《静岡3歳女児バス置き去り》「この人たちは嘘つきです!」増田立義園長(73)の説明に遺族が放った怒りの一言 背景に“ええからげん”な「廃園」念書

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《静岡3歳女児バス置き去り》口癖は「オレは知らない」当日運転の園長(73)が犯した“ええからげん”ではすまぬ「重大過失」【地元の名士のもう一つの顔】 から続く
「保護者説明会に参加したある親が『今後、幼稚園をどうするつもりですか?』と質問したんです。すると園側の担当者は『改善してしっかり管理を行い、お子さんに危険のないように頑張ります』と淡々と答えました。ただ、説明会には亡くなった千奈ちゃんのご遺族も来ていたので……」(参加した保護者)
【画像】遺族は「この人たちはウソつきです!」と叫び……。阿鼻叫喚になった保護者説明会の様子
川崎幼稚園の増田立義園長(川崎幼稚園HPより)
静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の送迎バスに園児の河本千奈ちゃん(3)が取り残され、熱中症で死亡した事件。様々な安全管理の不備が指摘されるなか、園は7日、釈明のため保護者向けの説明会を開いた。この人たちは嘘をついています!「説明会は午前10時頃から幼稚園の2階の遊戯室で開かれ、子供を通園させている保護者114人が参加しました。園長、副園長も出席のもと、“今後の幼稚園の運営方針”について説明が及んだ時、千奈ちゃんのご遺族が激高して『この人たちはウソをついています! 皆さん騙されないでください。この人たちは昨日ウチで幼稚園を辞めると言ったんです!』と叫んだのです」(同前) 千奈ちゃんをバスの中に置き去りにするというあまりに重大な過失を犯した増田立義園長(73)は、園長職のほか、兼務する学校法人の理事長の職を辞任すると表明し、幕引きを図っている。だが、遺族や保護者たちの怒りは到底収まる気配はなかった。全国紙社会部記者が続ける。「事故については、園児をバスから降ろす際の確認不足や、千奈ちゃんがシステム上『登園』扱いになっていたこと、また千奈ちゃんの不在にも気づかず保護者に連絡を取らなかったことなど、既に重大な安全上の『過失』が指摘されています。園は、こうした安全管理の杜撰さを釈明しようと保護者向けの説明会を開きましたが、結果として火に油を注ぐ形になりました。説明会の最中に保護者たちが過呼吸や体調不良を次々訴え、ついには『女性が泣き叫んでパニックになった』という内容の119番通報が入り、救急車が出動するなど、最悪の事態を招きました。結果的に説明会は1時間余りで中止に追い込まれました」廃園を約束した念書の存在 説明会がここまで“大混乱”したのは、参加していた千奈ちゃんの遺族が放った“嘘つき”の一言だったという。再び参加者が続ける。「ご遺族がそう発言されたのには理由があって、実は保護者説明会に先立つ6日、増田園長ら川崎幼稚園の関係者がご遺族のお宅へ謝罪に訪れていたそうなんです。千奈ちゃんを死なせてしまった責任をとるよう強く求めたご遺族に対して、園長先生たちは川崎幼稚園を『廃園にする』と一筆書いたそうです。それなのに説明会では今後の幼稚園の経営については『改善して頑張ります』とお話しになった。一夜明けて言を翻した幼稚園側に、ご遺族の“不満”が爆発したのも当然の流れではなかったかと思います」 保護者への説明会の後、15時から行われた記者会見でも「廃園」の念書の存在が明らかになっている。遺族への対応状況を聞かれた増田園長は「『廃園と書け』と言われたので書きました」とこともなげに答えている。幼稚園に遺族側との前日のやりとりについて問い合わせたところ、担当の弁護士は「遺族側とのやり取りについては回答は差し控えさせていただきます」と応じた。 遺族への謝罪の場という最も重大な局面を切り抜けたい一心で「廃園」の一筆を残しておきながら、舌の根も乾かぬうちに幼稚園存続をにおわせる――こうした“その場しのぎ”ともとれる増田園長らの姿勢に疑問を持つのは、別の園の関係者だ。 記者会見で「園児がバスに残っていないか、なぜ確認しなかったのか?」と問われ、増田園長は「いつも(バスの運転を)やっていなかったので、運転をすることに不慣れだった」と釈明した。しかし、この関係者によると「園長が運転する様子を目撃することは少なくなかった」という。「たまに園に挨拶に行くと、増田園長の息子さんはいつもいらっしゃいますが、『園長は送迎で不在です』と言われることも頻繁にありましたよ。会見では、千奈ちゃんを何度も『ちなつちゃん』と言い間違えていましたし、園の存続について問われても「県と市の特別監査の結果を踏まえて判断する」と、これまた保護者への説明とは異なる内容を話していました。当事者として事故の重みを本当に受け止められているのかどうか……」 全国紙社会部記者が再び引き取る。生かされなかった過去の教訓「今回、『登園』となっていたQRコードの登降園管理システムは、昨年福岡県で起こった保育園で園児がバスに取り残されて死亡した事故を受けて導入されたものでした。