目の前の調剤薬局から大量のヤセ薬を盗む…テレビにひっぱりだこ有名医師の犯行動機

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テレビ番組に多数出演しているお馴染みの耳鼻咽喉科医が、経営するクリニックの目の前の調剤薬局に忍び込み、大量の「やせ薬」をパクっていた。
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建造物侵入と窃盗の疑いで17日、兵庫県警尼崎南署に再逮捕されたのは、尼崎市の「瀬尾クリニック」院長の瀬尾達容疑者(62)。
昨年9~10月、瀬尾容疑者は合鍵を使って閉店後の調剤薬局に侵入。「リベルサス.7ミリグラム」「オゼンピック」「マンジャロ」といった糖尿病の薬を盗んだ。
11月、薬局の経営者が尼崎南署を訪れ、「数カ月の間に数百万円単位の薬が盗まれました。防犯カメラを設置したところ、目の前にある病院の院長さんが侵入しているのが写っていました」と被害を訴え、「なんで先生が合鍵を持っていたのか分かりません」と、いぶかっていた。
尼崎南署は今年6月30日、瀬尾容疑者を建造物侵入などの疑いで逮捕し、その後も捜査を続けていた。
■ホステスの間で大人気
リベルサスは食欲を抑制することからダイエットに効果的で、銀座や北新地のホステスの間で大人気だという。美容クリニックで処方してもらえるが、ダイエット目的の場合は保険適用にはならない。ネットでは7ミリグラム1カ月分(30日)が1万3000~2万円で販売されている。
調べに対し、「私が飲むためと、友人の減量治療のために糖尿病の薬を盗もうと考え、薬局に侵入した」と供述している。
「薬には製造番号がないため、薬局の在庫を確認し、瀬尾の自宅から押収した20錠のリベルサスが薬局で販売されていたものかどうか、ロット番号で特定した。被害が数百万円単位に及ぶことから、転売目的を疑ったが、その形跡はなかった。友人にあげたとしても、数量はしれている。大量の薬はどこにいったのか、どうさばいたのか。それをエサにして、何らかの見返りを得ていた可能性も考えられる」(捜査事情通)
瀬尾容疑者は祖父から3代続く耳鼻咽喉科医。伯父、兄弟、いとこすべて耳鼻科医という医師一家だとか。父親は兵庫県医師会長を務めた。瀬尾容疑者は兵庫医科大を経て、京大医学部大学院を卒業している。
「一言でいうと冴えないヤツ。医大時代からクレプトマニアという噂があり、教授選の最中、パソコンがなくなり、問題になった」(医大関係者)
クリニックのHPには花粉症、咽頭がん、めまい、難聴、認知症など、自身が出演したり、監修した多数のテレビ番組を掲載。雑誌掲載欄には<「兵庫県下1位の耳鼻科」「赤ひげ先生奮闘記」として紹介されました>と記載。理想の耳鼻科クリニックについて、自身の思いをこうつづっていた。<多忙を極めた父でしたが、私は息子として、父から、「病人に正月はない」、「医療は弱者のためにある」、「患者さんに区別はない」、「医師は一生勉強である」等、医師として、医療を行う人間として、忘れてはならない多くのことを、学びました>
地域医療に貢献した亡き父親も、今ごろ草葉の陰で泣いているのではないか。

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