好物・どんぐり大凶作予想 “クマ遭遇”増加か 都内でも目撃情報…エサ探しに人里へ

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東京都内でも目撃情報が寄せられるなど、全国各地でクマによる被害が相次いでいます。この秋、主食となるドングリが不作で、餌(えさ)を求めて人里に下りてくるクマが増える可能性があります。
■都内でツキノワグマとみられる目撃情報
長野県のブドウ畑で物色しているのは、クマです。このブドウ園では連日、クマによる食害が相次いでいます。
青森県にあるブドウ畑でも、設置している防犯カメラにクマの姿が映っていました。
さらに新潟県では、クマが玄関の網戸を破り、住宅に侵入。2時間にわたって脱衣所に居座りました。洗濯機を引っかき、暴れ回った痕が残っています。
今、全国各地でクマの被害が相次いでいます。その多くが本州や四国に生息するツキノワグマです。胸に三日月型の白い毛があるのが特徴です。
都内でも、登山客や観光客などが訪れる奥多摩や御岳山などで、ツキノワグマとみられる目撃情報が寄せられています。
■クマの主食「ドングリ」大凶作予想で…
なぜ今、クマの出没が相次いでいるのでしょうか?
長岡技術科学大学 山本麻希准教授:「クマが秋に冬眠する前に、一番主食としてよく食べているのが、ドングリなんですけど。そのブナのドングリっていうのが、年によってなったりならなかったりする性質があるんですが、今年は大凶作予想が出ていまして。秋にクマが出やすいので、これから出没が増えてくるかなと、懸念しています」
クマの好物であるブナの木になるドングリ。大凶作で減少すれば、餌を探して人里に下りてくるクマが多くなると予想されます。
では、クマと遭遇しないためにできる対策は、どんなことがあるのでしょうか?
■クマ対策は…専門家「ゴミが引き寄せる」
都内でも目撃情報が増えているクマ。今年は、主食であるブナのドングリが大凶作になると予想されているため、人里に下りてくることが多くなる可能性があります。
遭遇を避けるためにできる対策は…?
山本准教授:「家の近くにですね、クマの餌になるようなものを放置しないことが重要です。例えば農地であっても、トウモロコシ、果樹、養蜂(はちみつ)はクマ大好きなんで、こういうものを近くで作っている方は電気柵を設置していただきたいです。あと、ゴミ等もクマを寄せますので、処理をしっかりしていただく必要があると思います」
また、登山などクマが生息する場所に行く場合は、「大きな音を出すこと」で遭遇率を下げられるといいます。
山本准教授:「ただ、音を出していれば絶対安全とも言えないのは事実です。山に入られる方はクマよけスプレーを持参していただきたい。万が一クマが襲ってきた時には、常に吹けるように、腰に携帯しておくということが望ましいと思います」

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