約2年間の“潜伏生活”の末に逮捕…国際手配されたトケマッチ元代表の「ドバイに逃げれば安全」という目論見が“崩壊”したワケ《被害総額28億》

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昨年12月26日、高級腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」元代表の小湊敬済(たかずみ)こと福原敬済容疑者(44)が、約2年間の逃亡の末に逮捕された。
【画像】逮捕時の福原容疑者。ヘアスタイルを丸刈りに変え、髭をモジャモジャとたくわえている。逃亡前後で風貌が大きく変化した
「高級腕時計を預ければ、評価額に応じて年10~20%の預託料を受け取れる」などと謳い、21年のサービス開始以来、テレビCMなどで大々的に宣伝していたトケマッチ。24年1月に突如、サービス終了と法人解散を発表した。
逮捕前の福原容疑者
「被害届が出ているだけでも約650人からロレックスなど約1700本の時計を預かり、時価総額は28億円相当。預かった時計を勝手に質屋に入れるなどして換金した金額は、判明しているだけで約18億円。借り手は殆どおらず、そもそも事業として成り立っていなかった。
警察当局は元々時計を騙し取る意図があったとみて、業務上横領からより罪の重い詐欺容疑に切り替えて捜査をすすめていた」(社会部記者)
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで国際手配を逃れ、潜伏生活を送っていた福原。「身柄を拘束した」との連絡を現地当局から受けた警視庁が急遽、捜査員を派遣し日本に移送された。

「サービス終了の2カ月前、福原は親しい関係者には事業停止の連絡をする一方、新規の預け入れで最大5万円のアマゾンギフト券をもらえるキャンペーンを展開し、最後まで集客を図っていた。
同時に自身のパスポートも申請しており、暗号資産などに替えたカネで海外逃亡計画を練っていたとみられる」(捜査関係者)
多数の高級腕時計を預けた被害男性が振り返る。
「1年間ほどはきちんと規定の預託金が振り込まれていたので“割のいい投資”くらいに思っていましたが、いきなりサービス終了が発表され、福原や会社に問い合わせようとしても電話が繋がらなくなったんです。契約書もしっかりしていたので、まさか詐欺とは……」
ドバイといえば、「暴露系YouTuber」として世間を騒がせたガーシーこと東谷義和氏をはじめ、逃亡先に選ぶ犯罪者が後を絶たない。現在も、警察が行方を追う複数の容疑者が滞在しているとみられている。
「ドバイは外国人優遇政策の一環でビザの取得要件が緩い。最長で10年間滞在できるゴールデンビザも一定の資金があれば取得でき、斡旋するブローカーもいる」(ドバイ事情に詳しいビジネス関係者)
ただ、最近は風向きが変わってきているという。
「国際社会の圧力も働き、現地当局が身柄確保などに以前より協力的になり、今回も一定の成果が出た。ドバイ政府側にも『犯罪者が逃げ込む都市』のイメージを払拭したい思惑があるようだ」(警察関係者)
「安全神話」の崩壊で、逃亡者は今後、眠れぬ夜を過ごすことになるだろう。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2026年1月15日号)

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