連続企業爆破事件で指名手配されていた桐島聡容疑者を名乗り死亡した男について、警視庁公安部が本人と特定したことがわかった。
公安部は、桐島容疑者を5件の爆破事件に関与した疑いで容疑者死亡のまま、27日にも書類送検する方針。
過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー・桐島聡容疑者（70）であると名乗り、1月29日に死亡した男について、警視庁公安部は複数の親族から提供されたDNA型鑑定と、生前行われた任意聴取の内容などを総合的に判断し、桐島容疑者本人と特定した。
公安部は、桐島容疑者の指名手配容疑である、1975年に東京・中央区で起きた韓国産業経済研究所爆破事件のほか、大手ゼネコン・間組の本社ビルや工場など、あわせて5件の爆破事件について、爆発物取締罰則違反などの疑いで、桐島容疑者を27日にも容疑者死亡のまま書類送検する方針。
捜査関係者によると桐島容疑者は、死亡直前、病院で行われた任意聴取に対し、韓国産業経済研究所爆破事件への関与を否定したものの、間組の事件については、関与をほのめかす供述をしていたという。
桐島容疑者は「内田洋」という偽名を使い、1980年代から神奈川・藤沢市内の工務店で勤務していて、近所のバーで友人と交流するなどして潜伏生活を送っていた。