トカラ列島近海で地震続発、悪石島と小宝島の住民に義援金配布へ…両島を視察した鹿児島知事が明かす

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トカラ列島近海を震源とする地震の続発を受け、鹿児島県の塩田康一知事は19日、一部住民の島外避難が続く同県十島村の悪石島と小宝島を視察した。
知事の両島訪問は、6月21日に群発地震が始まって以降初めて。塩田氏は地震の長期化で住民の仕事や生活にも影響が出ていることから、8月上旬をめどに災害義援金を両島住民に配布する方針を明らかにした。
塩田氏は久保源一郎村長らと県の防災ヘリコプターで両島に上陸し、悪石島内の落石や小宝島の小学校で発生した校庭のひび割れの様子などを確認した。
19日時点で悪石島には33人、小宝島には40人が残っており、両島で意見交換を実施した。塩田氏によると、宿泊キャンセルが相次いでいる民宿経営者や漁に出られない漁業者らから、経済的な支援を求める声が上がった。また、断水や停電時の対応への不安も聞かれたという。
視察後、鹿児島市で取材に応じた塩田氏は「住民は今後の生活に不安を抱えている」と述べ、県が日本赤十字社などと共同で募っている災害義援金を住民に配布する考えを示した。具体的な額や配布方法については今後検討する。
村は、震度4以上の地震が5日間発生しなかった場合に島外避難者の帰島を判断する方針で、判断は22日以降となる。地震の収束が見通せない中、村によると、17日に16人が悪石島に帰島したほか、7人が19日夜発のフェリーで同島に戻る意向を示している。
気象庁によると、一帯では19日午後5時までに、震度1以上の地震が2177回発生している。

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