それなのに過去の教訓は全く生かされなかったことになります。蒸し風呂状態だったバスの車内に取り残された千奈ちゃんは、発見時、上半身裸の状態だったことも判明しました」 次々に浮かび上がる、許されることのない安全管理の杜撰さに、場当たりの対応。川崎幼稚園と増田園長らが誠意ある姿勢を見せる日はくるのか。◆◆◆「文春オンライン」では、今回の件について、情報を募集しています。下記のメールアドレス、または「文春くん公式ツイッター」のDMまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス:[email protected] 文春くん公式ツイッター:https://twitter.com/bunshunho2386(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の送迎バスに園児の河本千奈ちゃん(3)が取り残され、熱中症で死亡した事件。様々な安全管理の不備が指摘されるなか、園は7日、釈明のため保護者向けの説明会を開いた。
「説明会は午前10時頃から幼稚園の2階の遊戯室で開かれ、子供を通園させている保護者114人が参加しました。園長、副園長も出席のもと、“今後の幼稚園の運営方針”について説明が及んだ時、千奈ちゃんのご遺族が激高して『この人たちはウソをついています! 皆さん騙されないでください。この人たちは昨日ウチで幼稚園を辞めると言ったんです!』と叫んだのです」(同前)
千奈ちゃんをバスの中に置き去りにするというあまりに重大な過失を犯した増田立義園長(73)は、園長職のほか、兼務する学校法人の理事長の職を辞任すると表明し、幕引きを図っている。だが、遺族や保護者たちの怒りは到底収まる気配はなかった。全国紙社会部記者が続ける。
「事故については、園児をバスから降ろす際の確認不足や、千奈ちゃんがシステム上『登園』扱いになっていたこと、また千奈ちゃんの不在にも気づかず保護者に連絡を取らなかったことなど、既に重大な安全上の『過失』が指摘されています。園は、こうした安全管理の杜撰さを釈明しようと保護者向けの説明会を開きましたが、結果として火に油を注ぐ形になりました。説明会の最中に保護者たちが過呼吸や体調不良を次々訴え、ついには『女性が泣き叫んでパニックになった』という内容の119番通報が入り、救急車が出動するなど、最悪の事態を招きました。結果的に説明会は1時間余りで中止に追い込まれました」
説明会がここまで“大混乱”したのは、参加していた千奈ちゃんの遺族が放った“嘘つき”の一言だったという。再び参加者が続ける。
「ご遺族がそう発言されたのには理由があって、実は保護者説明会に先立つ6日、増田園長ら川崎幼稚園の関係者がご遺族のお宅へ謝罪に訪れていたそうなんです。千奈ちゃんを死なせてしまった責任をとるよう強く求めたご遺族に対して、園長先生たちは川崎幼稚園を『廃園にする』と一筆書いたそうです。それなのに説明会では今後の幼稚園の経営については『改善して頑張ります』とお話しになった。一夜明けて言を翻した幼稚園側に、ご遺族の“不満”が爆発したのも当然の流れではなかったかと思います」 保護者への説明会の後、15時から行われた記者会見でも「廃園」の念書の存在が明らかになっている。遺族への対応状況を聞かれた増田園長は「『廃園と書け』と言われたので書きました」とこともなげに答えている。幼稚園に遺族側との前日のやりとりについて問い合わせたところ、担当の弁護士は「遺族側とのやり取りについては回答は差し控えさせていただきます」と応じた。 遺族への謝罪の場という最も重大な局面を切り抜けたい一心で「廃園」の一筆を残しておきながら、舌の根も乾かぬうちに幼稚園存続をにおわせる――こうした“その場しのぎ”ともとれる増田園長らの姿勢に疑問を持つのは、別の園の関係者だ。 記者会見で「園児がバスに残っていないか、なぜ確認しなかったのか?」と問われ、増田園長は「いつも(バスの運転を)やっていなかったので、運転をすることに不慣れだった」と釈明した。しかし、この関係者によると「園長が運転する様子を目撃することは少なくなかった」という。「たまに園に挨拶に行くと、増田園長の息子さんはいつもいらっしゃいますが、『園長は送迎で不在です』と言われることも頻繁にありましたよ。会見では、千奈ちゃんを何度も『ちなつちゃん』と言い間違えていましたし、園の存続について問われても「県と市の特別監査の結果を踏まえて判断する」と、これまた保護者への説明とは異なる内容を話していました。当事者として事故の重みを本当に受け止められているのかどうか……」 全国紙社会部記者が再び引き取る。生かされなかった過去の教訓「今回、『登園』となっていたQRコードの登降園管理システムは、昨年福岡県で起こった保育園で園児がバスに取り残されて死亡した事故を受けて導入されたものでした。それなのに過去の教訓は全く生かされなかったことになります。