ルフィ仲間割れか 渡辺優樹容疑者と今村磨人容疑者牋の共依存甦愀犬鯤析

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早くも“仲間割れ”か――。フィリピンのビクタン収容所から日本に移送・逮捕された4容疑者のうち、渡辺優樹(38)と今村磨人(38)の両容疑者が収容所内で口裏合わせする動画が11日放送の報道番組「サタデーステーション」(テレビ朝日系)で公開された。一連の広域強盗事件の指示役「ルフィ」とされることを迷惑がる渡辺容疑者が今村容疑者を責める場面も…。そんな2人はそもそもどういう関係にあったのか。専門家に聞いた。
番組内で放送された動画は17分5秒。テーブル越しに向かい合う渡辺容疑者と今村容疑者、そして左側に手しか映っていない「第三の男」が映し出されている。
渡辺容疑者は自分がルフィとして報じられていることを終始迷惑がっており、SIMカードを替えなかった今村容疑者をやんわり責めている場面もある。一方の今村容疑者は「警察は(誰がルフィか)わかっている」とし、自分がルフィであることを否定していない。この動画は誰がどのような意図で撮影したのか不明だが、会話の内容から先月31日の未明に行われた持ち物検査以降に撮影されたものとみられる。
「渡辺容疑者はとにかく自分はルフィではないとメディアに伝えたがっているのが印象的です。第三の男が今村容疑者からルフィであるとの言葉を引き出そうと誘導しているようにも見える。また、一部ではこの動画はスマホで隠し撮りした可能性も指摘されており、ルフィという名前をめぐって2人の関係がぎくしゃくしている可能性がある」(テレビ関係者)
今回の逮捕容疑につながる特殊詐欺グループについては、渡辺容疑者が複数の「掛け子」グループの「ボス」と呼ばれていたことが判明している。今村容疑者はグループの一つのリーダーだったようだ。
同年齢の2人は札幌・ススキノで知り合っていた。そして、2010年代後半から、フィリピンの廃ホテルをアジトにし、最盛期は200人ほどで特殊詐欺を働いていた。フィリピン当局が19年にアジトを摘発し、日本人36人を身柄拘束。後に2人も入管施設ビクタン収容所に収容された。
ススキノ時代、大学に進学しつつミュージックパブを経営していた渡辺容疑者は腰が低い人物だったという。今村容疑者は不良上がりでニュークラブを経営しており豪快な人物だったとされる。 そんな2人はそもそもどのような関係だったのか。それぞれの人物像をプロファイリングすると見えてくるものがありそうだ。
全米のギャング、マフィアなど数多くの凶悪犯罪グループとの直接のやりとりをしている、国際社会病理学者の阿部憲仁氏はこう語る。
「渡辺の母親はメディアに『皆さまに申し訳ない気持ちです』としつつ、『もう10年も連絡を取っていないし、話題にも出さない』と話しています。渡辺はおそらく、一方的に価値観を押し付け自分の気持ちに寄り添ってくれない抑圧的な家族からは愛情を感じられず、大学進学で家を出てからは、半ばそうした過去に復讐するかのように別人のような派手な暮らしへと転じていったのではないでしょうか」
一方、今村容疑者は学校時代から他の生徒や教師をいじめるサディスティックなタイプで、当時は不良のトップだったという話があり、その後もワルのままだ。
阿部氏は「渡辺はススキノ時代、上にペコペコするタイプでありつつ、いざとなると『何でもやるヤツ』という評判があったといいます。渡辺のような人間は、仲間や下の者には非常に高圧的になることが多いのです。とすると、自らが高い攻撃性を抱える激高型の今村にとって、頭が切れて冷静沈着に見え、いざとなれば暴力的な渡辺は、精神的に安心して“頼れる存在”であったのではないかと推測します」と指摘する。
今村容疑者は渡辺容疑者に“依存”していたというのだ。渡辺容疑者も逆にガンガン指示役をこなす今村容疑者にリーダーを任せていたのだろう。いわば悪の“共依存”関係と言えるが、そこに「ルフィ」の名をめぐって亀裂が入ったとすれば…。捜査の行方が注目される。

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