ペットショップ「クーアンドリク」で買った子犬が「恐怖のウイルス」に感染して4日後に死んだ 飼い主の悲しみを踏みにじった店側の「非情な対応」

「散歩もさせてあげられなかった」。生後83日で天に召された愛犬「ダディ」の遺影を前に、若いカップルはうなだれていた。二人は8月3日に、ペットショップ大手「Coo&RIKU(クーアンドリク)江ノ島店」(神奈川県藤沢市)でミックスの子犬を購入した。だが、その小さな体はすでに恐ろしいウイルスに蝕まれており、引き渡しから僅か4日後に息を引き取った。その際、ペットショップ側が取った信じがたい対応とは……。
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【写真】涙なしで見られない…ダディと過ごした「最後の4日間」。与えられた餌を食べようと頑張って噛み砕く健気な姿も夢見ていた海辺でのペットとの暮らし「たった4日間という短い時間でしたが、ダディと出会えてよかったと思っています。何もしてあげられなかったことが悔やまれますが……」クーアンドリクで購入した子犬をたった4日で亡くしたカップル。死因はパルボウイルスだった 男性(33)は取材場所に持ってきてくれた遺影に目を向けると、言葉を詰まらせた。傍らに座る女性(29)はこう言葉を継いだ。「僅かな時間でもこの子を迎え入れてよかったと思っています。あのまま店にいたら、どんな最期を迎えただろうと考えると、身の毛がよだつんです」 二人は5年前から交際。付き合い始めた当初から「いつか海の見える街でペットと一緒に暮らそう」と話し合ってきた。そして今年7月、夢を叶えるべく、神奈川県・江ノ島のペット可のアパートへ転居。8月3日に自宅近くにあったクーアンドリク江ノ島店でダディに初めて会った。「目が合った瞬間、この子だと思った」(男性)。店員に抱っこさせてもらうと、ダディは男性の胸にまとわりついた。そんな様子を見て女性も同じ思いだった。「かわいい。この子にしよう」。 店員からは「先天的な病気などもチェックしているので大丈夫です。健康です」と言われ、チェック項目が入った用紙も見せられた。支払った総額は29万4510円。ケージやクッション、食器などのペット用品一式を買い揃え、すぐに家に連れて帰った。翌朝、ケージは下痢まみれに 家に到着すると、ダディは興奮して走り回った。尻尾も振っていて元気そうに見えたが、女性は初めて糞の処理をした時に違和感を覚えた。「糞が緩くて、掴んだら崩れそうでした。2度目のはもっと柔らかかった」(女性) この日は餌も食べて、そのままケージの中で休んだが、翌朝から明らかに元気がなくなった。餌を与えても全く食べない。下痢をしていて、その上を踏み歩いていたため、ケージの中は汚物でグチャグチャの状態になっていた。 午後になっても下痢は止まらず、やがて水が出るだけの状態に。女性が慌てて店舗に電話して相談したが、つれない対応だった。「そういう子はよくいます。環境の変化で食べなくなってしまうケースもあるし、寄生虫が孵化した可能性もある。心配だったら病院に電話してください」 そこで動物病院に電話すると、「子犬は状態が急変する可能性があるから、すぐに連れて来るように」と言われ、慌てて病院に向かった。 病院で測った体温は39度7分とちょっと高めだった。獣医からは「体の冷やしすぎかもしれない」と言われ、注射器のような器具で口から栄養補助食を入れてもらって家に連れて帰った。だが、言われた通りエアコンの温度を下げすぎないよう注意するなどの対策をしたが、翌日になっても容体は回復しなかった。日に日に弱っていったダディ 翌5日、同じ病院に連れて行って点滴などを打ってもらったが、変化はなかった。夜にミルクを無理やり飲ませようとしたが、激しく嘔吐。午後8時頃、診療時間外だったがダメ元で別の動物病院に連絡すると、診てくれると言うので連れていった。獣医は一通り診察すると、深刻な表情を浮かべこう言った。「こんなにぐったりしている子犬はいない。もしかして、下痢をしている?」 