自民党元幹事長で、政治ジャーナリストなどで活躍している石原伸晃氏(68)が8日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に生出演し、今後の政局や外交日程について自身の見解を示した。
4日投開票の自民党総裁選で、高市早苗氏が(64)が新総裁が選出されたが、これまでの保守的な言論、政治とカネを巡る問題への考えから、長く連立を組んできた公明党が連立継続に難色。現状で高市首相誕生の可能性が高いものの、その屋台骨が揺らぎ始めた。
こうした現状について石原氏は、「ともかく高市さんは今、ひやひやしてるんじゃないかな。公明党がこんなに頑なに私をリジェクト(拒否)しているの?って」と、高市氏の心中を察した。一方で、「高市さんは頭のいい人だから、靖国にも行かないと(思う)」とし、「国益優先、国民のために働く、働く、働く…ちょっとまずかった発言もありますけど、“ワークライフバランス”ですけども。思いは伝わってきましたよ」と、高市氏の覚悟の強さを評価した。
「高市さんが臨時国会で一日も早く、自民党が絶対多数の第1党であるんだから、民主主義の原点に返って、過半数はない、そういう時代が幕開けしたんだから、現実をしっかり受け止めて、高市さん、早く“総裁プラス総理”にしてあげないと」
今月末には外交日程が目白押しだ。首相は26日からマレーシアでASEAN首脳会議、関連首脳会議に参加する。31日から韓国で開かれるAPEC首脳会談では、中国の習近平国家主席、韓国の李在明大統領との会談の機会を探る。
重要な日程が続くことに、石原氏は「普通はまず肩慣らし(の外交がある)。ピッチャーでも同じで、肩慣らしが入るんですけど、いきなりドジャースがヤンキースと戦うような形になる」と、野球にたとえて表現。このままでは、所信表明後、代表質問を経ずに外交に出る可能性もあり、「これは外国の人がどう思うか未知数ですよ。我々も経験したことがないし、そんなことをしたらどうなるの?という話ではある」と懸念を示した。
さらに27日には、トランプ米大統領の来日も予定されている。石原氏は「トランプと信頼関係を築く。第一印象というのをアメリカの人は凄く重要視しますので。そんな時に、“所信表明しか終わってない。代表質問で質問が来たらどうしよう”みたいな精神状態で行くよりも、全て終わって外交と(なった方がいい)。そしていよいよ物価高対策を含めた補正予算をやる、臨時国会というふうに、駒を進めさせてあげたいというのが率直な今の気持ちですね」と願望も口にした。