【吉沢 さりぃ】「あなたはお客様ではありません」ハイブランド店員による客選別の実態…パパ活女子を笑顔で煽りまくる確信犯も

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近年、食品をはじめとする生活必需品の価格は上がり続け、「物価高」に苦しむ人は少なくない。一方で、不思議なことにハイブランド市場はむしろ活況を呈している。
背景にあるのは、インフレによる「お金の価値」の変化だ。
現金を持っているだけでは価値が目減りする――そうした認識が広がる中、バッグや時計といったハイブランド品は「使える資産」「値下がりしにくいモノ」として見られるようになった。実際、定価が年々引き上げられ、中古市場では購入価格以上で取引されるケースも珍しくない。
また、こうした流れと無関係ではいられないのが、パパ活の存在だ。
パパ活によって得たお金を、貯金ではなく“目に見える形”で使う若い女性は増えている。ハイブランド品はその象徴であり、「自分で稼いだ証」「選ばれている証」として機能する側面もある。
これらの結果、ブランドの店頭では客層が急速に多様化した。会社員としてコツコツ貯金した人、投資目的で訪れる人、パパ活で買い物をする人――さまざまな背景を持つ客が同じ空間に並ぶ。
一方、こうした変化に伴い、客と店員の間に摩擦も生じるようになった。嫌味を言ったり、高圧的な態度を取ったりする店員はまだかわいいほうで、ときに「誰が買うに値する客か」を勝手に線引きしているとしか思えないケースも聞く。
ハイブランド人気の裏で一体何が起こっているのか。
店員にひどい接客を受けた客たちのエピソードを紹介する。
都内でOLをしている田中あゆみさん(29歳・仮名)は、最近訪れた都内百貨店のハイブランドショップでの対応に、「すっごくイライラしました!」と声を荒げた。
「この3年間、ボーナスと副業で稼いだお金を地道に貯め続けて、ようやく150万円くらい自由に使えるようになりました。このお金で仕事を頑張った自分へのご褒美に90万円のバッグを買おうかなって。ずっと欲しかったバッグで、価格も年々高騰していましたし。買うなら今だと思ったんです」
休日の百貨店は客も多く、人気ハイブランドの前には行列ができていた。10分ほど待って入店できたものの、まずそこで違和感を抱いたという。
「私の前に並んでいた人には店員さんがすぐに駆け寄ってきて、終始ニコニコしていました。でも、私が入店した時は店員さんがダルそうだったんですよね。明らかに無愛想でした」
「いらっしゃいませ。お探しのものは?」と聞かれ、ほしいバッグを答えると「こちら、ですか……?」と、あゆみさんを二度見したそうだ。
「その時だいぶ型落ちの他のブランドのバッグを持っていて、カジュアルな格好をしていたので私には買えないと思ったんでしょう(笑)。欲しかったバッグは出してくれましたが『こちらのバッグのほうが少しリーズナブルです』とか『お財布もお手頃ですよ』と言われて、いい気はしなかったですね」
欲しかったバッグを持たせてもらったが「お似合いです」の一言もなく、あゆみさんは店を出たそうだ。
「もともと現金一括で買うつもりでしたが、あの店員さんの売り上げになるのが嫌だったんで違う店に行きました」
次に訪れた路面店では「自分へのご褒美にこのバッグを買いたくて」と先に告げたという。すると–。
「50代くらいの女性店員さんが『素敵ですね!是非納得するまでお試しください』と言ってくれて、めちゃくちゃいい対応だったんです。実際に考えていた色以外にも提案してくれましたし、それでも迷う私に『大きな買い物ですから悩んでください』と最後まで丁寧でした」
あゆみさんは30分ほど悩んだ末にバッグを購入。あらためて「感じの悪い店員から買わなくてよかった」と話す。
