発達障害の女子生徒に強制わいせつ容疑、講師の男不起訴で検察申し立て…学校「娘さんの思い違い」

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千葉県内の市立中学校で発達障害のある女子生徒にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ容疑で書類送検された講師の男(26)について、千葉地検が今年2月に不起訴とした判断を不服とし、生徒側が千葉の検察審査会に審査を申し立てた。
受理は27日付。男は現在、県立高校の教諭。10歳代女性のスカート内を盗撮しようとしたとして、鴨川署に今月、性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕された。
生徒の代理人の杉浦ひとみ弁護士によると、被害に遭ったのは2022年2月9日。当時は13歳だった。教室を高さ約1メートル80のついたてで仕切ったスペース内で講師と2人きりとなり、個別指導を受けていた際、両胸を服の上から触られた。服の中に手を入れられて胸を触られる被害にも遭ったという。ついたてを挟んだ別のスペースには、他の生徒がいたとしている。
生徒は1週間たって、クラス担任と母親に被害を打ち明けた。しかし、講師は学校の調査に行為を否定。学校は母親に「講師はショックを受けている」「娘さんの思い違い」などと説明し、校長も「そんな状況でやるとは思えない」と答えたという。
生徒はこうした対応にショックを受け、同年2月21日から約10か月間、不登校となった。現在も腕を爪でひっかく自傷行為を繰り返し、紙に講師への恨みを書き連ねるなど精神的に不安定な状態に陥っている。
杉浦弁護士は「生徒は心に事件の痕跡を残している」と主張し、自傷行為を繰り返した生徒の腕の写真などを新たな証拠として提出した。母親が12月28日、県庁で記者会見し、「子どもや、まして障害のある子は被害を訴えるだけで精いっぱいだ。子どもが被害を証明しなければ認めてくれない対応は理不尽だ」と訴えた。

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