プロポーズの場所はサイゼリヤ。それでも私が彼と結婚した理由

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定期的に炎上する、初デートにサイゼリヤはありかなしか。
さまざまな意見がある中、そんな“サイゼ問題”をものともせずに結婚した夫婦もいます。そんな人たちに話を聞いた。
◆「SNSでたまに見る貴重種かも!」
「僕、SNSもあまりやらないし、サイゼ論争とかも知らなくて…今考えるとお恥ずかしい限りですよ」照れたように静かに笑いながらも奥さんと3年目を迎える奥山太一さん(仮名・29歳)。
一方、妻の愛香さん(仮名・29歳)は「私は逆で、結構見かけてました。だから、正直こんな貴重な人残ってたんだ?!って半信半疑でした(笑)」とあっけらかんと笑う。
さらに「そもそも、初デートはスタバでプロポーズはサイゼだったんです。」と、現代女子たちが聞いたら卒倒しそうな話を続けてくれた。
◆出会いはマッチングアプリ、真逆すぎる恋愛遍歴
「付き合ってみてわかったんですが、いろんなものに興味がないんです。いい意味で。」と愛香さんが言うように、太一さん自身の興味の範囲が狭いことがわかる。
車、戸建のようなわかりやすいものや結婚についてもそこまで興味がなく、淡々と日々を過ごしてきたと言うことのようだ。
「自慢じゃなく、それなりに恋愛はしてきたし、そこそこチヤホヤ大事にしてくれる人が多かったんですよ」一般的な恋愛をしてきた愛香さんとは真逆で、恋愛にも興味がなかったと言う太一さん。
「恋人もべつにな~って感じでしたし、アプリも友人の勧めで面白半分でいれたんですよ。結果的にはやってよかったんですけど、愛香が最初で最後ですね」
◆初デートはスタバ「こんな人、会ったことない!」
「初デートがスタバだと言ったんですけど、最初はそんなものかなってカジュアルに顔合わせみたいな感じで」愛香さんの言い分は至極真っ当だ。
話が面白くないわけでもなく、かといって何かがあったわけではなく当たり障りのない会話をした2人。
容姿への言及で申し訳ないが、太一さんはそんなに見た目に無頓着なタイプではない。むしろさっぱりしているし、清潔感もあり、特に不快感を与えるようなこともない。だからこそびっくりしたのは筆者だけではなかったようだ。
「帰り道、なんかふっと思い出し笑いしちゃって。私がこんなにたくさんしゃべっても、ただただ聞いてるし、初デートはスタバで、次回の約束とかも別にしてないけど多分会うだろうな、あの人私といるの楽しかったんだろうなって(笑)」なぞの自信に満ちた帰り道、太一さんから次回のお誘いが。
「今まで大事にされてきたのとは違う感じ?なんとなく“こんな面白い人、出会えないだろうな”って」何かがきっかけだったと言うよりも何もないことがよかったのかも、と、愛香さんは思い出しながら話す。
◆ポロッと出たサイゼでのプロポーズ
デートは愛香さんが行きたいところがメイン、しかし2人ともお互いの周りにいないタイプだったことで、すべてが新鮮で楽しかったと感じていたのだとか。約半年のお付き合いを経て、ある日2人では初めてのサイゼリヤに。そこで起こったのがプロポーズ事件だ。
「忘れないですよ(笑)私はピザ、彼はドリア、ポロッと“結婚、しよっか”って(笑)」思い出して楽しそうに大きく口を開けて笑う愛香さんと対照的に、恥ずかしそうに微笑む太一さん。
「本心だろうなって。年齢とかを置いといて、ここまでいろいろ興味がないのに私には興味を持ち続けられるって思ったわけじゃないですか」
とはいえ、サイゼでプロポーズ…と思っていたところ「もちろん、後日改めてちゃんとやって!って言いました(笑)。あれはプロポーズとまではいかないポロッとした本音だと思ってるから!って(笑)」
真逆に見える二人は、実は相性がいいのかもとこちらがほっこりするほど終始笑顔が絶えず。SNS上では、デートにサイゼリヤは炎上の元だが、一生の思い出になることもあるのだろうと、感じる2人のエピソードだった。<文/mayan>

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