蒸し風呂状態だったバスの車内に取り残された千奈ちゃんは、発見時、上半身裸の状態だったことも判明しました」 次々に浮かび上がる、許されることのない安全管理の杜撰さに、場当たりの対応。川崎幼稚園と増田園長らが誠意ある姿勢を見せる日はくるのか。◆◆◆「文春オンライン」では、今回の件について、情報を募集しています。下記のメールアドレス、または「文春くん公式ツイッター」のDMまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス:[email protected] 文春くん公式ツイッター:https://twitter.com/bunshunho2386(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「ご遺族がそう発言されたのには理由があって、実は保護者説明会に先立つ6日、増田園長ら川崎幼稚園の関係者がご遺族のお宅へ謝罪に訪れていたそうなんです。千奈ちゃんを死なせてしまった責任をとるよう強く求めたご遺族に対して、園長先生たちは川崎幼稚園を『廃園にする』と一筆書いたそうです。それなのに説明会では今後の幼稚園の経営については『改善して頑張ります』とお話しになった。一夜明けて言を翻した幼稚園側に、ご遺族の“不満”が爆発したのも当然の流れではなかったかと思います」
保護者への説明会の後、15時から行われた記者会見でも「廃園」の念書の存在が明らかになっている。遺族への対応状況を聞かれた増田園長は「『廃園と書け』と言われたので書きました」とこともなげに答えている。幼稚園に遺族側との前日のやりとりについて問い合わせたところ、担当の弁護士は「遺族側とのやり取りについては回答は差し控えさせていただきます」と応じた。
遺族への謝罪の場という最も重大な局面を切り抜けたい一心で「廃園」の一筆を残しておきながら、舌の根も乾かぬうちに幼稚園存続をにおわせる――こうした“その場しのぎ”ともとれる増田園長らの姿勢に疑問を持つのは、別の園の関係者だ。
記者会見で「園児がバスに残っていないか、なぜ確認しなかったのか?」と問われ、増田園長は「いつも(バスの運転を)やっていなかったので、運転をすることに不慣れだった」と釈明した。しかし、この関係者によると「園長が運転する様子を目撃することは少なくなかった」という。
「たまに園に挨拶に行くと、増田園長の息子さんはいつもいらっしゃいますが、『園長は送迎で不在です』と言われることも頻繁にありましたよ。会見では、千奈ちゃんを何度も『ちなつちゃん』と言い間違えていましたし、園の存続について問われても「県と市の特別監査の結果を踏まえて判断する」と、これまた保護者への説明とは異なる内容を話していました。当事者として事故の重みを本当に受け止められているのかどうか……」 全国紙社会部記者が再び引き取る。生かされなかった過去の教訓「今回、『登園』となっていたQRコードの登降園管理システムは、昨年福岡県で起こった保育園で園児がバスに取り残されて死亡した事故を受けて導入されたものでした。それなのに過去の教訓は全く生かされなかったことになります。蒸し風呂状態だったバスの車内に取り残された千奈ちゃんは、発見時、上半身裸の状態だったことも判明しました」 次々に浮かび上がる、許されることのない安全管理の杜撰さに、場当たりの対応。川崎幼稚園と増田園長らが誠意ある姿勢を見せる日はくるのか。◆◆◆「文春オンライン」では、今回の件について、情報を募集しています。下記のメールアドレス、または「文春くん公式ツイッター」のDMまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス:[email protected] 文春くん公式ツイッター:https://twitter.com/bunshunho2386(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「たまに園に挨拶に行くと、増田園長の息子さんはいつもいらっしゃいますが、『園長は送迎で不在です』と言われることも頻繁にありましたよ。会見では、千奈ちゃんを何度も『ちなつちゃん』と言い間違えていましたし、園の存続について問われても「県と市の特別監査の結果を踏まえて判断する」と、これまた保護者への説明とは異なる内容を話していました。当事者として事故の重みを本当に受け止められているのかどうか……」
全国紙社会部記者が再び引き取る。
「今回、『登園』となっていたQRコードの登降園管理システムは、昨年福岡県で起こった保育園で園児がバスに取り残されて死亡した事故を受けて導入されたものでした。それなのに過去の教訓は全く生かされなかったことになります。蒸し風呂状態だったバスの車内に取り残された千奈ちゃんは、発見時、上半身裸の状態だったことも判明しました」
次々に浮かび上がる、許されることのない安全管理の杜撰さに、場当たりの対応。川崎幼稚園と増田園長らが誠意ある姿勢を見せる日はくるのか。
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