保釈保証金は600万円…“薬物逮捕”田中聖が打った“実刑回避策”

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

覚醒剤取締法違反(使用、所持)の罪で起訴されたKAT-TUNの元メンバー田中聖被告(36)の初公判が9月22日、千葉地裁松戸支部で開かれた。
【画像】田中の全身にはタトゥーが 社会部記者が解説する。「田中は黒縁メガネ、黒スーツ、黒ネクタイ、黒い革靴と全身黒系のコーディネートで出廷。裁判官に現在の職業を問われると『動画編集業』と答えていました」耳元にはタトゥーがのぞく(写真は送検時の田中被告) 共同通信社

自らのYouTubeチャンネル「田中家ch」は、登録者数約16万人。20年末に、SixTONESの弟・田中樹が映り込みかけて物議を醸したこともあった。「名古屋市内で覚醒剤を所持して今年2月に逮捕された後も、このチャンネルで謝罪していました。裁判では実父が証人出廷し、家族でサポートする体制を組んだ。6月20日に名古屋地裁で懲役1年8カ月、執行猶予3年の判決が下されたのですが……」(同前) その僅か9日後の6月29日、覚醒剤所持の現行犯で逮捕されたのだ。「田中の供述調書によれば、欲求にかられ、判決2日後の22日頃から、2、3回使用を重ねていた。逮捕前日は家族に見つかるのを防ぐため、わざわざ覚醒剤を所持したまま外出していたといいます。法廷では田中が約1年前から覚醒剤を月5、6回、大麻は5年以上前から使用していたことも明かされました」(同前)2度却下された「保釈請求」が認められた理由 この日の初公判の3週間ほど前には、意外な展開もあった。「逮捕後、田中は2度にわたり、保釈請求を行ったものの、いずれも却下されていた。判決直後に使用していた経緯からして、当然の判断でしょう。ところが3度目の請求は認められ、9月2日に保釈されたのです。保釈保証金は使用300万円、所持300万円で、計600万円でした」(同前) なぜ、“3度目の正直”が認められたのか。「弁護側が『薬物治療のための入院をしたい』などと申し立て、保釈後の制限住居についても千葉県の病院を指定したとされます。実際、入院が保釈条件だった。弁護側としても、薬物治療に専念していることを強調し、情状酌量を求める戦略なのでしょう」(同前) さらに、田中側は“実刑回避策”と見られる一手を打っていたという。「“再犯”なので、1年6カ月程度の実刑判決が下るとされていますが、実は名古屋での判決は確定していません。田中は執行猶予を得たにもかかわらず、7月4日にはこの判決を不服として控訴していた。つまり今回の事件が“初犯”扱いとなり、再び執行猶予が付く可能性が指摘されているのです。ただ、これらの状況を踏まえた上で、裁判官が田中の反省度合いなどをどう判断するのか。そこにかかっているでしょう」 判決は12月13日に言い渡される予定だ。(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年10月6日号)
社会部記者が解説する。
「田中は黒縁メガネ、黒スーツ、黒ネクタイ、黒い革靴と全身黒系のコーディネートで出廷。裁判官に現在の職業を問われると『動画編集業』と答えていました」
耳元にはタトゥーがのぞく(写真は送検時の田中被告) 共同通信社
自らのYouTubeチャンネル「田中家ch」は、登録者数約16万人。20年末に、SixTONESの弟・田中樹が映り込みかけて物議を醸したこともあった。
「名古屋市内で覚醒剤を所持して今年2月に逮捕された後も、このチャンネルで謝罪していました。裁判では実父が証人出廷し、家族でサポートする体制を組んだ。6月20日に名古屋地裁で懲役1年8カ月、執行猶予3年の判決が下されたのですが……」(同前)
その僅か9日後の6月29日、覚醒剤所持の現行犯で逮捕されたのだ。
「田中の供述調書によれば、欲求にかられ、判決2日後の22日頃から、2、3回使用を重ねていた。逮捕前日は家族に見つかるのを防ぐため、わざわざ覚醒剤を所持したまま外出していたといいます。法廷では田中が約1年前から覚醒剤を月5、6回、大麻は5年以上前から使用していたことも明かされました」(同前)
この日の初公判の3週間ほど前には、意外な展開もあった。
「逮捕後、田中は2度にわたり、保釈請求を行ったものの、いずれも却下されていた。判決直後に使用していた経緯からして、当然の判断でしょう。ところが3度目の請求は認められ、9月2日に保釈されたのです。保釈保証金は使用300万円、所持300万円で、計600万円でした」(同前)
なぜ、“3度目の正直”が認められたのか。
「弁護側が『薬物治療のための入院をしたい』などと申し立て、保釈後の制限住居についても千葉県の病院を指定したとされます。実際、入院が保釈条件だった。弁護側としても、薬物治療に専念していることを強調し、情状酌量を求める戦略なのでしょう」(同前)
さらに、田中側は“実刑回避策”と見られる一手を打っていたという。「“再犯”なので、1年6カ月程度の実刑判決が下るとされていますが、実は名古屋での判決は確定していません。田中は執行猶予を得たにもかかわらず、7月4日にはこの判決を不服として控訴していた。つまり今回の事件が“初犯”扱いとなり、再び執行猶予が付く可能性が指摘されているのです。ただ、これらの状況を踏まえた上で、裁判官が田中の反省度合いなどをどう判断するのか。そこにかかっているでしょう」 判決は12月13日に言い渡される予定だ。(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年10月6日号)
さらに、田中側は“実刑回避策”と見られる一手を打っていたという。
「“再犯”なので、1年6カ月程度の実刑判決が下るとされていますが、実は名古屋での判決は確定していません。田中は執行猶予を得たにもかかわらず、7月4日にはこの判決を不服として控訴していた。つまり今回の事件が“初犯”扱いとなり、再び執行猶予が付く可能性が指摘されているのです。ただ、これらの状況を踏まえた上で、裁判官が田中の反省度合いなどをどう判断するのか。そこにかかっているでしょう」
判決は12月13日に言い渡される予定だ。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年10月6日号)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。