しかし、たとえば、 「御社の店長業務に就いて御社ブランドを扱いたい想いが強く、今回の転職に踏み切った次第です。お金についてはあまり執着していません」「現職では超がつくくらいのハードワークでしたので、残業代の分給与が高かっただけと分析しています。だから今回、下がるのは当然と捉えています」等、受け入れ可能な理由を明確に説明してもらいたいと、面接官は思っています。ただし、求人内容に「経験・資格・能力等により決定」とあれば、確定的な金額を(採用側が)持っていないので、交渉の余地があります。少しでもアップするようPRするのも一手です。これまでの豊富な経験・スキルや、今回重い役割を担うこと等を交えて語ってみてください。「給与が下がる」ときの回答例・たとえばこういう人の場合 43歳男性。大卒後、新卒入社した1社(東証プライム上場企業)で勤務。今回は2社目の転職で、現職より規模が小さい同業種企業の同職種への応募。NG!「はい、大丈夫です。今、年齢がネックで転職が決まらず、条件を下げざるを得ない点は承知していますので」↑「渋々下げざるを得ない」という回答では、明らかにマイナス印象につながります。 OK!「今回の転職で下がるのは覚悟していますし、給与額よりも御社で働くことが最優先 ですので、大丈夫です。確かに給与だけについて言えば、高いに越したことはありません。 ただ、前職は業界大手で年功序列でしたので、21年も勤務していればパフォーマンスに関係なくそれなりに高額になるシステムでした。 実際まだ御社で働いておらず、貢献できていませんから、とやかく言える立場ではないと考えています。 ただ、入社させて頂く以上は、必ず求められる以上の結果を出していきたいと思います。 そうすることによって会社に評価を頂ければ、給与も自ずとついてくるものと思っています」 ↑まず減額提示を受け入れるのが大前提ですが、その理由を述べた上で、最後に入社後の決意や頑張りでまとめるのは、回答構成として最適です。
確かに、給与が下がることを快く受け入れるのは難しいでしょう。しかし、たとえば、 「御社の店長業務に就いて御社ブランドを扱いたい想いが強く、今回の転職に踏み切った次第です。お金についてはあまり執着していません」「現職では超がつくくらいのハードワークでしたので、残業代の分給与が高かっただけと分析しています。だから今回、下がるのは当然と捉えています」
等、受け入れ可能な理由を明確に説明してもらいたいと、面接官は思っています。
ただし、求人内容に「経験・資格・能力等により決定」とあれば、確定的な金額を(採用側が)持っていないので、交渉の余地があります。
少しでもアップするようPRするのも一手です。これまでの豊富な経験・スキルや、今回重い役割を担うこと等を交えて語ってみてください。
・たとえばこういう人の場合 43歳男性。大卒後、新卒入社した1社(東証プライム上場企業)で勤務。今回は2社目の転職で、現職より規模が小さい同業種企業の同職種への応募。
NG!「はい、大丈夫です。今、年齢がネックで転職が決まらず、条件を下げざるを得ない点は承知していますので」
↑「渋々下げざるを得ない」という回答では、明らかにマイナス印象につながります。
OK!「今回の転職で下がるのは覚悟していますし、給与額よりも御社で働くことが最優先 ですので、大丈夫です。確かに給与だけについて言えば、高いに越したことはありません。 ただ、前職は業界大手で年功序列でしたので、21年も勤務していればパフォーマンスに関係なくそれなりに高額になるシステムでした。 実際まだ御社で働いておらず、貢献できていませんから、とやかく言える立場ではないと考えています。 ただ、入社させて頂く以上は、必ず求められる以上の結果を出していきたいと思います。 そうすることによって会社に評価を頂ければ、給与も自ずとついてくるものと思っています」 ↑まず減額提示を受け入れるのが大前提ですが、その理由を述べた上で、最後に入社後の決意や頑張りでまとめるのは、回答構成として最適です。
OK!「今回の転職で下がるのは覚悟していますし、給与額よりも御社で働くことが最優先 ですので、大丈夫です。
確かに給与だけについて言えば、高いに越したことはありません。 ただ、前職は業界大手で年功序列でしたので、21年も勤務していればパフォーマンスに関係なくそれなりに高額になるシステムでした。 実際まだ御社で働いておらず、貢献できていませんから、とやかく言える立場ではないと考えています。 ただ、入社させて頂く以上は、必ず求められる以上の結果を出していきたいと思います。
そうすることによって会社に評価を頂ければ、給与も自ずとついてくるものと思っています」
↑まず減額提示を受け入れるのが大前提ですが、その理由を述べた上で、最後に入社後の決意や頑張りでまとめるのは、回答構成として最適です。