「彼を守りたかった」逮捕された24歳女 飲酒死亡事故で“彼氏”の身代わりに 「私が運転していた」とウソ 東京・練馬区

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酒を飲んで車を運転中に、自転車に追突し、乗っていた男性を死亡させたとして、23歳の男が逮捕された。また、同乗していた交際相手の女も、「自分が運転していた」とウソの説明をしたとして同じく逮捕された。女は「彼氏を守りたかった」と供述している。
会社員の藤原友哉容疑者(23)は、先月10日午前2時すぎ、酒を飲んで正常な運転が困難な状態だったのに、車を運転。東京・練馬区を走行している際、自転車に衝突し、乗っていた36歳の男性を死亡させた疑いが持たれている。逮捕容疑は、危険運転致死だ。
また、車に同乗していた会社員の高橋萌華容疑者(24)は、事故当初、警察官に対して「自分が運転していた」とウソの説明をして、藤原容疑者の犯行を隠そうとした疑いで逮捕された。容疑は、犯人隠避だ。
藤原容疑者と高橋容疑者は、交際中で、埼玉県・朝霞市で同居していたという。この日、都内で一緒に酒を飲み、自宅に帰る途中だった。車は、雨が降る中、制限速度40キロの道路を、時速80キロ以上で走行していたという。
2人が乗る車は、現場に差し掛かったところで、前を走っていた自転車に、後ろから追突したとのこと。自転車に乗っていた男性は、転倒して、頭を強く打っていた。通行人からの通報で、警察官と救急隊が、現場に駆け付けた。
自転車の男性は、すぐに病院に運ばれたが、まもなく死亡したという。藤原容疑者と高橋容疑者にケガはなかった。逃げたりせずに、現場にとどまっていたそうだ。警察官に対して、「自分が運転していた」と打ち明けた藤原容疑者。
ところが、高橋容疑者も「自分が運転していた」と主張したという。呼気検査を行ったところ、2人ともアルコールが検出された。あとは、2人のうちのどちらが、ハンドルを握っていたかだ。
警視庁石神井署は、防犯カメラの映像解析を進めた。深夜の事故だ。防カメの画像も、鮮明なものばかりとは限らない。慎重に捜査を進めた結果、藤原容疑者が運転していたと特定。事故から1か月余りが経った今月17日、2人をそれぞれの容疑で逮捕した。
藤原容疑者の呼気からは、基準値の4倍ものアルコール分が検出されていた。何時間、酒を飲んでいたかは分かっていない。個人差があるとは言え、かなり酔っていた可能性が高い。しかも、80キロ以上の速度を出していたとは。調べに対して藤原容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。
一方、身代わりになろうとした高橋容疑者は、「藤原容疑者をかばうため、ウソの申告をしました」と供述しているという。交際相手の藤原容疑者には、”危険運転致死罪”のうち、より量刑が重い、自動車運転処罰法2条が適用されている。
有罪となれば、懲役10年以上の実刑も想定される。”刑務所に入る”覚悟で、藤原容疑者をかばったのか。犯人隠避容疑の動機について、高橋容疑者は、「彼氏を守りたかった」と供述しているそうだ。

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