「まぁわかりますよ。ハイブランドだから客を選びたい気持ちも、お前なんて買えないだろって判断する気持ちも。でも、逆にあんたらそんなに偉いの?っていう……(苦笑)。ただハイブランドの店で働いているだけで、給料はそんなに良くないんじゃないかな。
最終的にいい店員さんに出会えて購入できたからよかったですけど、買う前から客を値踏みする店員はどうなのかなって思います」
他にもこんな嫌な経験をした人もいる。
斎藤ルイさん(26歳・仮名)は「私、パパ活女子ですけど、ちゃんと確定申告してますからね!」と笑った。彼女に体の関係のあるパパはおらず、基本的にご飯やお茶、デートのみで稼いでいるそうだ。
「世間が想像しているより全然稼いでいないです。月50万円前後。悪い時は30万円くらいかな。普通のOLさんよりはいいかもしれませんが、ハイブランドをポンポン買えるほどではないです」
だが取材時のルイさんは、バッグだけでなく、洋服から靴に至るまで、全身をハイブランドで固めていた。その理由をこう話す。
「お手当はそんなにくれないけど、お買い物をいっぱいしてくれるパパが2人いるんです。いつも領収書をもらってるから経費にしているのかもしれません(笑)」
ルイさんがお気に入りのブランドで買い物をする際、これまでは事情を聞かずに配慮してくれる担当さんがついていたが、つい最近退職してしまったのだという。そして新しい担当がとんでもない奴だった。
「元の担当さんから引き継がれた時は『同世代で感じのいい人だなぁ』って思ったんです。でも、後日パパのAさんと買い物に行って会計すると『いいなぁこんなに買ってもらえて!』って言ったんですよ。私もパパも反応に困りました。
さらに絶対に親子じゃないのは雰囲気でわかるのに『お父様ですか?あ、お父様じゃないんですね!素敵ですぅ』とか言い出して。こいつマジで何なんだ?って」
わざとなのか、担当の声はやけに大きく、周りの客からの視線も痛かったという。「もうあそこのブランドには行かない!」とパパはご立腹だったようだ。
「私も二度と行きたくないと思っていたんですが、もう一人のパパもそのブランドが好きなんですよね。でも、『他のパパと行った時にトラブった』なんて言えないじゃないですか。結局、再び同じ店にいくことになったんです。
そしたら私を見るなり駆け寄ってきて『いつもありがとうございますぅ。この前のバッグは使っていただけていますかぁ?』と……。聞こえていないふりしていたけど、明らかにパパは不機嫌になっていました」
機嫌が悪いながらも、洋服を2点購入してくれたパパ。さぁ帰ろうと思ったその時「斎藤さん!」と担当はルイさんを呼んだ。
「最悪です。私、パパには偽名を使っていたんです。お世話になっていても、全てを教えるのは怖い。だからあえて変えていたし、前の担当さんにはコッソリ伝えていました。ていうか、普通恋人ではなさそうな男女が買い物にきた時点で名前を呼ばないでしょう?水商売の人にも同じように接客しているんだとしたら地雷すぎる……」
結局、ブランドに書いた名前が偽名であるということで通したそうだが、パパの怒りは収まっていない。
「もちろんあれからあのブランドには行っていませんが、会う回数と買い物の額が明らかに減りました。全部あの店員のせいですよ」
憧れのブランドで、ただお金を使おうとしただけなのに、なぜここまで嫌な思いをしなければならないのか。服装や連れ、立ち振る舞いで「買える客かどうか」を値踏みされる。ハイブランドで働く店員のそんな対応は決して珍しくない。
では、なぜハイブランドの店では、こうした態度が当たり前のように繰り返されてしまうのか。
つづく記事〈貧相な客は入店拒否されることも…客を値踏みするハイブランド店員に34歳経営者が放った「痛快な一言」〉では、このモヤモヤにもう一歩踏み込んでいく。
【つづきを読む】貧相な客は入店を拒否されることも…客を値踏みするハイブランド店員に34歳経営者が放った「痛快な一言」

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