政府は、深刻化しているクマ被害に対応するための「被害対策パッケージ」を決定しました。住宅圏での出没や、海を泳ぐ姿も目撃されているクマ。例年なら観光客でにぎわう紅葉の名所でも、対策に追われています。■神出鬼没 陸奥湾に…“海のクマ”青森県の陸奥湾。黒い塊が浮かんでいます。13日午前、漁師が見つけた“海のクマ”。200メートル沖合で、「犬かきのように泳いでいた」といいます。

専門家は…。クマの生態に詳しい岩手大学 山内貴義准教授「これはツキノワグマ。何か(の理由)で海に出て泳いで、どこか違う地に行こうとしていたのかも。北海道に渡るという話があるが津軽海峡は流れが速いのと距離が長いので、それはなかなか難しい」クマは猟友会が漁船に乗り込み、海上で駆除。オスの成獣で体長約1.5メートル、体重は140キロほどだということです。クマの生態に詳しい岩手大学 山内貴義准教授「(体重)140キロはすごい。あまりない。農場のリンゴなどを食べて体重を増やしていたのかも」神出鬼没なクマ。秋田市では14日も市街地で…。遠くで動く黒い影。これもまた、クマです。クマが出没したのは、秋田駅から2.5キロほどの官庁街。県庁や市役所などが立ち並ぶエリアです。早朝、犬の散歩中に出会ったクマ。その後、目撃情報は途絶えていて、警察が警戒を呼びかけています。■対策パッケージ 「人の生活圏とのすみ分け」目指す人の生活圏から“クマ排除”へ。14日に開かれた、政府の関係閣僚会議。石原環境相「総合的な対策パッケージを取りまとめました。今すぐ緊急に対応すること、短期的に取り組むこと、中期的に取り組むこと、という3段階で取り組みを進めていきます」緊急的な対応としては、「自衛隊や警察のOBなどへの協力要請」。狩猟免許の取得を促し、駆除の人材確保を進めるといいます。短期的な取り組みには、「春期のクマ捕獲など個体数の削減・管理の徹底」。中期的には、「個体数の推定」。「人の生活圏とのすみ分け」を目指すということです。■秩父のクマ出没情報マップにアクセス急増暮らしと切り離せなくなったクマの存在。埼玉県秩父市でも秋が深まり、ゆったり紅葉狩りといきたいところですが…。四萬部寺 丹羽隆浩副住職「秩父市でも目撃情報を聞くので心配」ここでも、頭にちらつくクマ。西東京市から観光客「クマ鈴を持ってきた。(クマを)気にしつつ紅葉を楽しんでます」警察によると、14日もクマが目撃されている秩父。いま、アクセスが急増しているのが、秩父のクマ出没情報マップ「くまっぷ」です。34の寺院を取りまとめる秩父札所連合会が、参拝客の安全ために2023年に始めました。これまでは、1か月で5000件程度のアクセス数でしたが…。秩父札所連合会 斉藤雄大事務局長「直近1か月は約4万5000件。クマに対する関心や興味が増えている」いまは、約9倍に急増しているといいます。秩父札所連合会 斉藤雄大事務局長「万が一のことを考えて、意識しながら来てほしい」
政府は、深刻化しているクマ被害に対応するための「被害対策パッケージ」を決定しました。住宅圏での出没や、海を泳ぐ姿も目撃されているクマ。例年なら観光客でにぎわう紅葉の名所でも、対策に追われています。
青森県の陸奥湾。黒い塊が浮かんでいます。
13日午前、漁師が見つけた“海のクマ”。200メートル沖合で、「犬かきのように泳いでいた」といいます。
専門家は…。
クマの生態に詳しい岩手大学 山内貴義准教授「これはツキノワグマ。何か(の理由)で海に出て泳いで、どこか違う地に行こうとしていたのかも。北海道に渡るという話があるが津軽海峡は流れが速いのと距離が長いので、それはなかなか難しい」
クマは猟友会が漁船に乗り込み、海上で駆除。オスの成獣で体長約1.5メートル、体重は140キロほどだということです。
クマの生態に詳しい岩手大学 山内貴義准教授「(体重)140キロはすごい。あまりない。農場のリンゴなどを食べて体重を増やしていたのかも」
神出鬼没なクマ。秋田市では14日も市街地で…。
遠くで動く黒い影。これもまた、クマです。クマが出没したのは、秋田駅から2.5キロほどの官庁街。県庁や市役所などが立ち並ぶエリアです。
早朝、犬の散歩中に出会ったクマ。その後、目撃情報は途絶えていて、警察が警戒を呼びかけています。
人の生活圏から“クマ排除”へ。14日に開かれた、政府の関係閣僚会議。
石原環境相「総合的な対策パッケージを取りまとめました。今すぐ緊急に対応すること、短期的に取り組むこと、中期的に取り組むこと、という3段階で取り組みを進めていきます」
緊急的な対応としては、「自衛隊や警察のOBなどへの協力要請」。狩猟免許の取得を促し、駆除の人材確保を進めるといいます。
短期的な取り組みには、「春期のクマ捕獲など個体数の削減・管理の徹底」。
中期的には、「個体数の推定」。
「人の生活圏とのすみ分け」を目指すということです。
暮らしと切り離せなくなったクマの存在。埼玉県秩父市でも秋が深まり、ゆったり紅葉狩りといきたいところですが…。
四萬部寺 丹羽隆浩副住職「秩父市でも目撃情報を聞くので心配」
ここでも、頭にちらつくクマ。
西東京市から観光客「クマ鈴を持ってきた。(クマを)気にしつつ紅葉を楽しんでます」
警察によると、14日もクマが目撃されている秩父。いま、アクセスが急増しているのが、秩父のクマ出没情報マップ「くまっぷ」です。
34の寺院を取りまとめる秩父札所連合会が、参拝客の安全ために2023年に始めました。これまでは、1か月で5000件程度のアクセス数でしたが…。
秩父札所連合会 斉藤雄大事務局長「直近1か月は約4万5000件。クマに対する関心や興味が増えている」
いまは、約9倍に急増しているといいます。