河野俊嗣宮崎県知事、4期目へ異例の引き締め…東国原氏出馬に不快感「今さら」

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任期満了に伴う宮崎県知事選(12月25日投開票)の告示(同8日)まで2か月を切った。4期目を目指す現職の河野俊嗣知事(58)は連日、自身のSNSを更新。組織団体の応援を取り付け、3期12年の実績をアピールする。前知事の東国原英夫氏(65)は県内各地で精力的に集会を開く中、前妻で女優のかとうかず子(64)の長男・加藤守さん(32)が政策担当として陣営入りし、父を支える。元参院議員の横峯良郎氏(62)は13日に出馬表明する予定。(久保 阿礼)
東国原県政を副知事として支えた現職の河野氏は、電撃出馬に「今さら」と不快感をあらわにした。SNSでは、東国原氏が衆院議員を1年で辞めたことを「投げ出した」と痛烈に批判し、「どこに軸があり、何を目指しているのか」と強く反発した。
温厚で知られる河野氏だが、東国原氏の出馬の動きを察知した一部議員が「反東国原」を鮮明にするよう河野氏を説得。河野氏は一時、任期満了での退任も視野に入れていたが、前知事と戦う決意を固めた。
東国原氏が推薦願を出した自民党県連も8月20日に、河野氏の推薦を決定。会議では東国原氏の名前すら出さず、挙手による採決を取った。手を挙げない出席者には罵声も飛んだ。
県内最大規模の約5万人の会員がいるJAグループの政治団体「宮崎県農民連盟」は今月に入り、職員に文書を送付。「河野氏は本県農業に深い理解と実績がある」とし、後援会への入会やLINE登録などを求め、引き締めを図る。
これまで3回の選挙はいずれも圧勝しただけに、関係者は「今までこんな締め付けはなかった」と驚きを口にする。県幹部は、現職と前職が激突する構図に「2人の下でいろいろなことを学びましたので…」と複雑な胸中を明かした。

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