芥川賞・直木賞ともに「該当作なし」、27年ぶり…選考委員苦渋「新しい試みがもう一踏ん張り」

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第173回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、両賞とも該当作なしと発表された。
1998年の第118回以来、27年ぶりとなる。
芥川賞の受賞作がなかったのは、2011年の第145回以来。選考経過について川上弘美選考委員は、「『芥川賞は何らかの新しい試みや新しい視点をもたらしてほしい』という声はあった。それぞれの作品に新しい視点や試みはあったが、もう一踏ん張りしてほしいという感じだった。受賞作を出せなかったのは残念だった」と説明した。
直木賞が該当作なしとなったのは07年の第136回以来だった。選考は約4時間に及んだ。京極夏彦選考委員は選考会を終えてから、芥川賞の結果を知ったという。「各作品のレベルが拮抗(きっこう)していた。最終的にどれか一つを選ぶわけにはいかないと選考委員全員の総意として決まった。残念です」と述べた。

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