“灯油布団”で2歳児死亡、逮捕の母親意図的に放置か【Nスタ解説】

長野県・松本市の住宅で、灯油とみられるものが浸み込んだ布団の上に、当時2歳の息子を放置して死亡させた疑いで母親が逮捕された事件についてお伝えします。【写真を見る】“灯油布団”で2歳児死亡、逮捕の母親意図的に放置か【Nスタ解説】“灯油布団”に2歳児放置か加藤シルビアキャスター:逮捕されたのは、母親で配達員の斉藤優花容疑者(25)です。2歳の息子・來心ちゃんを死亡させた保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。自宅には、斉藤容疑者と夫、來心ちゃんと、さらに別の子どももいたとみられています。近所の方によりますと「子どもは3人いたみたいだ」という証言も出てきています。

事件があったのは3月24日のことです。來心ちゃんは、油が染み込んだ布団の上に放置され、亡くなりました。來心ちゃんは病院に搬送され、搬送先の病院が警察に通報したことで事件が発覚しました。死因は炭化水素中毒、そして皮膚炎とみられるということです。さらに、捜査関係者によりますと、布団にしみこんでいた油は灯油だということ、そして意図的に放置されたとみられるということが分かってきました。炭化水素中毒とは一体どういったものなのか、法科学研究センターの雨宮所長に伺いました。法科学研究センター 雨宮正欣所長▼炭化水素「ガソリンや灯油、軽油などの石油製品などに含まれる成分」▼炭化水素中毒「灯油などの蒸気を吸うと、気道や肺に炎症を起こして呼吸障害に」【事件について 気になる疑問】▼布団に油はどの程度付着していたのか「コップ一杯の灯油で死に至ることはほとんどない。“びしょびしょ”だったのではないか」▼死に至る時間は?「数十分で命に関わることはない。皮膚炎もあったことから10時間以上ではないか」▼容疑者である母親が意図せず中毒死させてしまった可能性はあるのか「蒸気を吸い続けても、病院に連れて行ったり新鮮な空気を吸わせれば、命に関わることにはならない。放置したというのは、事故の域を超えている」加藤キャスター:近所の方によりますと、容疑者の家の窓や雨戸は普段から閉められていたそうです。また、容疑者は挨拶などをせず、近所づきあいもないということでした。さらに、この集合住宅の部屋はエアコンのない部屋だということで、容疑者は下の子だけを連れてエアコンのある車にいることもあったということです。その時おそらく來心ちゃんは家にいたとみられます。警察は來心ちゃんが亡くなった経緯で虐待がなかったかなど、捜査を続けています。産婦人科医 栄美玄氏:容疑者が容疑を否認しているということで、わからないことが本当に多いです。生後数か月の乳児と違って2歳児ということなので、灯油で布団がびしょびしょだったとしても、動いたりするんじゃないか、そこまで吸わないんじゃないか、部屋がすごく狭くて密室だったのかなとか、ちょっとわからないことが多くて。私も医師ではあるんですけど、そういった方法で2歳の子が亡くなってしまうということにはびっくりしました。わざとであったとしても、容疑者によほどの知識があったり、シミュレーションをしたりしないと、実行しないと思うので、容疑者が虐待をしていたのか、息子を死に至らしめようとしていたのかというのは、本当によく調べてからじゃないと断定は難しいんじゃないかなと思います。2歳児が炭化水素中毒、事故なのか?故意なのか?日比麻音子キャスター:布団は灯油でびしょびしょだったのではないかとみられていますが、これは明らかに異常な状態ですよね。栄氏:事件が起きたのが3月で、容疑者宅のある長野県松本市は結構寒かったと思うので灯油ストーブがあったのかなと思うんですけど、布団に灯油がぶちまけられた状態で長時間放置するのは危険なので、わざとではないのなら何があったのか。色々とわからないことが多すぎますよね。井上貴博キャスター:素人の我々からだと、こんなことあるんだっていうのが第1印象だったんですけど、お医者さんの立場からご覧になっても炭化水素中毒というのはそんなにピンとくるものではないということですか。栄氏:もちろん、揮発性のものを吸って気道が炎症を起こすというのは知識としてはあるんですけど、起き上がったり歩いたりできる健康な2歳児が炭化水素を吸い込んだことで、動けないぐらい苦しくなることがあるということまでは私にはわかりません。井上キャスター:容疑者は否認しているわけですが、どこまで殺意を持ってやっていたのか。それから、容疑者の夫、來心ちゃんの父親が同居してるわけですが、当時はどういう状況だったのか。それから、もう1人のお子さんがいるのであれば、その子のケアというところについて、産婦人科医としてどうご覧になりますか。栄氏:推測としては10時間放置されていたんじゃないかということですけど、それもちょっとわからないですよね。子どもだけを置いて外出することもあったというような証言もあるので、事故なのか故意なのかということもまだわからないです。