そこで初めて簡易検査をしたところ、パルボウイルス感染症の疑いがあると診断された。獣医に「どこで買ったのか?」と聞かれ、「クーアンドリクです」と答えると、“あちゃー”という反応だったという。「先生からは『パルボは100%治るとは言えません。ただ、僕はパルボのワンちゃんを何匹も救っています。頑張りますか?』と聞かれた。私たちは『頑張ります』と答えました。何としても救ってあげたい一心でした」(男性) だが、翌朝になると、さらに症状は悪化していた。病院で教わった通り栄養補助剤を無理やり飲ませようとするが、全部を吐いてしまう始末。午前中、病院に連れていき点滴を打ってもらって帰宅したが、ダディは苦しげに夜通し鳴いていたという。「眠ることもできず、ずっとクンクンと鳴いているんです。痛くてじっとしていられないんでしょう、ケージの中をうろうろしている。たまに立ち止まったと思ったら下痢です。でも、もう出るものもないんです。赤い液体をお尻から垂れ流すばかりで……」(女性) 二人はケージに入れておくのも可哀想だと思い、明け方までソファーで代わる代わる看病を続けたという。「大丈夫だよ、元気になるよ」と声をかけながら。二人の感情を逆撫でした店員の対応 そして迎えた7日。ダディはもう何も受け付けようとはせず、ただぐったりとしていた。朝一番で病院に連れて行くと、獣医は一層、厳しげな表情でこう聞いてきた。「もうやれることを全てやりましょう。お金はかかりますが、やりますか?」「お願いします」 男性はこう振り返る。「先生はもう厳しいとわかっていたと思います。『痛みを和らげることを優先してやりたい』とも話していたので。先生には最後まで親身になっていただき、本当にお世話になりました」 二人はダディを病院に預けた足で、クーアンドリクへと向かった。 だが、担当だった店長は不在。他の店員に経過を伝えると、「ちょっとお待ちください」と姿を消してしまった。店員はそのまま裏に行ったきり、10分以上経過しても出てこない。不審に思って男性が「何をしているんですか?」と聞きに行くと、「今、責任者がいないので電話しています」。 そんな最中に、病院から「たった今、息を引き取りました」と連絡が入った。 だが、それを伝えても、店員は「僕たちじゃよくわからないんで」「お店では元気だった」「うちで罹ったとは言えない」と無責任な発言を繰り返すばかり。二人の怒りはそこで沸点に達した。「いかれてますよ!」 女性は思わず強い言葉でこうなじってしまったという。「お悔やみ申し上げますの一言も言えないんです。呆然としているだけ。責任を感じているようには全く見えない。『契約通り生体保障はします』とか『死亡診断書を持ってきてください』とは話すんですが、他に言うべき言葉が全く出てこないんです。最後は“で、他に何を求めているんですか?”みたいな対応だったんで、私は怒り狂って『話を聞いてほしいだけです!』と大声で言い返しました」泣いて詫びた店長 病院に行ってダディの亡骸を引き取り、その日のうちに紹介された近くの寺で火葬を済ませた。その合間に、店長が自宅に訪れた。亡骸を見せると、店長は泣き出したという。「スタッフの対応について問い詰めると、『申し訳ありません、指導します』とひたすら謝っていました。ネット上でクーアンドリクの他の店舗についての問題が指摘されている件について、どう考えているのかと問うと、『承知しています。私自身もペットを飼っており、動物の扱い方について勉強しているところです』と。結局、最後は事務的な話で終わりました。医療保険にも加入していましたが、上限は一日に2万円と定められており、治療費は足が出ています。『どうせネットに書かれている通りで、すべては弁済されないんですよね?』と聞くと、店長は申し訳なさそうに『はい』と答えました」 かくして、二人が夢見てきたペットとの暮らしは、あまりにも早く過ぎ去ったのだった。女性は涙ぐみながら、ダディと過ごした4日間をこう振り返る。「短い間だったけれど、ダディと家族になれて、看取れて、お葬式もしてあげられてよかった。