新型コロナ禍での公的融資制度を巡り、詐欺罪に問われた大阪府寝屋川市議の吉羽美華(42)、無職宮原由美子(53)両被告の初公判が20日、福岡地裁(冨田敦史裁判長)であった。
2人は起訴事実を否認して無罪を主張。吉羽被告は「(他の被告に)だまされた。詐欺をたくらんだことはなく、全てを争う」などと述べた。
起訴状では、吉羽被告らは2020~21年、独立行政法人「福祉医療機構」(WAM、東京)の融資制度を利用するよう、福岡県久留米市の医療法人と堺市の法人を勧誘。「融資の決定権限がある」「返済の責任を追及されない」などと偽り、宮原被告が作成した虚偽の書類をWAMに提出するなどして計約7億2000万円の融資を受けさせ、手数料名目でそのうち約2億9140万円をだまし取ったとしている。
検察側は冒頭陳述で、吉羽被告らは共犯として詐欺罪に問われた無職渡部秀規被告(48)がWAMの審議官で融資の決定権があると法人側に偽り、吉羽被告が「政治とつながりのある紹介で、表のルートでは満額の融資を受けられない」「議員の自分もいるので安心するように」などと言って融資の申請を承諾させたと主張した。渡部被告は自身の公判で起訴事実を認める一方、吉羽被告は詐欺を認識し、融資の申請を持ちかける法人を探すなどしたと訴えている。
吉羽被告はこの日、白いスーツ姿で入廷。裁判長に職業を問われると、「市議会議員です」と声を大きくし、「詐欺師の渡部被告にだまされた」と反論。宮原被告は「吉羽被告の指示で書類を作った」などと述べた。