長野県・松本市の住宅で、灯油とみられるものが浸み込んだ布団の上に、当時2歳の息子を放置して死亡させた疑いで母親が逮捕された事件についてお伝えします。
【写真を見る】“灯油布団”で2歳児死亡、逮捕の母親意図的に放置か【Nスタ解説】“灯油布団”に2歳児放置か加藤シルビアキャスター:逮捕されたのは、母親で配達員の斉藤優花容疑者(25)です。2歳の息子・來心ちゃんを死亡させた保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。自宅には、斉藤容疑者と夫、來心ちゃんと、さらに別の子どももいたとみられています。近所の方によりますと「子どもは3人いたみたいだ」という証言も出てきています。

事件があったのは3月24日のことです。來心ちゃんは、油が染み込んだ布団の上に放置され、亡くなりました。來心ちゃんは病院に搬送され、搬送先の病院が警察に通報したことで事件が発覚しました。死因は炭化水素中毒、そして皮膚炎とみられるということです。さらに、捜査関係者によりますと、布団にしみこんでいた油は灯油だということ、そして意図的に放置されたとみられるということが分かってきました。炭化水素中毒とは一体どういったものなのか、法科学研究センターの雨宮所長に伺いました。法科学研究センター 雨宮正欣所長▼炭化水素「ガソリンや灯油、軽油などの石油製品などに含まれる成分」▼炭化水素中毒「灯油などの蒸気を吸うと、気道や肺に炎症を起こして呼吸障害に」【事件について 気になる疑問】▼布団に油はどの程度付着していたのか「コップ一杯の灯油で死に至ることはほとんどない。“びしょびしょ”だったのではないか」▼死に至る時間は?「数十分で命に関わることはない。皮膚炎もあったことから10時間以上ではないか」▼容疑者である母親が意図せず中毒死させてしまった可能性はあるのか「蒸気を吸い続けても、病院に連れて行ったり新鮮な空気を吸わせれば、命に関わることにはならない。放置したというのは、事故の域を超えている」加藤キャスター:近所の方によりますと、容疑者の家の窓や雨戸は普段から閉められていたそうです。また、容疑者は挨拶などをせず、近所づきあいもないということでした。さらに、この集合住宅の部屋はエアコンのない部屋だということで、容疑者は下の子だけを連れてエアコンのある車にいることもあったということです。その時おそらく來心ちゃんは家にいたとみられます。警察は來心ちゃんが亡くなった経緯で虐待がなかったかなど、捜査を続けています。産婦人科医 栄美玄氏:容疑者が容疑を否認しているということで、わからないことが本当に多いです。生後数か月の乳児と違って2歳児ということなので、灯油で布団がびしょびしょだったとしても、動いたりするんじゃないか、そこまで吸わないんじゃないか、部屋がすごく狭くて密室だったのかなとか、ちょっとわからないことが多くて。私も医師ではあるんですけど、そういった方法で2歳の子が亡くなってしまうということにはびっくりしました。わざとであったとしても、容疑者によほどの知識があったり、シミュレーションをしたりしないと、実行しないと思うので、容疑者が虐待をしていたのか、息子を死に至らしめようとしていたのかというのは、本当によく調べてからじゃないと断定は難しいんじゃないかなと思います。2歳児が炭化水素中毒、事故なのか?故意なのか?日比麻音子キャスター:布団は灯油でびしょびしょだったのではないかとみられていますが、これは明らかに異常な状態ですよね。栄氏:事件が起きたのが3月で、容疑者宅のある長野県松本市は結構寒かったと思うので灯油ストーブがあったのかなと思うんですけど、布団に灯油がぶちまけられた状態で長時間放置するのは危険なので、わざとではないのなら何があったのか。色々とわからないことが多すぎますよね。井上貴博キャスター:素人の我々からだと、こんなことあるんだっていうのが第1印象だったんですけど、お医者さんの立場からご覧になっても炭化水素中毒というのはそんなにピンとくるものではないということですか。栄氏:もちろん、揮発性のものを吸って気道が炎症を起こすというのは知識としてはあるんですけど、起き上がったり歩いたりできる健康な2歳児が炭化水素を吸い込んだことで、動けないぐらい苦しくなることがあるということまでは私にはわかりません。井上キャスター:容疑者は否認しているわけですが、どこまで殺意を持ってやっていたのか。それから、容疑者の夫、來心ちゃんの父親が同居してるわけですが、当時はどういう状況だったのか。それから、もう1人のお子さんがいるのであれば、その子のケアというところについて、産婦人科医としてどうご覧になりますか。栄氏:推測としては10時間放置されていたんじゃないかということですけど、それもちょっとわからないですよね。子どもだけを置いて外出することもあったというような証言もあるので、事故なのか故意なのかということもまだわからないです。