ダディもよく頑張った」 一方、男性はこう語った。「4日とは思えないくらい濃密な時間でした。何もしてあげあられなかったけど、彼が家に来てからたくさんのものをもらえたと思っています。短すぎたけれど、彼と一緒に過ごせた時間は幸せだった」 そして、こう口を揃えるのだった。「ダディのような辛い思いをするワンちゃんをこの世からなくしたい」営業継続に専門家は「あり得ない」 その思いはクーアンドリク側に届いているのだろうかーー。江ノ島店はその後も通常通り営業を続けていた。この対応について動物専門クリニック「Cafelier(キャフェリエ)」院長で獣医師の小林充子氏は、「あり得ない」と指摘する。「犬パルボウイルスはワクチンを打っても発症する可能性があり、長いと10カ月くらい環境中に生存し続けます。消毒も困難なので、発生したところは一度封鎖して、完全消毒するまで一切動物を入れるべきではない。免疫のない子犬の場合、致死率は8割にも及ぶ恐ろしいウイルスです」 パルボウイルスに感染すると、犬はひどい下痢や嘔吐の症状を繰り返すという。「飛び散った糞便、嘔吐物の中に大量のウイルスが含まれており、壁や床、ケージなどに付着し、人の手などを介してどんどん感染していきます。ウイルスを体に取り込んでしまうと、4日から1週間で症状が出てきます。当該犬がこの間、江ノ島店で過ごしていたのなら、他の子犬も感染している可能性は十分に考えられます」(小林氏) クーアンドリクは書面で下記のような回答した。〈法令の遵守はもちろん、動物取扱業に課せられる、又は適用される、各種ガイドラインや規程を遵守の上、真摯に対応させていただきました。(ウィルスの件について)一定数の確率で潜伏ウィルスは存在します。当該店舗並びにウェルネスセンターにおいて事前チェックを実施、体調面からくる受診、設備の衛生管理等あらゆる予防に努めております。その他、当該案件による感染はありませんでした〉 動物愛護管理法に基づき神奈川県内のペットショップを所管する神奈川県動物愛護センターにも取材を申し込んだが、「担当者が休暇中のためお答えできない」との回答だった。 取材の最後で、女性はこんな後悔も口にした。「ペットショップで購入しなければよかったと考えました。私たちのような消費者がいるから、命を粗末に扱うペット業者が潤い、こんな悲惨な思いをするペットたちがなくならないんだと」 ただ、その思いは複雑で、こうもこぼす。「でも、クーアンドリクに行って良かったとも思うんです。じゃなければ、ダディと出会えなかったので」デイリー新潮編集部
「たった4日間という短い時間でしたが、ダディと出会えてよかったと思っています。何もしてあげられなかったことが悔やまれますが……」
男性(33)は取材場所に持ってきてくれた遺影に目を向けると、言葉を詰まらせた。傍らに座る女性(29)はこう言葉を継いだ。
「僅かな時間でもこの子を迎え入れてよかったと思っています。あのまま店にいたら、どんな最期を迎えただろうと考えると、身の毛がよだつんです」
二人は5年前から交際。付き合い始めた当初から「いつか海の見える街でペットと一緒に暮らそう」と話し合ってきた。そして今年7月、夢を叶えるべく、神奈川県・江ノ島のペット可のアパートへ転居。8月3日に自宅近くにあったクーアンドリク江ノ島店でダディに初めて会った。
「目が合った瞬間、この子だと思った」(男性)。店員に抱っこさせてもらうと、ダディは男性の胸にまとわりついた。そんな様子を見て女性も同じ思いだった。「かわいい。この子にしよう」。
店員からは「先天的な病気などもチェックしているので大丈夫です。健康です」と言われ、チェック項目が入った用紙も見せられた。支払った総額は29万4510円。ケージやクッション、食器などのペット用品一式を買い揃え、すぐに家に連れて帰った。
家に到着すると、ダディは興奮して走り回った。尻尾も振っていて元気そうに見えたが、女性は初めて糞の処理をした時に違和感を覚えた。
