【そもそも、なぜ市長に?】伊東市民が語る田久保市長が誕生した背景 ”観光都市”の課題と閉塞感(静岡・伊東市)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

長期にわたる市政停滞を招いている伊東市の田久保市長。そもそも市長に当選した理由を市民の声から紐解きます。笑顔で写真に写るのは伊東市の田久保真紀市長。14日、伊東温泉けいりんで開催されたイベントに訪れた時に撮影されました。田久保市長と写真を撮った男性は…(御前崎市に住む40代男性)「『すいません、写真とらせてください。お願いします』って言ったら、『はい、いいですよ』って気持ちよく答えてくださいました。」

その田久保市長、16日も記者の質問に対して答えるそぶりはありません。10日、辞職をせずに議会解散した田久保市長。伊東市では約6300万円の費用をかけて市議選が行われることになりました。この決断に多くの批判が寄せられていますが、もともと5月の市長選では大きな期待を背負い当選しました。(伊東市 田久保真紀 市長)「もう伊東は変えなきゃだめなんだと、伊東を一緒に変えていこうと、そういう言葉たくさんいただきました。これが今の市民の本当の気持ちではないかと私はそう思っています。」市民の本音を聞いてみると見えてきたのは伊東市が抱えてきた課題。(伊東市民)「観光都市でありながら観光都市のステータスがない。」「観光PRをやった方がいい。観光にもっと力入れるような政策をつくっていただきたい。」観光の町でもある伊東市。県内の温泉湧出量をみると伊東市はなんと熱海市を抜いて県内1位の680か所。宿泊者数では2005年には熱海市を抜いていたものの、現在は逆転し約40万人の差をつけられています。さらに市民から聞かれたのは長年の閉塞感でした。(伊東市民)「地元の農業の方とか職人さん達は自民党がいいと思うけど、革新的な若い人にやってもらいたい気はする。」「やっぱり箱物行政が非常に中心だったと思うんですけれども、そうじゃなくて、どちらかというと新しい風に期待します。」歴代の市長を見てみると、自民党選出の県議会議員がを市長選に出馬して当選するケースが続いてきました。長年の市政の態勢についても批判を続けたのが田久保市長でした。(伊東市 田久保真紀 市長)「しばらくの間、伊東の市政、一言で評価するなら私は”停滞”だとおもっています。何も起きなかった。私と一緒に伊東の未来を変えていきましょう。」さらに、田久保市長は国の補助金なども合わせて42億円で建設する予定だった新図書館建設への反対を掲げました。すると前回の市議会議員選挙では最下位当選だったものの、市長選では小野前市長の批判票を取り込み、1782票の差で見事初当選を果たしたのです。しかし当選後は、新図書館建設の入札停止をしたものの、そのほかの具体的な街づくりのビジョンが示されず、さらに就任から約1か月で学歴詐称疑惑が浮上。その説明内容や対応に批判が殺到し、現状では長期にわたる市政の停滞を招く事態となっています。さらに議会を解散。10月19日投開票の市議選には田久保市長の支持を表明するいわゆる田久保派の候補者擁立が進められていて、複数人が出馬の準備を進めているということです。伊東市の未来を決める市議会議員選挙。市民の判断が注目されます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。