22日午前10時15分頃、名古屋市北区の名古屋高速道路小牧線の下り線・豊山南インターチェンジ(IC)の出口付近で、高速バスが横転し、炎上した。
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バスから激しい炎や黒煙が上がる様子を、付近の会社員やドライバーらが多数目撃していた。
事故時、現場の目の前にあるビルの7階で仕事中だった女性会社員(51)は「ドカン」という大きな音に驚き、外を見ると高速上で横倒しになったバスから黒煙が上がっているのに気づき、110番した。女性は「ビルの壁に何か激突したのかと思うほどの音や風圧を感じ、パニックになりそうだった」と驚いていた。
近くに住む50歳代女性も、自宅ベランダで洗濯をしていた時に、大きな爆発音を2度聞いたという。女性は「音がした方を見たら火柱が上がっていて、怖くなった」と振り返った。
事故直後に車で現場を通りかかった愛知県江南市の塾経営の男性(21)は、炎上するバスから「パンパン」という破裂音がするのを繰り返し聞いたという。男性は「バスが爆発するんじゃないかと不安だった。バスの真横を通った時には、窓を閉めていたのにすごい熱さを感じた」と振り返った。
今回の事故を受け、国土交通省中部運輸局は22日、運行管理や運転手の健康状況などを確認するため、あおい交通野口営業所(愛知県小牧市)へ道路運送法に基づく特別監査に入った。また、同省の外部機関「事業用自動車事故調査委員会」も同日、調査を始めた。