湯の交換、年2回「98年ごろから」 大丸別荘の元従業員供述

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

福岡県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」が大浴場の湯を年2回しか入れ替えず、県に虚偽の報告書を提出したとされる事件で、元従業員が県警の調べに「日常的な湯の入れ替えは1998年ごろから年2回だった」と供述していたことが県警への取材で判明した。同旅館では2022年8月の県保健所の検査で、湯から基準値の2倍のレジオネラ属菌を検出。同11月の再検査でも最大3700倍の菌が検出された。
【写真特集】家宅捜索を受ける大丸別荘前社長と会社を書類送検 県警は18日、事件発覚後に亡くなった運営会社の前社長の男性(当時70歳)と、法人としての運営会社を公衆浴場法違反(虚偽報告)容疑で書類送検した。 書類送検容疑は、前社長は22年9月、法令通りに週1回以上の湯の入れ替えや塩素濃度の測定をしていたように装う虚偽の報告書を従業員に作成させ、県に提出したとしている。 調べに、会社側は容疑を認めているほか、前社長も亡くなる前に容疑を認めていたという。運営会社については起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。 県警によると、元従業員は浴場の塩素濃度の測定も「98年ごろから実施していなかった」と説明。県警は前社長の指示で約25年前から、ずさんな管理が続いていたとみている。 前社長は23年2月の記者会見で「利用者が少なく、従業員に湯の入れ替えはしなくてよいと指示した」と説明し、3月2日付で辞任。同12日、同市内で遺体で見つかり、現場の状況などから自殺とみられる。地検は、前社長については近く不起訴処分とする見通し。【土田暁彦】
前社長と会社を書類送検
県警は18日、事件発覚後に亡くなった運営会社の前社長の男性(当時70歳)と、法人としての運営会社を公衆浴場法違反(虚偽報告)容疑で書類送検した。
書類送検容疑は、前社長は22年9月、法令通りに週1回以上の湯の入れ替えや塩素濃度の測定をしていたように装う虚偽の報告書を従業員に作成させ、県に提出したとしている。
調べに、会社側は容疑を認めているほか、前社長も亡くなる前に容疑を認めていたという。運営会社については起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
県警によると、元従業員は浴場の塩素濃度の測定も「98年ごろから実施していなかった」と説明。県警は前社長の指示で約25年前から、ずさんな管理が続いていたとみている。
前社長は23年2月の記者会見で「利用者が少なく、従業員に湯の入れ替えはしなくてよいと指示した」と説明し、3月2日付で辞任。同12日、同市内で遺体で見つかり、現場の状況などから自殺とみられる。地検は、前社長については近く不起訴処分とする見通し。【土田暁彦】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。