「糞が緩くて、掴んだら崩れそうでした。2度目のはもっと柔らかかった」(女性)
この日は餌も食べて、そのままケージの中で休んだが、翌朝から明らかに元気がなくなった。餌を与えても全く食べない。下痢をしていて、その上を踏み歩いていたため、ケージの中は汚物でグチャグチャの状態になっていた。
午後になっても下痢は止まらず、やがて水が出るだけの状態に。女性が慌てて店舗に電話して相談したが、つれない対応だった。
「そういう子はよくいます。環境の変化で食べなくなってしまうケースもあるし、寄生虫が孵化した可能性もある。心配だったら病院に電話してください」
そこで動物病院に電話すると、「子犬は状態が急変する可能性があるから、すぐに連れて来るように」と言われ、慌てて病院に向かった。
病院で測った体温は39度7分とちょっと高めだった。獣医からは「体の冷やしすぎかもしれない」と言われ、注射器のような器具で口から栄養補助食を入れてもらって家に連れて帰った。だが、言われた通りエアコンの温度を下げすぎないよう注意するなどの対策をしたが、翌日になっても容体は回復しなかった。
翌5日、同じ病院に連れて行って点滴などを打ってもらったが、変化はなかった。夜にミルクを無理やり飲ませようとしたが、激しく嘔吐。午後8時頃、診療時間外だったがダメ元で別の動物病院に連絡すると、診てくれると言うので連れていった。獣医は一通り診察すると、深刻な表情を浮かべこう言った。
「こんなにぐったりしている子犬はいない。もしかして、下痢をしている?」
そこで初めて簡易検査をしたところ、パルボウイルス感染症の疑いがあると診断された。獣医に「どこで買ったのか?」と聞かれ、「クーアンドリクです」と答えると、“あちゃー”という反応だったという。
「先生からは『パルボは100%治るとは言えません。ただ、僕はパルボのワンちゃんを何匹も救っています。頑張りますか?』と聞かれた。私たちは『頑張ります』と答えました。何としても救ってあげたい一心でした」(男性)
だが、翌朝になると、さらに症状は悪化していた。病院で教わった通り栄養補助剤を無理やり飲ませようとするが、全部を吐いてしまう始末。午前中、病院に連れていき点滴を打ってもらって帰宅したが、ダディは苦しげに夜通し鳴いていたという。
「眠ることもできず、ずっとクンクンと鳴いているんです。痛くてじっとしていられないんでしょう、ケージの中をうろうろしている。たまに立ち止まったと思ったら下痢です。でも、もう出るものもないんです。赤い液体をお尻から垂れ流すばかりで……」(女性)
二人はケージに入れておくのも可哀想だと思い、明け方までソファーで代わる代わる看病を続けたという。「大丈夫だよ、元気になるよ」と声をかけながら。
そして迎えた7日。ダディはもう何も受け付けようとはせず、ただぐったりとしていた。朝一番で病院に連れて行くと、獣医は一層、厳しげな表情でこう聞いてきた。
「もうやれることを全てやりましょう。お金はかかりますが、やりますか?」
「お願いします」
男性はこう振り返る。
「先生はもう厳しいとわかっていたと思います。『痛みを和らげることを優先してやりたい』とも話していたので。先生には最後まで親身になっていただき、本当にお世話になりました」
二人はダディを病院に預けた足で、クーアンドリクへと向かった。
だが、担当だった店長は不在。他の店員に経過を伝えると、「ちょっとお待ちください」と姿を消してしまった。店員はそのまま裏に行ったきり、10分以上経過しても出てこない。不審に思って男性が「何をしているんですか?」と聞きに行くと、「今、責任者がいないので電話しています」。
そんな最中に、病院から「たった今、息を引き取りました」と連絡が入った。
だが、それを伝えても、店員は「僕たちじゃよくわからないんで」「お店では元気だった」「うちで罹ったとは言えない」と無責任な発言を繰り返すばかり。二人の怒りはそこで沸点に達した。
「いかれてますよ!」
女性は思わず強い言葉でこうなじってしまったという。