加藤シルビアキャスター:逮捕されたのは、母親で配達員の斉藤優花容疑者(25)です。2歳の息子・來心ちゃんを死亡させた保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。自宅には、斉藤容疑者と夫、來心ちゃんと、さらに別の子どももいたとみられています。近所の方によりますと「子どもは3人いたみたいだ」という証言も出てきています。
事件があったのは3月24日のことです。來心ちゃんは、油が染み込んだ布団の上に放置され、亡くなりました。來心ちゃんは病院に搬送され、搬送先の病院が警察に通報したことで事件が発覚しました。死因は炭化水素中毒、そして皮膚炎とみられるということです。
さらに、捜査関係者によりますと、布団にしみこんでいた油は灯油だということ、そして意図的に放置されたとみられるということが分かってきました。炭化水素中毒とは一体どういったものなのか、法科学研究センターの雨宮所長に伺いました。
法科学研究センター 雨宮正欣所長▼炭化水素「ガソリンや灯油、軽油などの石油製品などに含まれる成分」▼炭化水素中毒「灯油などの蒸気を吸うと、気道や肺に炎症を起こして呼吸障害に」
【事件について 気になる疑問】▼布団に油はどの程度付着していたのか「コップ一杯の灯油で死に至ることはほとんどない。“びしょびしょ”だったのではないか」▼死に至る時間は?「数十分で命に関わることはない。皮膚炎もあったことから10時間以上ではないか」▼容疑者である母親が意図せず中毒死させてしまった可能性はあるのか「蒸気を吸い続けても、病院に連れて行ったり新鮮な空気を吸わせれば、命に関わることにはならない。放置したというのは、事故の域を超えている」
加藤キャスター:近所の方によりますと、容疑者の家の窓や雨戸は普段から閉められていたそうです。また、容疑者は挨拶などをせず、近所づきあいもないということでした。さらに、この集合住宅の部屋はエアコンのない部屋だということで、容疑者は下の子だけを連れてエアコンのある車にいることもあったということです。その時おそらく來心ちゃんは家にいたとみられます。警察は來心ちゃんが亡くなった経緯で虐待がなかったかなど、捜査を続けています。
産婦人科医 栄美玄氏:容疑者が容疑を否認しているということで、わからないことが本当に多いです。生後数か月の乳児と違って2歳児ということなので、灯油で布団がびしょびしょだったとしても、動いたりするんじゃないか、そこまで吸わないんじゃないか、部屋がすごく狭くて密室だったのかなとか、ちょっとわからないことが多くて。私も医師ではあるんですけど、そういった方法で2歳の子が亡くなってしまうということにはびっくりしました。わざとであったとしても、容疑者によほどの知識があったり、シミュレーションをしたりしないと、実行しないと思うので、容疑者が虐待をしていたのか、息子を死に至らしめようとしていたのかというのは、本当によく調べてからじゃないと断定は難しいんじゃないかなと思います。
日比麻音子キャスター:布団は灯油でびしょびしょだったのではないかとみられていますが、これは明らかに異常な状態ですよね。
栄氏:事件が起きたのが3月で、容疑者宅のある長野県松本市は結構寒かったと思うので灯油ストーブがあったのかなと思うんですけど、布団に灯油がぶちまけられた状態で長時間放置するのは危険なので、わざとではないのなら何があったのか。色々とわからないことが多すぎますよね。
井上貴博キャスター:素人の我々からだと、こんなことあるんだっていうのが第1印象だったんですけど、お医者さんの立場からご覧になっても炭化水素中毒というのはそんなにピンとくるものではないということですか。
栄氏:もちろん、揮発性のものを吸って気道が炎症を起こすというのは知識としてはあるんですけど、起き上がったり歩いたりできる健康な2歳児が炭化水素を吸い込んだことで、動けないぐらい苦しくなることがあるということまでは私にはわかりません。
井上キャスター:容疑者は否認しているわけですが、どこまで殺意を持ってやっていたのか。それから、容疑者の夫、來心ちゃんの父親が同居してるわけですが、当時はどういう状況だったのか。それから、もう1人のお子さんがいるのであれば、その子のケアというところについて、産婦人科医としてどうご覧になりますか。