酒飲み仲間から「うっちー」=銭湯でストレッチも―「内田」の偽名、桐島容疑者名乗る男

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1970年代の連続企業爆破事件で指名手配された桐島聡容疑者(70)を名乗った男は、工務店に住み込みで働き、「内田洋」の偽名で長年生活していたとみられる。
25年来の知人男性は「『うっちー』と呼ばれて楽しそうに酒を飲んでいた。おびえて暮らす様子は感じられなかった」と語った。
男性によると、男は約25年前から、勤務先がある神奈川県藤沢市内の飲食店に通うようになった。「内田洋」と名乗り、月に一度は顔を見せ、必ず一人で来店する常連客だった。「うっちー」と呼ばれ、客同士での会話を楽しんでいた。
体調管理には常に気遣っている様子で、よく散歩をする姿を見かけた。新型コロナウイルスが流行し出すと、店には来なくなった。男性は「保険証がなかったからかもしれない」と振り返る。約1年前、男からがんを患っていることを告白されたという。
黒縁眼鏡を掛け、顔を覆うようにひげをたくわえていた男。工務店の前に勤めていた複数の職場のことなど、昔話をすることもあったが、事件を想起させるような話は一切なかったという。男性は「まだ、(事態を)飲み込めていない。こんなに長く付き合っていたのに、逃亡犯かもしれないなんて」と言葉を詰まらせた。
男は、藤沢市内にある銭湯に4~5年前まで毎日のように通っていた。銭湯で働く男性(49)によると、午後3~6時ごろに来て、回数券を使用。常連客同士でよく話し、ストレッチ器具で運動していたという。男性は「気さくでいい人という印象が残っている」と話した。

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