「肉がかたい」が発覚のきっかけ 牛肉不正表示の水迫畜産に立ち入り調査 農水省が是正指示

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産地や種類の違う牛肉を「鹿児島県産」や「黒毛和牛」と不正に表示し販売していた水迫畜産の加工場に11日、鹿児島市などが立ち入り調査をしました。
(記者)「市の職員が水迫畜産の工場に入っていきます」
11日は鹿児島市などの職員が、鹿児島市にある水迫畜産の加工場に立ち入り調査しました。
農水省によりますと、水迫畜産は2023年1月から2024年1月にかけて、乳牛のホルスタイン種などを「黒毛和牛」と不正に表示し、沖縄県産や宮崎県産を「鹿児島県産」と不正に表示していました。
数量はあわせて27トンで、農水省は今月10日、表示の是正を指示しました。
水迫畜産は「深くお詫び申し上げます。改善に向けて取り組んでまいります」としています。
関係者によりますと、水迫畜産の肉を食べた消費者から「肉がかたい」などと行政機関に通報があり、国が調査したところ、不正が発覚したということです。
鹿児島県は、5年に一度開かれる全国和牛能力共進会で、前回2022年に「日本一」になりました。和牛の出荷量は、おととし、およそ10万2000頭と全国最多で、国内の20%近くを占めています。
帝国データバンクによりますと、水迫畜産は肉用牛生産業部門での売上高が県内2位の大手です。
鹿児島県内のほか、宮崎県と沖縄県にも牧場があり、取材に対し「宮崎や沖縄の牧場で育てた他県産の肉でも、社内で産地を把握できていれば、鹿児島県産と表示してもいいと思っていた」という趣旨の説明をしています。
鹿児島市や指宿市、南九州市、姶良市はふるさと納税の返礼品などとして販売していました。
4つの市は11日、合同で鹿児島市の加工場に立ち入り調査し、聞き取りなどをしました。
塩田知事は11日、取材に応じ、原因究明を求める考えを示しました。
(塩田知事)「消費者の安心・安全に対する信頼、県産の和牛に対する信頼などを損ねかねないことで誠に遺憾。日本一の鹿児島県の和牛を世界の皆さんにも知ってもらいたいとみんなで取り組んでいる中で、こうしたことが起きたことは大変残念。県は法律の制度を皆さんにしっかりと普及・啓発を徹底していく」
12日になって、不正のあった期間に鹿児島市など4つの市でふるさと納税の返礼品となった商品の数は、2万5000件以上に上ることが分かりました。
MBCの取材で、今回表示不正があった期間に返礼品となった商品は、これまでに分かっているだけで▼南九州市でおよそ1万6000件、▼指宿市で4000件から5000件、▼鹿児島市で3683件、▼姶良市およそ760件で、4つの市あわせて最大およそ2万5400件に上っています。
水迫畜産の商品をふるさと納税の返礼品として扱っていた姶良市の湯元敏浩市長は12日、寄付者らに対して謝罪しました。
(姶良市 湯元敏浩市長)「食の信頼を根底から覆す極めて深刻な内容。姶良市を寄付先に選んでくれた寄付者をはじめ、関係者には多大なる心配とご迷惑をかけたことを深くおわびする」
また、指宿市によりますと、12日午後、水迫畜産の水迫政治社長が指宿市役所を訪れ、打越明司市長とふるさと納税の担当者に対し、謝罪したということです。
水迫畜産への賠償請求や、警察への被害届は、4つの市で一緒に検討していくとしています。

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