ロシア産ウニを北海道・利尻産と偽装…ふるさと納税返礼品として出荷した元社長に逮捕状

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北海道厚岸町の水産加工会社がロシア産のウニを北海道利尻産と偽り、利尻町のふるさと納税の返礼品として冷凍ウニを出荷したとして、道警は元社長の60歳代の男について、食品表示法違反の容疑で逮捕状を取った。
捜査関係者への取材でわかった。道警は近く逮捕する。
捜査関係者によると、元社長は昨年1月頃、冷凍ウニの一部について、ロシア産のウニを利尻産と偽装して出荷した疑いが持たれている。納税者に発送した冷凍ウニを道警が鑑定したところ、ロシア産だと判明した。同社は返礼品の冷凍ウニ工場を利尻町に置いている。
元社長はこれまでの任意の調べに対し、「会社の能力以上のことを請け負ってしまい、利尻産が不足したためロシア産を混ぜた」などと説明しているという。
利尻産のウニは、利尻昆布を食べて育つ高級品として知られる。ウニの産地偽装問題をめぐり、利尻町は昨年6月、同社が昨年1月に出荷した冷凍ウニ計2934件のうち、約400件にロシア産が混ざっていたと公表。希望者には、ふるさと納税で寄付した金額を返金した。
利尻町への2021年度のふるさと納税の寄付額は、町税の約2・5倍にあたる5億6476万円。ウニは返礼品の中心で、寄付額のうち2億2331万円分の返礼品に同社の商品が充てられていた。
利尻町は今年2月、同社に約5800万円の損害賠償を求め、3月に支払われている。

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