「お悔やみ申し上げますの一言も言えないんです。呆然としているだけ。責任を感じているようには全く見えない。『契約通り生体保障はします』とか『死亡診断書を持ってきてください』とは話すんですが、他に言うべき言葉が全く出てこないんです。最後は“で、他に何を求めているんですか?”みたいな対応だったんで、私は怒り狂って『話を聞いてほしいだけです!』と大声で言い返しました」
病院に行ってダディの亡骸を引き取り、その日のうちに紹介された近くの寺で火葬を済ませた。その合間に、店長が自宅に訪れた。亡骸を見せると、店長は泣き出したという。
「スタッフの対応について問い詰めると、『申し訳ありません、指導します』とひたすら謝っていました。ネット上でクーアンドリクの他の店舗についての問題が指摘されている件について、どう考えているのかと問うと、『承知しています。私自身もペットを飼っており、動物の扱い方について勉強しているところです』と。結局、最後は事務的な話で終わりました。医療保険にも加入していましたが、上限は一日に2万円と定められており、治療費は足が出ています。『どうせネットに書かれている通りで、すべては弁済されないんですよね?』と聞くと、店長は申し訳なさそうに『はい』と答えました」
かくして、二人が夢見てきたペットとの暮らしは、あまりにも早く過ぎ去ったのだった。女性は涙ぐみながら、ダディと過ごした4日間をこう振り返る。
「短い間だったけれど、ダディと家族になれて、看取れて、お葬式もしてあげられてよかった。ダディもよく頑張った」
一方、男性はこう語った。
「4日とは思えないくらい濃密な時間でした。何もしてあげあられなかったけど、彼が家に来てからたくさんのものをもらえたと思っています。短すぎたけれど、彼と一緒に過ごせた時間は幸せだった」
そして、こう口を揃えるのだった。
「ダディのような辛い思いをするワンちゃんをこの世からなくしたい」
その思いはクーアンドリク側に届いているのだろうかーー。江ノ島店はその後も通常通り営業を続けていた。この対応について動物専門クリニック「Cafelier(キャフェリエ)」院長で獣医師の小林充子氏は、「あり得ない」と指摘する。
「犬パルボウイルスはワクチンを打っても発症する可能性があり、長いと10カ月くらい環境中に生存し続けます。消毒も困難なので、発生したところは一度封鎖して、完全消毒するまで一切動物を入れるべきではない。免疫のない子犬の場合、致死率は8割にも及ぶ恐ろしいウイルスです」
パルボウイルスに感染すると、犬はひどい下痢や嘔吐の症状を繰り返すという。
「飛び散った糞便、嘔吐物の中に大量のウイルスが含まれており、壁や床、ケージなどに付着し、人の手などを介してどんどん感染していきます。ウイルスを体に取り込んでしまうと、4日から1週間で症状が出てきます。当該犬がこの間、江ノ島店で過ごしていたのなら、他の子犬も感染している可能性は十分に考えられます」(小林氏)
クーアンドリクは書面で下記のような回答した。
〈法令の遵守はもちろん、動物取扱業に課せられる、又は適用される、各種ガイドラインや規程を遵守の上、真摯に対応させていただきました。(ウィルスの件について)一定数の確率で潜伏ウィルスは存在します。当該店舗並びにウェルネスセンターにおいて事前チェックを実施、体調面からくる受診、設備の衛生管理等あらゆる予防に努めております。その他、当該案件による感染はありませんでした〉
動物愛護管理法に基づき神奈川県内のペットショップを所管する神奈川県動物愛護センターにも取材を申し込んだが、「担当者が休暇中のためお答えできない」との回答だった。
取材の最後で、女性はこんな後悔も口にした。
「ペットショップで購入しなければよかったと考えました。私たちのような消費者がいるから、命を粗末に扱うペット業者が潤い、こんな悲惨な思いをするペットたちがなくならないんだと」
ただ、その思いは複雑で、こうもこぼす。
「でも、クーアンドリクに行って良かったとも思うんです。じゃなければ、ダディと出会えなかったので」
デイリー新潮編集部