財務省職員を名乗りカードを盗み…闇バイト強盗「かわいいと話題」フィリピンで拘束の女性「かけ子」

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逮捕者が続出する「闇バイト強盗」事件で、今度は女性が捕まった。
3月1日にフィリピン入国管理局が身柄を拘束したと発表したのは、日本で逮捕状が出ていた寺島春奈容疑者(27)だ。寺島容疑者は、詐欺の電話をかける「かけ子」だったとみられる。
「寺島容疑者は警察官や財務省職員を名乗りキャッシュカードなどを盗んだとして、昨年9月に日本で指名手配されました。直後にフィリピンへ渡航。フィリピンには『闇バイト強盗』グループの幹部とされる、渡邉優樹容疑者(38)や小島智信容疑者(45)らがいました(現在は日本へ強制送還)。
寺島容疑者は、観光ビザの期限を延長しようとしたところ入国管理局に拘束されたようです。フィリピン当局は警視庁の求めに応じ、寺島容疑者の身柄を日本へ移送するとみられます」(全国紙社会部記者)
寺島容疑者は長野県の出身だ。地元メディア『長野放送』や『信越放送』によると、中学生時代から目立つ存在だったという。
「高校を出てからは、都内のキャバクラで働いていたという話もあります。大人っぽい雰囲気で、男性からはかなりモテたようです。実際にネット上では『かわいい』と話題になっています。繁華街での仕事をするうちに『闇バイト強盗』へ関与するようになったのかもしれません」(同前)
「闇バイト強盗」では、SNSを通じ「報酬1000万円のタタキ(強盗)」「日当100万円」という好条件を提示し実行犯を募集していたとされる。「ルフィ」や「キム」などと名乗る指示役は、高額の現金を持っている高齢者などの住所や電話番号、家庭環境が記載された「闇名簿」から襲撃場所や時間を決定。実行犯は「運転手」「見張り役」など細かく役割が分けられ、お互い名前も知らず犯行現場で初めて会うケースが多かったという。
だが一旦、犯罪に手を染めると抜け出すことは難しい。実行犯が、恐怖の支配体制を築いていたのだ。
「一定の時間が経つと情報が消去される機能のある通信アプリ『テレグラム』を使い、実行犯に顔写真と運転免許証など身分証明書の画像を送るよう求めていたようです。一旦画像を送ると、『逃げたらヒドい目に遭うぞ』という趣旨のメッセージが。
家族構成まで伝えていたため、親族にまで危害が加えられるのを恐れ簡単には抜けられなかったのでしょう。実際『いきなり自宅に見知らぬ男が訪ねてきた』『監視されていると思った』と、供述している実行犯もいます。『恐ろしい組織に入ってしまった』と」(同前)
フィリピンで拘束された寺島容疑者も、底なしの犯罪の沼に身を落としてしまったのだろうか。警察は、強制送還を待って詳しい事情を聞く予定だ。

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