日本百名山・荒島岳(福井県大野市)の山中に、清掃で刈った草など約300キロを不法投棄したとして、県警は16日、大野市建設整備課の男性職員3人と、法人としての市を廃棄物処理法違反の疑いで書類送検した。
職員は容疑を認め、「自然に返ると思った」などと話しているという。
発表では、3人は昨年9月1日午前10時半頃、職員らが調整池の清掃で刈り取った草など廃棄物約300キロを不法投棄した疑い。
翌日、近くの住民が市道脇に草が山積みになっているのを発見。市環境・水循環課に「登山客が多いのに、見栄えが悪い」と連絡し、市は「不法投棄の恐れがある」と大野署に通報した。防犯カメラの映像などから、投棄に使用されたトラックが市建設整備課のものと判明。3人に事情を聞くと、捨てたことを認めた。
市によると、3人は市の調査に「草と土が分別されていないので業者が受け取ってくれないと思った」と説明。市は問題を受け、廃棄物処理に関するマニュアルを作成した。石山志保市長は16日に記者会見を開いて「市民に深くおわびする」と頭を下げ、「法律に対する認識が甘かった。再発防止に取り組む」と述べた。