フジテレビと親会社が3月31日、第三者委員会の調査報告書を公表。中居正広氏とフジテレビ女性アナウンサーとのトラブルの詳細が明らかになる中、第三者委員会が「CXにおけるハラスメントに対する取組を分析する上で特筆に値するものと判断された」として、BSフジ「プライムニュース」キャスターの反町理氏のハラスメントについて、詳細を明かした。
報告書によると、委員会の調査の中で多数の社員から反町氏が報道局の後輩女性社員2人に対し行ったハラスメント行為について、社の対応が不適切で、その後、反町氏が昇進を続けたことから「相談しても無駄」と思わせているという意見があったことから調査を実施。そこで「CXにおけるハラスメントに対する取組を分析する上で特筆に値するものと判断された」ことから調査書に記載すると説明されている。
それによると、問題は06年から07年に発生。女性社員Mの申告によれば、「反町氏から食事の誘いが何度かあり、何度か一対一での食事に行ったところ、休日に反町氏からドライブに誘われ」たとある。
「そのまま三崎のマグロを食べに行き、花火を見て、そのあと横浜でホラー映画を見て、バーに連れ回されることで1日拘束」されたことから、女性社員Mはその後、食事の誘いなどを断るようになった。すると反町氏は「業務上必要となるメモを共有せず、女性社員Mに対して原稿が遅いなどと不当な叱責を部内一斉メールで送信したり、電話で怒鳴られたり、威圧的な口調で話をされたりした」という。
別の女性社員Nは反町氏が「あるときから、休日に今なにをしているのか写メを送れという趣旨のメールをし、食事の誘いをするようになった」といい、それを断ったところ「原稿が遅いなどと不当な叱責を部内一斉メールで送信したり、電話での論旨不明な叱責をしたりした」という。
委員会では、出来事が20年近く前のことであることから「その厳密な設定は困難」としつつ、2人の女性社員の申告によれば、一対一での食事の誘いや、プライベートの写真を求めるのは「労働者の意に反する性的な言動により職場環境が悪化したものとして、セクハラに該当し得るものである」とし、強い叱責は「上司という職場における有意的な関係を背景に、業務の適正な範囲を超えた言動で、労働者の就業環境を悪化させる行為として、パワハラに該当する」とした。
反町氏自身は食事にいった事実、Mに対してメモを送付しなかった事実、Nに対してメールを送付した事実は「認めている」ものの、「行為の詳細については記憶にない等と供述」「メモを送付しなかった事実については全員に送付しているわけではなく理由があるなどと主張、叱責の事実も否認」と書かれている。