氷を部屋に運ぶよう要求、「フロントに取りに来て」の返答に立腹し…客室に放火

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香川県観音寺市で9月5日、ホテルの客室が燃やされた放火事件で、現住建造物等放火容疑で逮捕された同市本大町、無職岩本宏樹容疑者(48)が県警の調べに対し、「フロントの対応に腹が立った」と供述していることが、捜査関係者らへの取材でわかった。
火災は5日午後8時50分頃、同市坂本町の「観音寺グランドホテル」の4階の一室で発生。この部屋に宿泊していた岩本容疑者がライターで火をつけ、約11平方メートルを燃やした疑いで逮捕された。負傷者はいなかったが、宿泊客ら約40人全員が避難し、一時騒然となった。
捜査関係者らによると、岩本容疑者は出火が発覚する直前、ホテルのフロントに電話し、氷を部屋に持ってくるよう要求。スタッフが「夜はスタッフが少ないので、フロントまで取りに来てほしい」などと応じたが、来なかったという。
岩本容疑者は放火後、約15分間にわたりホテル内にとどまっていたとみられ、その後自ら110番。当初は警察官に対し、「火の不始末だった」などと説明していたが、逮捕後は容疑を認めていた。
岩本容疑者は今年5月、滋賀県内の高速道路サービスエリアで乗車していた夜行バスのカーテンなどにライターで火をつけて燃やしたなどとして器物損壊罪で逮捕、起訴され、8月末に執行猶予つきの有罪判決を受けていた。
地検は9月20日、岩本容疑者を鑑定留置とした。事件当時の精神状態を調べるためとみられる。

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