「自民党の歴史の中に経験がない」総裁選前倒しか?石破総理が再出馬する可能性は?「常識的に困難」

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参院選惨敗を受け、石破茂総理総裁と執行部の責任を問う、自民党両院議員総会が8日に実施された。
【映像】石破総理に自民党議員が苦言(実際の映像)
「私どもとして、引き続き日本国に責任を持って参りますために、いろいろなご意見を承りたい」と、石破総理は改めて続投の意思を表明。地元に帰る議員が多いお盆近辺での開催に、執行部は出席者を減らす魂胆があったのではないかとの批判もあったが、党の国会議員と県連の代表者合わせて260人ほどが参加した。
両院議員総会は、党大会に次ぐ党の重要な意思決定機関だ。過去には1998年に橋本龍太郎総理が参院選惨敗の責任をとり辞任。小渕恵三氏を総裁に選出。2000年には小渕総理が病に倒れ公務復帰が困難となり、内閣総辞職した上で森喜朗氏を総裁に選出。
また2007年には同じく参院選で大敗したものの、続投を表明していた安倍晋三総理が、健康上の問題を理由に退陣し、福田康夫氏を総裁に選出するなど、緊急事態の対応だったが、今回のように総理総裁の退陣を求めて開かれた総会は過去に前例がない。
総会は冒頭以外非公開で行われ、35人が発言。出席者によれば、石破総理のもとで党の結束を呼び掛ける声もあったというが、総裁選の前倒しを求める意見が多かったという。
自民党の西田昌司参院議員は「意見をしたほとんどが『総裁選を前倒ししろ』ということ。石破総理の言葉を聞かせてくれという話があり、そこで石破総理から話があった。そのときに『自分としては関税やコメの問題など、まだまだしなければならない国政の課題がたくさんある。それをしていかなければならない』とおっしゃるだけ。自分の出処進退も含めて一切お話にならない」と発言。
自民党の党則では総裁を辞めさせる規則は存在せず、党所属の国会議員295人、都道府県連の代表47人、その総数の過半数である172人の要求があれば、今回のような任期途中の総裁選を前倒しできるとあるが、自民党逢沢一郎総裁選挙管理委員長は「どのようにして確認するか、方法論については何の規定もない。自民党の歴史のなかにこういう経験がない」と語っている。
そもそも両院議員総会には総裁選の前倒しを決める権限はない。自民党の片山さつき議員が「(総裁選)前倒しがはかられて、それはこの場では決められないので、総裁選管理委員長である逢沢先生に総会の総意として投げて、すべての見解は組織として一致していると理解した」と語っており、今後は総裁選管理委員会で対応を検討と、まさに前代未聞の事態となっている。
これを受け森山裕幹事長は、仮に総裁選が前倒しになった場合を問われ「石破総裁が総裁選にお出になることは何も阻止するものではない。そこは本人の判断」と発言した。
仮に総裁選が前倒しになり、石破総理が総裁選に出る可能性はあるのか。また、出た場合再選の可能性はあるのか。ジャーナリストの青山和弘氏は「総裁選前倒しは事実上のリコール。再出馬は常識的に困難だと思われる」と解説した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)

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